今年の北海道スプリントカップは、北海道スプリントカップを2連覇中のセレスハント、高知・黒船賞を3連覇中のセイクリムズンなどの旧勢力に、ＪＲＡダートで7勝を挙げ、前走・高松宮記念2着のスノードラゴンなどの新興勢力が挑戦する形。スノードラゴンを筆頭とする現6歳馬が圧倒的に強いとは言いませんが、強かったオジサン馬たちもかつてほどの勢いがないので、予想する上では非常に面白い一戦となりました。

　断然の1番人気はスノードラゴンですが、こちらは前走の高松宮記念を目標にした後の一戦となります。それも高松宮記念が道悪の消耗戦になったことで、展開に恵まれて芝で自己ベスト指数をマークしたダメージ残りの一戦となり、ここを叩いて芝の函館スプリントＳあたりが目標のローテーション。さすがに本命にするのは危険です。しかし、スノードラゴンのローテーションが×だからこそ、交流重賞にして高配当が期待できる一戦となりました。

　オジサン馬たちが全盛期の勢い「？」で、スノードラゴンのローテーションも×ならば、◎にはオープン特別としてはハイレベルの昨秋のエニフＳを勝利した(14)アドマイヤサガスを推します。エニフＳでは、その後の東京スプリント＆さきたま杯勝ちのノーザンリバーを完封しています。(ノーザンリバーの素質が覚醒する手前ですが)　また、アドマイヤサガスは昨秋の東京スプリントで3着の実績があり、今回の距離に対する不安もありません。

　今年1月のジャニアリーＳ(中山ダ1200ｍ)で、行き脚がつき過ぎてうっかり先頭に立って終いが甘くなったり、前々走の根岸Ｓでオーバーペースに巻き込まれて大敗してしまったことからもわかるように、近走は先行力が増しているので、むしろ好位で立ち回れるスプリント戦のほうが向いているようにさえ感じます。前走の千葉Ｓはいかにもデキ落ちのレース内容だっただけに、立て直されての巻き返しを期待します。

　○は全盛期ほどの勢いはありませんが、黒船賞を勝った後も東京スプリント2着、かしわ記念2着、さきたま杯3着と善戦しているように、立ち回り上手で総合能力上位の(1)セイクリムズン。近年の短距離路線はレベルが低いこともあり、末期のエスポワールシチーのような形で活躍しています。1番枠に入ってしまったので、ペースが上がり切らなかった場合に包まれる可能性もありますが、終いを生かす競馬でも掲示板入りを果たす能力はあるでしょう。
　
　▲は北海道スプリントカップ2連覇の(2)セレスハント。近走、かつてよりも先行力がないのでもう少し距離があったほうがいいかもしれませんが、近2年の北海道スプリントカップのように、前がしっかりとレースを引っ張ってくれればチャンスがあるでしょう。近2年このレースをレースメイクしたのはサマーウインドですが、サマーウインドのがんばり次第では展開に恵まれる可能性もあります。

　以下特注馬として、昨年の東京スプリントで◎アドマイヤサガスと同タイムの5着、前々走の東京スプリントでは3着馬アルゴリズムと0.1秒差3着のアイディンパワー。前走のゆりかもめ特別では大外16番枠から勝ちに行く競馬をしたためにアルゴリズムに千切り捨てられましたが、もともとの能力はほぼ互角です。前走で厳しい競馬を経験し、能力を出し切っていないという理由からこちらを上位に取りました。

　あとは△にエーデルワイス賞の2着馬で、前々走の北斗盃を勝利した(6)アブミーブルー。スピードを生かすタイプの馬だけに、今回の距離は向いているし、斤量51㎏も大きなアドバンテージとなるでしょう。

　他では昨年の北海道スプリントＣの4着馬で、その後の門別でも連対率100％と崩れのない(11)アウヤンテプイ。スノードラゴンゴンが不発となれば、このあたりでも馬券圏内突入のチャンスがあるので買い目に加えました。