昨年のＪＢＣスプリントの上位馬に、昨秋以降のＪＲＡ重賞勝ち馬ワイルドバッハ、ダノンレジェンドなどの新興勢力が加わり、とても地方のＧ3とは思えないメンバー構成。地方からも昨年の兵庫ＧＴで2～4着馬が参戦し、本当に豪華メンバーが集結しました。

　当然、ＪＲＡ勢のほうが能力は上位でありますが、前走を大目標にした馬が多く、それも頓挫明けと頓挫明けと急仕上げの馬が大人気。なかには重い別定重量を背負わされる馬もいます。特に、人気のあの馬は、前走で自己ベストのＰＰ指数をマークしたあとの一戦でダメージが残り、急仕上げで始動するというのはどうなのか？　ここは思い切ってぶった切りたい一戦でもあります。

　あの馬とはダノンレジェンドです。確かにダノンレジェンドの前走カペラＳは、ハイペースで逃げて、ＪＢＣスプリントの2着馬サトノタイガーを5馬身突き放す、かなり強い内容でした。しかし、ここは切って妙味の一戦でしょう。

　また、昨年のＪＢＣスプリントの1着馬ドリームバレンチノ、3着馬タイセイレジェンドは、一頓挫あった後の始動戦。更に、このレースで4連覇目が懸かるセイクリムンも、全盛期ほどの勢いがないことを考えると本命には推せません。

　よって、◎には昨秋の武蔵野Ｓを勝利し、勢いに乗った(8)ワイルドバッハを推します。その後のＧ1を含む重賞レースでは追走力不足で直線一気に賭けるしかない競馬で善戦止まりですが、地方の重賞ならば、短距離戦でも道中でそれほどペースが上がらないために、序盤のポジションが多少悪くても道中で捲くって、4コーナーではある程度、先団のポジションは確保しているはずです。ワイルドバッハのように、追走力はないけれど、ロングスパートは出来る馬というのは地方の重賞は持って来いなので、ここは素直に信頼しました。

　○は前走でＪＢＣスプリントを制して、地方重賞では5戦2勝2着3回の(3)ドリームバレンチノ。確かに地方のスプリント重賞路線はレベルがあまり高いとはいえないだけに、前走のＪＢＣスプリントを勝った程度では絶対的な存在とは言いがたいものがあります。しかし、ここに入ればやはり、ダノンレジェンド、ワイルドバッハの時点の能力はあるし、正攻法の競馬が出来るので、そう簡単には崩れないと見て対抗評価としました。

　▲は昨年のこのレースでは、1番枠を利したロスのない立ち回りで、○ドリームバレンチノを2着に降して勝利した(2)セイクリムズン。前記したように、この馬は全盛期の勢いはありませんが、この路線の現在のレベルの低さを露呈するかのように、昨年の東京盃やＪＢＣスプリントでも善戦しています。ダ1200ｍだと多少忙しいので、楽に追走できるこの舞台は合っているし、他の能力上位馬と比較すると順調なほうなので3番手評価としました。

　以下特注馬として、昨年の兵庫ＧＴで2着の実績があるように、地方勢では一番の実績馬(10)ジョーメテオ。近走は2桁着順に凡退していますが、今回は休養明け3戦目。ＪＲＡ勢が順調さを欠いている馬が多い今回なら、出番が回ってくるかもしれません。

　あとは△に3年前のＪＢＣスプリントの勝ち馬で、逃げるとかなりしぶとい(6)タイレイレジェンド。絶好スタートを決めた昨年のＪＢＣスプリントでも3着でした。前走の兵庫ＧＴは、前々走のＪＢＣスプリントを大目標にした後の一戦だったために、好発を決められず、8着に凡退しました。今回は斤量59㎏を背負う上に、テンが速いダノンレジェンドが出走していますが、ダノンレジェンドが好発を決められない場合には、この馬にもチャンスが巡ってくるでしょう。