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アーリントンCデータ分析
2018年から4月開催に移行し、ＮＨＫマイルカップの前哨戦としてリニューアルされたアーリントンカップ。傾向が様変わりする可能性もあるので、各種データについては参考程度に含みおきいただきたい。2018年以降の直近6回に限ると、勝ち馬はすべて前走で重賞を使われていた。重賞以外からの参戦馬は勝利がなく、2～3着に入った馬たちはいずれも前走1着なので、非重賞敗退から臨む馬は評価を下げたほうがいい。なお、新馬・未勝利から複勝圏に食い込んだ馬たちはみな、今回と同じ阪神外回りで初白星を挙げていた。気にとめておきたい傾向だ。アーリントンカップの舞台となる阪神芝1600mは、外回りコースを使用。高低差が大きいうえに直線の距離も長く、スピード持続力の要求度がかなり高い。（各種データ、原稿は本年のレース発走前のものとなります）
【人気】
別表の平均配当を確認すると、いずれの券種も高めの水準。12番人気→7番人気→11番人気で決着した2019年を筆頭格に、波乱含みの一戦となっている。それは、別掲の人気別成績を見ても明らかだ。1番人気の勝率、連対率、複勝率は普通の水準。2～3番人気も良い数値をマークしているとはいえない。「堅く決まったらあきらめる」のスタンスで、中穴あたりから入ってみるのもひとつの手だ。
◆人気別成績（過去20年）
| 人気 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1番人気 | 9-2-0-9 | 45.0% | 55.0% | 55.0% | 106.0% | 71.5% |
| 2番人気 | 2-1-2-15 | 10.0% | 15.0% | 25.0% | 35.0% | 35.5% |
| 3番人気 | 1-4-4-11 | 5.0% | 25.0% | 45.0% | 25.0% | 84.5% |
| 4番人気 | 2-2-3-13 | 10.0% | 20.0% | 35.0% | 74.0% | 83.0% |
| 5番人気 | 3-2-2-13 | 15.0% | 25.0% | 35.0% | 221.5% | 116.0% |
| 6～9番人気 | 2-6-7-65 | 2.5% | 10.0% | 18.8% | 56.9% | 88.9% |
| 10番人気以下 | 1-3-2-93 | 1.0% | 4.0% | 6.1% | 36.3% | 69.9% |
◆単勝オッズ別成績（過去20年）
| 単勝オッズ | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1.9倍以下 | 3-1-0-1 | 60.0% | 80.0% | 80.0% | 98.0% | 88.0% |
| 2.0～2.9倍 | 4-1-0-2 | 57.1% | 71.4% | 71.4% | 138.6% | 91.4% |
| 3.0～4.9倍 | 4-2-1-18 | 16.0% | 24.0% | 28.0% | 54.4% | 42.0% |
| 5.0～7.9倍 | 3-4-8-23 | 7.9% | 18.4% | 39.5% | 49.5% | 80.8% |
| 8.0～14.9倍 | 2-5-5-19 | 6.5% | 22.6% | 38.7% | 60.3% | 110.0% |
| 15.0～19.9倍 | 2-1-1-18 | 9.1% | 13.6% | 18.2% | 169.5% | 87.7% |
| 20.0～49.9倍 | 2-4-5-53 | 3.1% | 9.4% | 17.2% | 110.5% | 116.9% |
| 50.0倍以上 | 0-2-0-85 | 0.0% | 2.3% | 2.3% | 0.0% | 43.9% |
◆配当（過去10年）
| 馬券種 | 最高配当 | 最低配当 | 平均配当 |
|---|---|---|---|
| 単勝 | 3,590円 | 140円 | 998円 |
| 複勝 | 940円 | 110円 | 340円 |
| 枠連 | 28,780円 | 420円 | 5,041円 |
| 馬連 | 36,120円 | 740円 | 6,979円 |
| ワイド | 9,570円 | 240円 | 2,326円 |
| 馬単 | 71,530円 | 820円 | 13,695円 |
| 3連複 | 208,320円 | 1,720円 | 34,751円 |
| 3連単 | 1,361,140円 | 5,340円 | 219,083円 |
【脚質】
脚質別成績で目を引くのが、逃げ馬の各数値の猛烈な高さ。ただし、これは2017年以前の開幕週開催時の馬場状態による影響も大きく、鵜呑みにはできない。となれば、次位の先行勢が有利といいたいところだが、4月開催に移行した2018年以降は、4角7番手以下の待機勢が毎年2着連対圏を確保している。以前のレース傾向とは様子が変わりつつあることから、好位～中団がベストのポジションと考えたほうがいいかもしれない。
◆脚質別成績（過去20年）
| 脚質 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 逃げ | 6-0-2-12 | 30.0% | 30.0% | 40.0% | 408.5% | 154.0% |
