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阪神では土曜に桜花賞トライアルのチューリップ賞が行われる。ここで昨年の最優秀2歳牝馬ダノンファンタジーが始動。デビュー2戦目からの3連勝で阪神JFを制した女王は、約3カ月ぶりの復帰戦に向けて順調そのものだ。前哨戦で力を示し、同舞台で行われる桜花賞(4月7日、阪神、GI、芝1600メートル)へ弾みをつける。
春の陽気に誘われるように、ダノンファンタジーがターフに戻ってくる。猿橋助手は着実に歩を進める姿に目を細めた。
「順調ですね。シルエットは変わらないですが、いい状態をキープできていますよ」
デビュー戦こそグランアレグリアの2着に敗れたが、2戦目を快勝。続くGIIIファンタジーSで重賞初制覇を果たすと、1番人気に支持された阪神JFでは後方3番手から豪快に差し切った。父ディープインパクト譲りの切れ味で戴冠。最優秀2歳牝馬に選出された。
前走後は放牧を挟んで2月上旬に栗東へ帰厩。テンションの高い面を考慮しながら、予定通りのメニューを消化してきた。もやの影響で視界不良だった20日のCWコースでの1週前追い切りでは、ラスト1ハロン11秒7と上々の伸びを披露。
猿橋助手は「馬の雰囲気を見て伸ばしてもらって、川田騎手は『5ハロンくらいから時計になった』と話していました。カイ食いが良くていい体つきになっています」とうなずく。1週前時の馬体重は前走から8キロ増の468キロ。本番を見据えた仕上げながら、休み明けでも動ける態勢は整っている。
前走と同舞台で行われるチューリップ賞は、過去10年で阪神JF組が7勝。そのうち2歳女王が4勝と信頼度は高い。猿橋助手は「スピード、能力はあるので、コントロールできるかが全てだと思います。今回もレースでの操縦性が課題ですね」とポイントを挙げた。
気性面の若さは、ファンタジーが持つ伸びしろでもある。どんな走りを見せてくれるのか、楽しみが大きな一戦だ。 (川端亮平)
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