【プロキオンS】スカイ圧逃劇!日本レコード1秒2更新
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7月9日(月) 05:06
第23回プロキオンステークス(8日、中京11R、GIII、3歳上オープン国際(指)、別定、ダ1400メートル、1着本賞金3600万円 =出走14頭)武豊騎乗で5番人気のマテラスカイが、鮮やかな逃げ切り勝ち。従来のタイムを1秒2も更新する、1分20秒3(不良)の日本レコードで重賞初制覇を飾った。今後はJBCスプリント(11月4日、京都、交流GI、ダ1200メートル)を目指す。1番人気のインカンテーションが2着、2番人気のウインムートが3着に入った。
雨上がりの中京競馬場に衝撃が走った。マテラスカイが不良の“高速馬場”をスイスイと逃げ切って重賞初制覇。従来の日本レコードを1秒2も更新する1分20秒3に武豊騎手は驚きを隠せなかった。
「1200メートルを使っていたので、ラストが心配でしたが、問題はなかった。タイムが出やすい馬場とはわかっていましたが、それにしても強かったですね」
スタート後にスッと1馬身のリードを奪うと、あとは独壇場。「大きなポイントはスタートだと思っていました。決まったときに迷うことなく行けました」とジョッキー。直線に入っても鞍上は手綱を持ったまま。ラスト1ハロン過ぎにムチが入ると2番手以下を突き放し、4馬身差の快勝を飾った。
昨年12月の1000万下戦(7着)以来となる7ハロン戦にも森調教師は、「距離は心配していなかったですよ。1400メートルの方が競りかけてくる馬がいないと思っていましたからね」と、してやったりの表情だ。
今年に入ってからは6戦4勝で、3月にはドバイ遠征(ゴールデンシャヒーン5着)も経験。「腰がパンとしてきた。全然(馬が)違います。夏は放牧に出して、JBCスプリントに向かうと思います」と森調教師は胸を張る。
コンビを組んで5戦4勝の武豊騎手は「いいタイミングで乗せてもらいました。馬が充実しています」と締めくくった。尾張でみせた衝撃の逃走劇。誰も追いつくことができないスピードで、GIの高みまで走り続ける。 (山口大輝)
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マテラスカイ 父スパイツタウン、母モスタケレー、母の父ラーイ。栗毛の牡4歳。栗東・森秀行厩舎所属。米国産。馬主は大野剛嗣氏。戦績19戦6勝(うち海外1戦0勝)。獲得賞金1億2054万4100円(うち海外675万4100円)。重賞初勝利。プロキオンSは、森秀行調教師が初勝利、武豊騎手は1997年バトルライン、2000年ゴールドティアラ、09年ランザローテに次ぐ4勝目。馬名は「冠名+空」。
【プロキオンS】ウインムート、積極的戦法も3着
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7月9日(月) 05:05
第23回プロキオンステークス(8日、中京11R、GIII、3歳上オープン国際(指)、別定、ダ1400メートル、1着本賞金3600万円 =出走14頭)オープン特別を連勝中のウインムートは3着。勝ち馬の直後につける積極的な戦法で、直線でもしぶとく粘ったが、最後は力尽きた。「ペースは速くても形はベストだった。止まってはいないが…。こっちも重賞級と思うが、きょうは勝ち馬が強すぎたよ」と和田騎手は相手をたたえた。
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【プロキオンS】レースを終えて…関係者談話
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7月9日(月) 05:05
◆松山騎手(サクセスエナジー4着) 「砂をかぶって頭を上げるところがあった。勝負どころでは外に出せ、斤量が重い中でも差を詰めている。内枠でいい競馬できて収穫はあった」
◆武藤騎手(ブラゾンドゥリス5着) 「最後もしぶとく頑張っています。1400メートルでこういう競馬を続けていければ」
◆M・デムーロ騎手(ドリームキラリ6着) 「(直線で)ウインムートがフラフラしてスペースがなかった。脚はあったのでもったいない競馬になった」
◆藤岡佑騎手(キングズガード7着) 「追い込み一辺倒のタイプにはここまでが精いっぱい。よく脚は使っています」
◆川田騎手(ダノングッド8着) 「性格の難しさが出たレースでした」
◆藤懸騎手(ナムラミラクル9着) 「スタートして両サイドから挟まれたのがすべて」
◆幸騎手(ブライトライン10着) 「4コーナーまで手応えはあった。最後は久々の分だと思います」
◆福永騎手(ルグランフリソン11着) 「流れが速くてついていけなかった」
◆下原騎手(エイシンヴァラー12着) 「周りが速かった。もう少し内めを回らないと差し馬には厳しい」
◆浜中騎手(ドライヴナイト13着) 「重賞で時計も速かったので、これをいい経験にしてくれれば」
◆酒井騎手(サイタスリーレッド14着) 「ジワーッといったけど、ラストもグンとくるところがなかった」
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【プロキオンS】インカンテーション、位置取りの差2着
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7月9日(月) 05:05
第23回プロキオンステークス(8日、中京11R、GIII、3歳上オープン国際(指)、別定、ダ1400メートル、1着本賞金3600万円 =出走14頭)1番人気のインカンテーションは、中団のやや後ろから、直線で脚を伸ばして2着。位置取りの差が出たようだ。「狭いところを抜けてきたし、決して悲観する内容ではなかった。むしろ、乗るたびに走る気が出てきているので、今回の競馬が秋につながれば」と三浦騎手は前向きに語った。このあとは夏休みの予定で、南部杯(10月8日、盛岡、交流GI、ダ1600メートル)へ直行する。
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