| 先行 | 5-10-10-52 | 6.5% | 19.5% | 32.5% | 27.0% | 120.1% |
| 差し | 5-7-3-83 | 5.1% | 12.2% | 15.3% | 60.3% | 58.1% |
| 追込 | 4-3-5-72 | 4.8% | 8.3% | 14.3% | 14.4% | 45.5% |
【枠順】
別掲の枠順別成績では5枠より外が優勢。2018年以降の結果を検証しても、真ん中より外の枠が好調だ。5～8枠の馬が毎年のごとく上位を賑わせており、ワンツーフィニッシュも珍しくない。ただし、2023年は1～3枠の馬たちで1～3着を独占しているように、内枠が無視できない存在であるのも確か。従って、「5～8枠に入れば評価アップ」くらいにとらえておくのがベターといえる。
◆枠順別成績（過去20年）
| 枠順 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1枠 | 2-1-3-20 | 7.7% | 11.5% | 23.1% | 52.3% | 48.5% |
| 2枠 | 0-3-3-22 | 0.0% | 10.7% | 21.4% | 0.0% | 40.0% |
| 3枠 | 2-2-4-21 | 6.9% | 13.8% | 27.6% | 29.7% | 170.0% |
| 4枠 | 2-3-0-28 | 6.1% | 15.2% | 15.2% | 73.9% | 60.6% |
| 5枠 | 6-3-2-26 | 16.2% | 24.3% | 29.7% | 143.0% | 100.3% |
| 6枠 | 3-2-2-31 | 7.9% | 13.2% | 18.4% | 102.4% | 95.0% |
| 7枠 | 1-5-4-34 | 2.3% | 13.6% | 22.7% | 4.8% | 65.2% |
| 8枠 | 4-1-2-37 | 9.1% | 11.4% | 15.9% | 75.5% | 53.2% |
【血統】
ＮＨＫマイルカップのトライアルレースに指定された2018年以降の勝ち馬を並べてみると、2018年タワーオブロンドン（父Raven's Pass）、2019年イベリス（父ロードカナロア）、2020年タイセイビジョン（父タートルボウル）、2021年ホウオウアマゾン（父キングカメハメハ）、2022年ダノンスコーピオン（父ロードカナロア）、2023年オオバンブルマイ（父ディスクリートキャット）――いずれもマイルG1勝ちの実績を持つ種牡馬の産駒であることに共通点を見いだせる。また、勝ち馬6頭を含め、3着以内に好走した18頭のうち13頭が非サンデーサイレンス系であることも特筆に値する傾向といえるだろう。ほか、かつては中距離向きの血統馬も台頭していたが、マイルG1の前哨戦という明確な位置付けがなされたことで、以前よりもスピード能力を問われる比率が高まっている。事実、タワーオブロンドン、イベリス、タイセイビジョンの勝ち馬3頭はのちに芝1200m重賞でも好走しており、タワーオブロンドンに至っては2019年スプリンターズステークスの覇者となった（阪神芝1600mのコース全般における種牡馬別成績は下記のとおり）。
◆同コース種牡馬別成績（阪神競馬場／芝／1600m／過去5年）集計期間：2019/04/07～2024/04/07
| 位 | 種牡馬 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝 回収率 | 複勝 回収率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | ディープインパクト | 34-34-32-201 | 11.3% | 22.6% | 33.2% | 39.1% | 76.7% |
| 2 | ロードカナロア | 22-26-24-201 | 8.1% | 17.6% | 26.4% | 127.9% | 85.8% |
| 3 | エピファネイア | 19-18-17-134 | 10.1% | 19.7% | 28.7% | 177.3% | 100.3% |
| 4 | ルーラーシップ | 18-13-11-112 | 11.7% | 20.1% | 27.3% | 83.8% | 99.4% |
| 5 | ハーツクライ | 17-10-16-128 | 9.9% | 15.8% | 25.1% | 95.6% | 62.7% |
| 6 | キズナ | 15-15-12-124 | 9.0% | 18.1% | 25.3% | 89.0% | 109.3% |
| 7 | モーリス | 14-11-18-100 | 9.8% | 17.5% | 30.1% | 100.6% | 76.3% |
| 8 | キングカメハメハ | 14-10-4-57 | 16.5% | 28.2% | 32.9% | 73.2% | 50.7% |
| 9 | ダイワメジャー | 13-18-9-99 | 9.4% | 22.3% | 28.8% | 101.7% | 57.7% |
| 10 | ドゥラメンテ | 12-4-3-91 | 10.9% | 14.5% | 17.3% | 64.5% | 41.1% |
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