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C.ルメール騎手がG1勝ちを含む「6連勝」の大爆発で戸崎圭太騎手のリーディング陥落......ラスト2週で戸崎騎手の逆転の秘策は「引きこもり」!?━ Gambling Journal ギャンブルジャーナル/2016年12月12日 19時00分00秒
http://biz-journal.jp/gj/2016/12/post_2056.html
今年の最終週まであと2週となったところで、ついにC.ルメール騎手が戸崎圭太騎手を捕えてリーディングトップに立った。
史上稀に見る、ハイレベルな今年の最多勝争い。7月半ばに史上5番目の早さで100勝到達と、武豊騎手しか達成したことがない年間200勝到達も視野に入っていたのは戸崎騎手だ。夏から秋に掛けても新潟リーディングを獲得する一方、『JRA重賞騎乗機会』で10連続連対の新記録を樹立するなど絶好調。
一時は20勝以上の差がつき、ルメール騎手も諦めたのかプライベートで夏季休暇を取るなど、戸崎騎手の3年連続のリーディングは盤石と思われていた。
ところが秋のG1戦線が始まった辺りから、戸崎騎手が徐々に失速。替わって勝ち星を伸ばし始めたのがルメール騎手だった。
印象的だったのが11月6日の大記録だ。ルメール騎手は前日こそ2勝に終わったが、その日は4連勝を含む「1日8勝」の無双状態。武豊騎手が持つ1日最多勝のJRA記録にも並ぶ快挙だった。
同時に戸崎騎手が先週0勝だったこともあって、両者の差が一気に10勝も詰まる展開となったのだ。
ただ、それでも一時は1勝差まで迫られながら戸崎騎手も必死の抵抗。先週までなんとかトップの座を守っていたが、ついに捕らえられてしまった。
先週、まるでリーディングを意識して睨み合うかのように香港遠征をパスした両雄。
土曜日こそ戸崎騎手が中山で、ルメール騎手が阪神でそれぞれ2勝に終わったが、香港国際競走でR.ムーア騎手やM.デムーロ騎手、武豊騎手などの有力騎手が不在の日曜日に爆発を見せたのはルメール騎手の方だった。
両者が直接対決となった阪神で騎乗機会6連勝を達成し、一気に戸崎騎手をまくったのだ。
特に象徴的だったのがメインレースの阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)だ。このレース、ルメール騎手が1番人気のソウルスターリング、戸崎騎手が2番人気のリスグラシューとまさに絵に描いたような頂上決戦。まるでリーディングの行方が懸かっているかのような、重大な一戦となったのだ。
両者の明暗はスタートで、いきなり別れた。1枠2番という好枠からまずまずのスタートを決めたルメール騎手に対して、大外枠の戸崎騎手は痛恨の出遅れ。
結局、戸崎騎手のリスグラシューは上がり最速で追いかけたものの、ずっと内々の経済コースを走り、好位からあっさりと抜け出したルメール騎手のソウルスターリング捕らえることができずに2着敗退。
両者にとって、この1勝はただの1勝ではないはずだ。続く最終レースではルメール騎手が最下位に沈んだ一方で、戸崎騎手が意地の快勝。この日唯一の白星を挙げて、なんとか1勝差に食い下がっているだけに、もしも阪神ジュベナイルFの順位が逆転していれば、まだ並ばれるだけで済んでいたともいえる。
だが、戸崎騎手にとって幸いなことに、今年の競馬はあと2週間残されている。
戸崎騎手の"課題"は明確で、関西圏に遠征すると有力な騎乗馬の確保に苦労している点である。
実際にこの秋も秋華賞やマイルCSで京都に遠征した際は、勝ち星を挙げることに苦労していた。そういった点で、今週末は阪神で朝日杯フューチュリティS(G1)が行なわれるが、戸崎騎手は現時点で騎乗馬が決まっていないだけに、リーディングを意識するなら地元の中山で騎乗を徹底する作戦も有効か。
いずれにせよ、あと2週というところで半年以上"追われる側"と"追う側"だった2人の立場は逆転した。
有馬記念が行なわれる最終週は3日間開催ということもあって、今年のリーディング争いは最後の最後まで縺れそうだ。