サウジアラビアロイヤルCが5日、東京競馬場で9頭によって争われ、石橋騎乗で1番人気の
サリオスが1分32秒7という2歳コースレコードで完勝。無傷のV2で重賞初勝利を飾った。1馬身1/4差の2着が2番人気の
クラヴァシュドール。
来春に期待を抱かせる十分な衝撃だ。単勝1・5倍の断然人気に推された
サリオスが、2歳コースレコードでV。石橋騎手が快走をたたえた。
「内めの枠、こういう(高速)馬場でもあり、後ろからにならないよう、ポジションを取りたいと思っていました。力を出せてよかったです」
3番手を追走して折り合い十分に直線に向き、残り300メートルからは
クラヴァシュドールとの一騎打ち。鞍上がチラリと外を見るや馬体を寄せ、エンジンを点火させた。最速タイの上がり3ハロン33秒1で1馬身1/4差の快勝。「2着の馬もかなりの脚を使っているけど、伸び負けなかったのは力でしょう」と鞍上は勝負根性に賛辞を贈った。
近2年の勝ち馬は、
ダノンプレミアム(
朝日杯FS)、
グランアレグリア(
桜花賞)とGIホースに出世。2歳馬が1分32秒台で駆けたのは、2013年の
ミッキーアイル(京都・未勝利戦)に続く史上2頭目で、今後の飛躍へ期待が高まる。
生産者のノーザンファーム・吉田勝己代表は「ダービーは決まったな!」と冗談交じりにニヤリ。賞金を加算して“出走枠”を見据えられる。次走は未定だが、伸びゆく
ハーツクライ産駒の今後へ視界は明るい。 (千葉智春)
サリオス 父
ハーツクライ、母サロミナ、母の父ロミタス。栗毛の牡2歳。美浦・
堀宣行厩舎所属。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬。馬主は(有)シルクレーシング。戦績2戦2勝。獲得賞金4031万5000円。重賞初勝利。サウジアラアビアロイヤルカップは
堀宣行調教師、
石橋脩騎手ともに初勝利。馬名は「ローマ神話に登場する戦闘の踊りの発明者。母名より連想」。