御神本訓史騎乗で単勝１．１倍の断然人気に推されたミックファイア（大井）が、デビュー７連勝を飾り、重賞４連勝を達成。南関東無敗の３冠馬が力の違いを見せつけた。勝ちタイム２分３秒０（不良）。２着は３番人気マンダリンヒーロー（大井）で、３着には２番人気ベルピット（ホッカイドウ）が入った。

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来年からのダート競走の体系整備により最後の開催となったサンケイスポーツ杯ダービーグランプリは、ミックファイアが締めた。初の長距離輸送、左回りを克服し、デビューから無傷の７連勝を達成した。

「負けられない一戦だったので、勝ててホッとしました。手応えが怪しかったのは事実だけど、反応はしっかりしていたので」

予想外の辛勝に、御神本訓史騎手は胸をなでおろす。大外枠から逃げの手に出たミックファイアだったが、勝負どころでマンダリンヒーローが早めに動き、直線ではいったん前に出られた。それでも勝負根性を見せて盛り返すと、坂の頂上でマンダリンを突き放した。「もっと強いミックファイアを見せたかったけど、初物づくしを克服できたから」とジョッキーは納得の表情だった。

パドックでイレ込むなど気性面に課題があるだけに、今回のポイントは長距離輸送。前日の大井出発時は５００キロ程度だったが、当日は４８４キロまで減っていた。渡辺和雄調教師もレース前には心配そうな表情だったが、「プラス体重で出したかったし、心臓に良くないレースだったけど、勝ってくれたのは大きい。８０点」と合格点を与えた。

指揮官が「今後はチャレンジャー」と矛先を向けるのはＪＢＣクラシック（１１月３日、大井、ＧⅠ、ダ２０００m）。ジョッキーも「古馬との差はあると思うけど、すてきな夢を見られることを信じている」と未来を描く。無敗で挑む地元開催のＪＢＣへ、３歳王者の夢が動き出した。（大貫師男）

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◆吉原寛騎手（マンダリンヒーロー２着）「いったんクビくらい前に出た。負けて悔しいけど、強い相手に真っ向勝負で食らいついてくれた」

◆桑村真騎手（ベルピット３着）「最後まで踏ん張って走ってくれたけど、出遅れが全て」

◆石崎駿騎手（サベージ４着）「少頭数で、この馬のリズムで走れた。最後はいい脚を使って成長を感じたし、やれるところを見せてくれた」

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