桜花賞トライアルのフィリーズレビューが15日、阪神競馬場で18頭によって争われ、5番人気で岩田康騎乗のエーポスが、中団から力強く脚を伸ばして重賞初勝利。新たな一面を見せ、
桜花賞(4月12日、阪神、GI、芝1600メートル)の切符をつかんだ。2着
ヤマカツマーメイド、3着
ナイントゥファイブまでが優先出走権を獲得した。
イメチェンしたエーポスが、力強い末脚で
桜花賞への道を切り開いた。ガッツポーズを決めてゴールを駆け抜けた岩田康騎手は、初タッグのパートナーをたたえた。
「人気馬を見ながら、どこでも割っていける脚は残っていました。狭いところでもすごい勝負根性を見せて、本当にいい走りでした」
発馬で後手に回り、先行していたこれまでとは違う位置取りになった。だが、前半3ハロン通過が33秒4の速い流れに。
「ペースが速いと思ったので、抑えると息を入れてくれていい感じで運べた」。初コンビながら人馬で機転を利かせて中団馬群で脚をためると、直線では先行勢の間を突いてグングン加速。急坂でも稍重馬場でも脚いろは鈍らず、メンバー最速の上がり3ハロン35秒1の末脚で突き抜けた。勝ち時計1分21秒0は、2017年の
カラクレナイに並ぶレースレコードだ。
北出調教師は「脚がたまればこういう形も想像していた。(5)番枠で岩田(康)騎手で、イメージ通りの競馬やね」と破顔一笑。さらに「夏を越して秋に良くなりそうなタイプで、まだ背腰に力がない中でもこれだけ走れる。鞍上も初めて乗っていろいろ感じたみたいだから、次に生かしていきたい」と本番に向けての上積みを強調した。
「落ち着いて走ってくれる女の子。次も期待できると思います」
過去に
桜花賞2勝の岩田康騎手は、そう言って結んだ。本番と同舞台の
チューリップ賞でも表彰台を譲らなかった
阪神JF上位3頭などライバルは強力だが、エーポスが見せた伸びしろは大きな魅力。今年も、百花繚乱の“桜”となりそうだ。 (川端亮平)
エーポス 父
ジャスタウェイ、母ストライクルート、母の父スマートストライク。栗毛の牝3歳。栗東・
北出成人厩舎所属。北海道新ひだか町・フジワラフアームの生産馬。馬主は(有)フジワラ・ファーム。戦績4戦2勝。獲得賞金6438万2000円。重賞は初勝利。
フィリーズレビューは
北出成人調教師、
岩田康誠騎手ともに初勝利。馬名は「叙事詩(独語)」。
★15日阪神11R「フィリーズR」の着順&払戻金はこちら