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スプリンターズSデータ分析
秋のG1シーズン到来を告げる一戦で、現役屈指のスピード馬が集う。それだけにスプリント実績は欠かせないファクター。中山施行の過去9回（2013、2015～2022年）では、1～2着馬延べ18頭中13頭が芝1200mの重賞ウィナーだった。例外5頭のうち3頭は同年の高松宮記念で2着好走の経験があり、残る2頭はセントウルS2着からの臨戦馬となっている。ゆえに、スプリント重賞において2着以内の連対経験がない馬は、苦戦する可能性が高いとみるべきだ。なお、ステップレースについては、5勝を含む3着以内11頭のセントウルS組がいちおうの中心だが、他のサマースプリントシリーズ対象戦から挑む馬や、春のG1から直行してくる馬の上位進出も珍しくはない。過度に気にする必要はないだろう。舞台となる中山芝1200mは外回りコースの2コーナーからスタートし、4コーナーまで緩やかなカーブを下っていくレイアウト。前半のペースが速くなりやすく、急坂を擁するゴール前で一気に形勢が逆転することもままある。（各種データ、原稿は本年のレース発走前のものとなります）
【人気】
2013年以降（2014年は新潟で施行）、1番人気は【5.0.1.4】。G1ウィナーに限れば【5.0.0.2】と優秀な成績を残しており、馬券的にも信頼できる。1～3番人気のトータル成績も【8.6.1.15】と悪くなく、1～3番人気の総崩れは2022年の一度だけ。基本的に人気サイドの安定感は高い。ただし、4～6番人気は【0.1.2.27】の低空飛行。その一方で、7番人気以下の複勝圏入りは12頭と低評価馬が食い込むケースが目立つ。人気サイドと人気薄を上手に絡めて、3連系の券種で好配当を狙いたいレースだ。
◆人気別成績（過去20年）
| 人気 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1番人気 | 8-2-2-8 | 40.0% | 50.0% | 60.0% | 112.5% | 85.0% |
| 2番人気 | 2-8-0-10 | 10.0% | 50.0% | 50.0% | 36.5% | 86.0% |
| 3番人気 | 5-3-1-11 | 25.0% | 40.0% | 45.0% | 181.0% | 113.0% |
| 4番人気 | 0-0-0-20 | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
| 5番人気 | 1-1-3-15 | 5.0% | 10.0% | 25.0% | 42.5% | 92.0% |
| 6～9番人気 | 2-3-9-66 | 2.5% | 6.3% | 17.5% | 42.6% | 91.9% |
| 10番人気以下 | 2-3-5-130 | 1.4% | 3.6% | 7.1% | 54.1% | 78.2% |
◆単勝オッズ別成績（過去20年）
| 単勝オッズ | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1.9倍以下 | 1-0-0-2 | 33.3% | 33.3% | 33.3% | 43.3% | 36.7% |
| 2.0～2.9倍 | 5-1-2-4 | 41.7% | 50.0% | 66.7% | 102.5% | 87.5% |
| 3.0～4.9倍 | 5-6-0-8 | 26.3% | 57.9% | 57.9% | 111.1% | 95.3% |
| 5.0～7.9倍 | 2-5-0-16 | 8.7% | 30.4% | 30.4% | 47.4% | 59.6% |
| 8.0～14.9倍 | 4-3-4-39 | 8.0% | 14.0% | 22.0% | 85.4% | 72.4% |
| 15.0～19.9倍 | 0-0-4-27 | 0.0% | 0.0% | 12.9% | 0.0% | 59.7% |
| 20.0～49.9倍 | 3-5-6-72 | 3.5% | 9.3% | 16.3% | 111.7% | 105.5% |
| 50.0倍以上 | 0-0-4-92 | 0.0% | 0.0% | 4.2% | 0.0% | 72.3% |
◆配当（過去10年）
| 馬券種 | 最高配当 | 最低配当 | 平均配当 |
