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数多くの名馬たちが激闘を繰り広げてきた「第69回東京大賞典」(GⅠ、ダート2000メートル)が29日、大井競馬場で行われる。今春のドバイワールドCを制したウシュバテソーロがこのレース連覇を決めるか、それとも南関東無敗3冠馬ミックファイアが初対決の年長馬を撃破して2005年のアジュディミツオー以来となる地方馬Vを飾るか-。枠順は25日に確定する。
今年もJRAの強豪馬が参戦する。その筆頭格がウシュバテソーロだ。今春のドバイワールドCを、最後方から強烈な末脚を繰り出して快勝。またたく間に世界のダート王の座へ上り詰めた。米国ダート競馬の頂上決戦・BCクラシックに挑んだ前走は、直線で伸び切れず5着。「小回りという先入観が強過ぎたようだ」と高木登調教師が振り返るように、普段よりも前めで立ち回ったぶん自慢の爆発力が発揮できなかったのが敗因だ。帰国後は順調に調教メニューを消化。史上5頭目の連覇へ向けて着々と態勢を整えている。
また、東京大賞典と同じ舞台のJBCクラシックでJpnⅠ初制覇を成し遂げたキングズソードも侮れない。4歳の今年は5戦4勝3着1回で現在3連勝中。力が要る今の大井の馬場を経験しているのは大きな強みで、世界王者を撃破して真の王者へ名乗りを上げてもおかしくはない。
地方勢では、史上2頭目の南関東無敗の3冠馬に輝いた大井のミックファイアに注目したい。羽田盃、東京ダービーともに6馬身差をつけて圧勝。続くジャパンダートダービーでは直線で力強く脚を伸ばし、2001年のトーシンブリザード以来となる無敗での3冠制覇を達成した。秋初戦のサンケイスポーツ杯ダービーグランプリ快勝後は、JBCクラシックとチャンピオンズCをパスしてじっくり調整。「盛岡遠征で減った馬体重を戻すのに時間がかかりましたし、この馬の力を発揮しやすい東京大賞典を選びました」と渡辺和雄調教師は万全を期して、ここに照準を合わせたことを強調する。3冠レースで見せたポテンシャルの高さから、初対戦となるダート界トップクラスの年長馬たちが相手でも勝機は十分。無傷8連勝を目指してどんなレースぶりを見せるか注目したい。