伊吹雅也
きいいろ
導師嵐山
とぅっけ
暴君アッキー
第139回中山大障害(23日、中山10R、J・GI、障害3歳上オープン国際、定量、4100メートル=直線芝、1着本賞金6600万円 =出走11頭)石神深一騎乗で断然人気に推されたオジュウチョウサンが最終コーナー手前で先頭に立ち、そのまま後続を突き放して圧勝。春の中山グランドジャンプに続き、史上2頭目の春秋J・GI制覇を果たした。4分45秒6(良)。9馬身差の2着は前年の覇者で2番人気のアップトゥデイトだった。 強すぎて声も出ない-。春に中山グランドJを勝つなど、今年素質が一気に開花したオジュウチョウサンが、単勝1・4倍の断然人気に応えて、9馬身差で圧勝した。 「何も言うことはないです。スタートしてちゃんと飛んでくれれば勝てると思っていました。僕はつかまっていただけ」 石神騎手もあきれるほどの強さだった。スタートを決めて3番手。昨年の勝ち馬アップトゥデイトを見ながら、大竹柵もバンケットも難なくこなして直線入り口では早くも先頭。4100メートルもあるレースとは思えないほど、楽な手応えで突き放した。 昨年6着に敗れ、和田郎調教師はスタッフと騎手を交え対策を考えた。結論はメンコを外すこと。気性を考えれば冒険だったが、調教もレースも前向きさが出て頂点を極めた。父の正道師が1995年にフジノスラッガーで勝っている和田郎師は「きょうは人馬一体でいい競馬をしてくれました」と笑顔を見せた。 この後は休養して阪神SJ(3月11日、阪神、J・GII、芝3900メートル)から中山グランドJ(4月15日、中山、J・GI、芝4250メートル)連覇を目指すオジュウチョウサン。年が明けてもまだ6歳。ハードル界の独裁政権は当分続きそうだ。 (柴田章利)★23日中山10R「中山大障害」の着順&払戻金はこちらオジュウチョウサン 父ステイゴールド、母シャドウシルエット、母の父シンボリクリスエス。鹿毛の牡5歳。美浦・和田正一郎厩舎所属。北海道平取町・坂東牧場の生産馬。馬主は(株)チョウサン。戦績17戦7勝(うち障害15戦7勝)。獲得賞金2億5092万4000円(すべて障害)。重賞は2016年J・GI中山グランドジャンプ、J・GIII東京ジャンプステークス、J・GII東京ハイジャンプに次いで4勝目。中山大障害は和田正一郎調教師、石神深一騎手ともに初勝利。馬名は「家族名より+冠名」。