一昨年、コパノリッキーがこのレースを圧勝したように、年によっては異常にハードルの高い決着になるのが兵庫ＣＳです。もちろん、世代の層の厚さも関係しているのですが、もともとダートで高いＰＰ指数のあった馬が、一応、桜花賞や皐月賞などに出走し、「芝はやっぱりダメ！」ということで、再びこのレースに参戦してくる馬も少なくないからです。

　クラシック路線組vsヒヤシンスＳvs伏流Ｓ組のような対戦図式が形成され、その中で一番強い馬を決めるとなれば、当然、レベルは上がりますよねぇ？　しかし、今年は3年前のオースミイチバンなどのような連勝馬もおらず、ほぼ伏流Ｓの再戦ムード。伏流Ｓがどんな流れのレースだったかというと、先週の端午Ｓが伏流Ｓ7着馬ホワイトフーガと12着馬カフジテイクの巻き返しワン、ツー決着だったことがヒントを与えてくれているでしょう。

　ホワイトフーガは前走時が雨の影響を受けて、脚抜きがいいダートだったということで調子こいて自身の逃げから早仕掛けをしてしまった馬。逆にカフジテイクは時計の早い決着を出遅れてどうにもならなかった馬です。

　伏流Ｓは前が厳しく、2～3番手追走のクロスクリーガー、リアファルが強いレースをしていることは間違いありませんが、出遅れ組は早めのペースアップでどうにもならなかったのは明らか。着順を入れ替えるとしたら、レースに参加できていなかったカフジテイク的な出負け、後方組ではないでしょうか。つまり、今回に当てはめるとタンジブルということになります。

　また、伏流Ｓで着差なしのクロスクリーガー、リアファルとでは甲乙つけがたいので、今回は◎を(7)タンジブルとし、○は前走外枠→今回内枠の(3)リアファル、▲は前走内枠→今回外枠の(12)クロスクリーガーとしました。タンジブルは時計の掛かるハイペースの前々走500万下を捲くり勝ちした馬。時計のかかる園田ならば、序盤のポジションが多少悪くても捲くりきれる可能性が高いでしょう。