第25回
チューリップ賞(3日、阪神11R、GII、3歳牝馬オープン国際(指)、馬齢、芝・外1600メートル、1着本賞金5200万円、1~3着馬に
桜花賞の優先出走権=出走10頭)GIIIからGIIに昇格してより重要度を増した一戦は、
石橋脩騎乗の1番人気
ラッキーライラックが好位から楽々と抜け出して無傷の4連勝を達成。横綱相撲で貫禄の違いを見せつけた女王は、断然の主役として本番に向かう。タイムはレース史上3位の1分33秒4(良)。2着
マウレア、3着
リリーノーブルまでが、
桜花賞(4月8日、阪神、GI、芝1600メートル)の優先出走権を獲得した。
春が近づく仁川のターフで、2歳女王の貫禄を見せつけた。
阪神JFを制した
ラッキーライラックが、前哨戦でライバルを完封。落ち着いた手綱さばきでデビュー4連勝に導いた石橋騎手が、さわやかな笑みを浮かべた。
「ここ2走は(前を)目標にして最後にかわす競馬をしていたので、自分から先頭に躍り出て、どんな感じなのかを確認しておきたかった。何の問題もなかったですね」
本番への“試験”も一発クリアだ。ロケットスタートを切ったが、鞍上の指示に従って離れた3番手にスッと収まった。道中も折り合いよく進み、抜群の手応えで直線に向くと残り200メートル付近で早々と先頭へ。1頭になっても気を抜くことはなく、メンバー最速タイの上がり3ハロン33秒3を発揮して後続をぶっちぎった。
阪神JF2、3着馬に、当時を上回る2馬身差をつける圧勝。勝ち時計の1分33秒4も同舞台の前走から0秒9短縮した。完璧な内容に、松永幹調教師は胸を張った。
「時計も、上がりもよかった。どうなってほしいというのは、今のところない。この状態で本番に向かえたらいい」
2004年の
ダンスインザムード以来、14年ぶりとなる無敗の
桜花賞馬へ。「緊張します」とプレッシャーを口にするトレーナーだが、表情は自信たっぷり。人馬に、もはや死角は見当たらない。 (斉藤弘樹)
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チューリップ賞」の着順&払戻金はこちら
ラッキーライラック 父
オルフェーヴル、母ライラックスアンドレース、母の父フラワーアリー。栗毛の牝3歳。栗東・
松永幹夫厩舎所属。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬。馬主は(有)サンデーレーシング。戦績4戦4勝。獲得賞金1億5554万8000円。重賞は2017年GIII
アルテミスS、GI
阪神JFに次いで3勝目。
チューリップ賞は
松永幹夫調教師、
石橋脩騎手ともに初勝利。馬名は「五弁のライラックの花(幸運のシンボル)」。