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京都新聞杯は京都芝2200mで施行される3歳限定のG2。
日本ダービーの優先出走権はないが、勝つと賞金順で出走が叶う大舞台へ向けた重要な一戦。ダービーの切符を手するのはどの馬なのか。中京開催を除く、過去8回分のデータを使用し、勝ち馬を見極めたい。
逃げた馬の成績は【0-1-1-6】。好走馬の内訳は、2019年2番人気2着ロジャーバローズと2023年7番人気3着リビアングラス。
ロジャーバローズは日本ダービーへ滑り込み、12番人気の低評価を覆し、ダービー馬となった。京都新聞杯ではペースを極端に緩めず、上がりのかかる形を作っている。
日本ダービーは離れた番手、逃げた馬が1000m57秒8で飛ばし、速い脚比べにならなかった。楽な流れではないものの、力を発揮できる流れではあった。
対して、リビアングラスの昨年は1000m通過63秒8とかなり遅い。前に位置をとった馬か、溜めるだけキレる馬の流れだが、ここまで遅いといくらキレても後ろすぎると届かない。
4角5番から上がり2位のサトノグランツが1着、4角8番手から上がり1位のマイネルラウレアは5着に終わった。
今年は逃げ馬がいないだけでなく、出走予定の15頭中、逃げた経験をもつ馬すらいない。めずらしい組み合わせをふまえると、例外的に遅い昨年のラップも、例外と見過ごしにくい面がある。
スタートはスタンド前直線にあり、1コーナーまで397mと長い。先行争いの2ハロン目が平坦かつ直線で、序盤にそこそこ速いラップが踏まれてもおかしくない。
実際、改修工事前の2020年は2ハロン目が10秒3。昨年はこの区間が11秒7だから、いかに先行争いがやさしかったかわかる。
コーナー通過後は京都らしいラップというか、向こう正面にある丘まで淡々と流れ、坂の下りからペースアップする。
後半から加速するラップに乗って、平坦の直線で速い脚の活きるコースだが、前述のとおりこれという逃げ馬いない。
対象期間中、前半3ハロン36秒以上のゆったりした入りの年は、リビアングラスが粘った昨年のほかに2年ある。
2016年は番手のアグナスフォルテ9番人気2着、2016年は番手もダノンディスタンス6番人気2着と、前につけた人気薄が粘っている。
一方で勝ち馬を見ると、2016年は4角9番手・1番人気のスマートオーディン、2017年も4角9番手・2番人気のプラチナムバレット。いずれも上がり最速の脚を使い差し切っている。
好走パターンは、前々から粘り込みを図るか、相対的に速い上がりで追い込むか。逃げ馬不在のメンバー構成を念頭に、どの馬を狙うべきだろう。
◎ベラジオボンド。新馬戦を快勝後、共同通信杯は6着。出遅れてしまい、超スローの流れで位置が悪くなった。ただ、上がり32秒9と速い脚を使えたのは収穫。前走の毎日杯3着を重馬場の分を見るなら、2戦連続不完全燃焼の競馬。
新馬戦から一貫して岩田望来騎手の手綱で、共同通信杯のようなスローでも、今回はもうひとつ前から運んでくれそう。前走はスタートを決めたし、ある程度位置を取れれば、好勝負になるとみたい。馬券は◎の単複。