マイルのダートグレードで3勝、前走のGⅢ・スパーキングレディＣでも6馬身差の圧勝を収めた(2)サルサディオーネが断然1番人気の様相。同馬は確かに強く、ここも同型不在で一見有利のように感じますが、逃げ馬の二連続好走は意外と難しいものです。

　実際にサルサディオーネは、2020年マリーンＣ・1着→川崎マイラーズＣ・7着、クイーン賞・1着→報知ＧＣ・5着と、ダートグレード優勝後のその次走では出脚が悪く、他馬に競られる形となって馬群に沈んでいます。これを考えると、素直に飛び付くのも危険でしょう。ヴァケーションが逃げの左海騎手に乗り替わっているので、サルサディオーネにロックオンする危険性もあり、同馬は対抗評価○までにしました。

　そこで◎に推したいのは、昨年のこのレースの覇者であり、昨年6月の川崎マイラーズＣではカジノフォンテンを撃破して勝利、昨年と今年のマイルグランプリでも2着と善戦している(11)グレンツェントです。同馬は昨年の川崎マイラーズＣ以降、馬券圏外に敗れたのは、先行策から3～4角で早めに動いた3走前の京成盃グランドマイラーズＣのみ。後半型の競馬では確かな末脚で、成績が安定しているので、中心視できるでしょう。

　▲は、2019年の全日本2歳優駿の勝ち馬(8)ヴァケーション。同馬はその後クラシック路線を使われ、そこで結果が出せず、戸塚記念12着→3歳オープン(1400ｍ)で一変して勝利したことから、1400mを使われてきました。しかし、トップクラスが相手のスプリント戦ではスピード不足で、凡退、大敗の連続。しかし、距離ベストのここなら巻き返しが期待できるでしょう。

　久々のマイル戦となった3走前の川崎マイラーズＣでは、速い流れを勝ちに行く競馬をしたために、5着と崩れましたが、全日本2歳優駿の時のように上手く脚をタメて行ければ、チャンスがあるでしょう。

　あとは△に一昨年の東京ダービー馬で、同年の川崎記念でも2着の実績がある(6)ヒカリオーソ。同馬は3度の鼻出血と2度の競走中止を余儀なくされ、特に近走は大敗の連続。しかし、立て直されたことで復活する場合もあるので、警戒しました。

　他では、昨年のマイルグランプリTRで6馬身差の圧勝を収めるなど、1600mで7勝を挙げているように、マイルがベストの(12)コパノジャッキー。休養明けの前走、マイルグランプリTRはスタートで躓き、行き脚が付かず、ポジションを取りに行くのに無駄脚を使い、さらに不良馬場で速い時計が求められた中、4角で外に張られるロスもあって3着。

　前走のマイルＧＰは、出脚が悪く中団からの競馬。さらにペースが上がった向正面では後方2番手まで下がり、3角外から仕掛けて行く、何がしたいのか良くわからない競馬で7着。まともな競馬ではなかったので巻き返しを警戒しました。

　さらに2018年の全日本2歳優駿の2着馬で、翌年の伏流Ｓでも勝利した実績がある(7)ドンフォルティス。同馬は古馬になってダ1400ｍを主体に使われていますが、5走前のコーラルＳで5着といい走りができています。長期休養明け2戦目のここで変われても不思議ないでしょう。

　最後にJRAでは5勝、南関東では1400～1600ｍのオープンを3勝の(3)アドマイヤゴッド。同馬は6前走に柏の葉オープン勝ち。前走のひまわり賞は前有利の競馬。直線序盤まで最内で包まれ、仕掛けが遅れる形での4着でした。前々走の橘Ｓでは、3走前に900ｍ戦を使った後の一戦で行きたがり、早め先頭の競馬で◎グレンツェントと0.2秒差(3着)に善戦していることから、相手強化のここでも通用する可能性もありそうです。