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東大卒の知性派、漆山貴禎記者がGI的中への解法を探る「漆山教授のGI因数分解」。春のクラシック開幕戦となる桜花賞は、ローテーションなどを分析し、現時点ではディープインパクト産駒のサンクテュエールをVの筆頭候補に挙げた。2歳女王レシステンシアがチューリップ賞で3着に敗退し、今年は難解なレース。週末の漆山記者の結論に注目だ。
節目の第80回を迎える桜花賞には、重賞ウイナー8頭を含む豪華メンバーが集った。まさに「百花繚乱」という表現がふさわしい。まずは昨年の最優秀2歳牝馬の取捨から論を進めていこう。
(1)2歳女王、危うし!?
チューリップ賞では単勝1・4倍の支持を集めた阪神JF馬レシステンシアが3着に敗れた。ソエ(骨膜炎)による調整遅れやスローペースなど複数の敗因が考えられるが、“赤門データ”からは本番でも黄信号が点灯する。これまでに3歳を迎えての初戦で連対を外して第1冠に臨んだ2歳女王は9頭いるが、1997年メジロドーベルの2着が最高と苦戦傾向だ。さらに付け加えれば、この9回中6回で阪神JF不出走組が制している。今年は新興勢力の台頭に注意したい。
(2)隠れた好ステップ
桜花賞の最重要トライアルといえばチューリップ賞だが、近年はシンザン記念で牡馬相手に好走した馬の存在感が高まっている。過去20年でシンザン記念3着以内の実績があった出走馬7頭のうち、5頭が桜花賞馬に輝いている。しかも、ディープインパクト産駒に絞ると2011年マルセリーナ、12年ジェンティルドンナと2戦2勝だ。
(3)女傑超え
もうひとつ忘れてはいけないのが、同じ京都マイルで行われるエルフィンSだ。歴代の勝ち馬からは、のちに6頭が桜花賞を制している。歴代の勝ちタイム上位10頭の桜花賞成績では、走破時計と本番での結果にはある程度の相関が認められる。今年は07年ウオッカを上回るレースレコードで決着した。
★注目馬
シンザン記念を制したディープ産駒サンクテュエールは、3連覇のかかるルメール騎手の手綱も心強い。間隔をあけての参戦は、最近のトレンドに合致する。デアリングタクトはエルフィンSを圧巻の4馬身差で大勝。当時4着のエーポスがフィリーズレビューでVとレベルも高かった。
阪神JF組が上位を占めたチューリップ賞との比較や、他の新戦力の分析は週末までの課題としたい。 (漆山貴禎)
★桜花賞の特別登録馬(想定騎手入り)はこちら 調教タイムも掲載
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