現在、ＪＲＡで１２００ｍの重賞は年間１３レースほど施行。１ヵ月に１レースほどの割合で１２００ｍ重賞があるという計算になるのだが、この函館スプリントＳは３月２７日の高松宮記念以来、約３ヶ月ぶりのスプリント重賞ということになる。スプリンターたちにとっては、待ちに待った“海開き”のようなものではないか。

しかし３歳のスプリンターにっとて、この重賞は「高松宮記念以来３ヶ月ぶり」どころではなく、「小倉２歳Ｓ以来９ヵ月ぶり」のスプリント重賞なのだ。２０１２年にファルコンＳＳが１４００ｍに延長されて以降、３歳のスプリンターはスプリント重賞を走ることが許されていなかったのだ。

重賞が無いのなら、オープン特別を走れば良いじゃない？　いやいや、そのオープン特別も、３歳限定１２００ｍは５月の葵ステークス、１レースだけ。つまり、オープンに上がった３歳スプリンターは、この半年間、出走できる適鞍が葵ステークスだけしかなかったのだ。

なにこの迫害。もう（距離延長しか）ないじゃん。

ということで、「待ちに待った海開き・函館スプリントＳ」は、古馬の比ではなく、３歳馬のためのモノではないか。……という謎理論を展開したのが昨年の函館スプリントＳ予想だった。結果、３歳馬のソルヴェイグが勝ってくれたのだが、◎を打ったのは別の３歳馬だった。ぐぬぬ。１円にもならん。



今年の函館スプリントＳにはＧ１ホースの(12)セイウンコウセイが参戦。しかし、何かおかしくない？　Ｇ１馬が別定斤量５６ｋｇで、初芝の(２)ノボバカラが５７ｋｇって(笑)　いや、計算上はたしかにその斤量になるのだけれども。

(12)セイウンコウセイの高松宮記念は文句の付けようがない完勝だったし、これじゃ(12)セイウンコウセイ陣営にとってのボーナス・レースやんけ。……などと思っていたところ、何かおかしくない？（再）　３ヵ月前に単勝８．７倍で１８頭立てのＧ１を完勝した４歳馬が、相手大幅弱化、斤量まで軽くなった１３頭立てで（前日最終）単勝２．２倍とか。単勝１．５倍とかじゃないの？　ちょっとこれはワナ臭い。ちゃんと仕上げて来ていないとか？

ということで、普通に考えれば(12)セイウンコウセイではあるのだが、今年も３歳馬を狙うことにした。前年１着ソルヴェイグの無念を晴らすべくチョイスしたのは、同じ３歳牝馬の(８)ジューヌエコール。単勝３９．４倍だったソルヴェイグのような人気薄ではないのだが、それは仕方のないことか。

(８)ジューヌエコールのラップギア適性値は【瞬３平０消０】。正直これがスプリンターだと思わないのだが、前年・ソルヴェイグも【瞬２平０消０】を理由に軽視してしまったという経緯もある。

(８)ジューヌエコールは、ソウルスターリング（阪神ＪＦ、オークス）、アエロリット（ＮＨＫマイルカップ）、アドマイヤミヤビ（オークス３着）なんかと並んで、昨年阪神ジュベナイルフィリーズ前週の時点で、もっと言えばデイリー杯２歳Ｓ前週の時点で「世代の上位」と評していた馬。牡馬も含めて。

この春はちょっと運がなく、たとえば２走前のフィリーズレビューでは内から伸びてきたところをレーヌミノルにカットされて４着。ちゃんと歯車が噛み合っていればＮＨＫマイルカップやオークスでも上位を争っていた馬だと思うし、レーヌミノルに代わって桜花賞を制していたかも知れないと、今でも思っているのは内緒の話だ。それが５０ｋｇで出て来るのだから、少々のことには目をつぶってみようじゃないか。相手筆頭は(12)セイウンコウセイで。



※印や金額は発走の約１時間前に確定。それまでは変更の可能性があります。