本日盛岡の勝負レースは、盛岡競馬場夏の風物詩ともなったクラスターカップ

近年は、そのレベルも上がっており、2020年の勝ち馬のマテラスカイ、2021年の勝ち馬リュウノユキナは、その後、サウジアラビアのリヤドダートスプリントに挑戦するなど、ここから世界に羽ばたく馬も出てきているなど、注目の一戦

まずは、近3カ年で馬券圏内に絡んだ馬の血統を見てみたい。

2022年
1着　オーロラテソーロ（父Malibu Moon　母父Not for Love）
【米国エーピーインディ系×米国ミスタープロスペクター系】

2着　リュウノユキナ（父ヴァーミリアン　母父クロフネ）
【欧州キングマンボ系×米国ヴァイスリージェント系】

3着　ジャスティン（父オルフェーヴル　母父Gone West）
【日本サンデーサイレンス系×米国ミスタープロスペクター系】

2021年
1着　リュウノユキナ（父ヴァーミリアン　母父クロフネ）
【欧州キングマンボ系×米国ヴァイスリージェント系】

2着　サイクロトロン（父ロードカナロア　母父サクラバクシンオー）
【欧州キングマンボ系×欧州プリンスリーギフト系】

3着　ヒロシゲゴールド（父サウスヴィグラス　母父ブラックタキシード）
【米国フォーティナイナー系×日本サンデーサイレンス系】

2020年
1着　マテラスカイ（父Speightstown　母父Rahy）
【米国ミスタープロスペクター系×欧州レッドゴッド系】

2着　ヒロシゲゴールド（父サウスヴィグラス　母父ブラックタキシード）
【米国フォーティナイナー系×日本サンデーサイレンス系】

3着　ブルドックボス（父ダイワメジャー　母父デインヒル）
【日本サンデーサイレンス系×欧州ノーザンダンサー系】

基本的に、ダート短距離ということで、父か母父に米国血統を持つ馬の優位性が見てとれるが、注目したいのは、キングマンボ系を含むミスタープロスペクター系の絡む割合が際立っている点

ミスタープロスペクター系は、スピードの持続力に優れ、特に高速の時計勝負に滅法強い系統

このような特徴を持つミズプロ系がこれだけ走るのは、やはり盛岡の馬場の特性とセットで考えることが重要であろう

盛岡の馬場は、ともすれば芝並みの時計が出るほどの高速馬場

実際、2020年の南部杯では、1600メートル1分32秒台と、一見芝のレースかと思うようなタイムが出ている

高速決着に滅法強いミスプロ系に相性が良いことも、むべなるかな

では、その事を踏まえて、本日の注目馬を挙げたい

【注目馬①　リメイク】

2月のリヤドダートスプリントで3着、そしてドバイゴールデンシャヒーンでは並みいる海外の強豪相手に5着と、その実力の高さを示した同馬

その実力は言うまでもなく、現在の日本ダートスプリント戦線ではトップクラス

加えて、父に米国血統の王道であるエーピーインディ系のラニを持ち、母父にこのレースの重要血統であるミスプロ系のキングカメハメハと、血統構成もこのレースの傾向に合致している

遠征明けで距離も若干長かった印象の前走は、ドンフランキーの後塵を拝したが、スプリントのスピード勝負になる今回は、堂々の主役候補と見られる

【注目馬②　リュウノユキナ】

注目馬の2頭目は、リュウノユキナ

こちらもリメイク同様、2月にはリヤドダートスプリントに遠征し、帰国初戦の東京スプリントを快勝

8歳だが、まだまだトップレベルのスピードを維持している

リュウノユキナも、やはり父はミスプロ、キングマンボの血を引くヴァーミリアンで、母父にこれも高速決着に強い米国血統のヴァイスリージェント系であるクロフネと、このレースに相性の良い血統構成

相性の良いこの舞台で、3度目の馬券圏内も充分考えられる

以上、今回は、この2頭を中心視したい

穴の候補としては、重賞ということもあり、勝ちを狙って多くの有力馬が前がかりになったところを、無欲の差しで伸びてくる可能性のあるアポロビビや、北海道スプリントカップで、角川調教師が本気で勝ちに行き、3着に敗れたことをひときわ悔しがるほど、その実力を評価しているスティールペガサスなどを挙げておきたい