|---|---|---|---|
| 単勝 | 4,650円 | 220円 | 1,017円 |
| 複勝 | 1,400円 | 120円 | 382円 |
| 枠連 | 3,430円 | 570円 | 1,677円 |
| 馬連 | 15,340円 | 530円 | 4,458円 |
| ワイド | 13,850円 | 220円 | 2,300円 |
| 馬単 | 36,640円 | 790円 | 9,809円 |
| 3連複 | 65,370円 | 1,070円 | 23,130円 |
| 3連単 | 468,950円 | 6,080円 | 127,195円 |
【脚質】
この時期の中山開催は高速馬場になりやすく、スピードや機動力の要求度が高い。スプリントG1ともなれば、その傾向はより顕著に。当レースに関しては、原則「逃げ・先行有利」と考えておいたほうがいい。とくに待機策で好走直後の馬には注意が必要だ。中山施行の過去9回、前走の4角通過順位が10番手以降、かつ前走の着順が5着以内だった馬が、2着連対圏を確保したケースは2017年1着のレッドファルクス1頭のみ。同馬は前年の覇者でもある。かなりの舞台適性を示している馬でもなければ、中心視するのは避けたほうがいいだろう。
◆脚質別成績（過去20年）
| 脚質 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 逃げ | 4-3-1-12 | 20.0% | 35.0% | 40.0% | 160.5% | 107.0% |
| 先行 | 6-8-5-52 | 8.5% | 19.7% | 26.8% | 90.4% | 118.5% |
| 差し | 9-7-8-106 | 6.9% | 12.3% | 18.5% | 66.1% | 66.8% |
| 追込 | 1-2-6-90 | 1.0% | 3.0% | 9.1% | 2.2% | 66.6% |
【枠順】
かつては中～外枠が優勢を誇っていたが、近年は形勢が逆転。中山施行の過去9回（2013、2015～2022年）では、1～3着馬延べ27頭中23頭を1～5枠が占めており、外寄りの6～8枠は苦戦を強いられている。内寄りの枠を引いた人気馬が馬群を捌けずに崩れることもあるが、2桁人気で3着以内に入った6頭中5頭が1～5枠となっており、穴は内～中から出ることが多い。極端な外枠バイアスでもない限りは、1～5枠を優先して馬券を組み立てるべきだ。
◆枠順別成績（過去20年）
| 枠順 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1枠 | 2-2-6-30 | 5.0% | 10.0% | 25.0% | 61.8% | 189.3% |
| 2枠 | 1-5-3-31 | 2.5% | 15.0% | 22.5% | 13.3% | 111.3% |
| 3枠 | 2-1-4-33 | 5.0% | 7.5% | 17.5% | 33.5% | 80.8% |
| 4枠 | 5-3-0-32 | 12.5% | 20.0% | 20.0% | 109.5% | 60.5% |
| 5枠 | 3-4-0-32 | 7.7% | 17.9% | 17.9% | 37.7% | 46.7% |
| 6枠 | 0-1-3-36 | 0.0% | 2.5% | 10.0% | 0.0% | 39.3% |
| 7枠 | 5-2-3-30 | 12.5% | 17.5% | 25.0% | 79.0% | 71.0% |
| 8枠 | 2-2-1-36 | 4.9% | 9.8% | 12.2% | 124.1% | 46.8% |
【血統】
2016～2018年はフォーティナイナー直系にあたるレッドファルクス（2連覇）とファインニードルの2頭で3連勝を飾っていたが、同系統は2011年2着パドトロワ（9番人気）、2017年3着ワンスインナムーン（7番人気）、2018年3着ラインスピリット（13番人気）、2022年2着ウインマーベル（7番人気）と伏兵も上位を賑わすケースが目立つ。ほか、Danzigの血を引く馬も毎年のように勝ち負けを演じており、2019年以降は少なからず1頭以上が連対、2021年と2022年においては同血脈を保持する馬同士でワンツー決着を果たしている（中山芝1200mのコース全般における種牡馬別成績は下記のとおり）。
◆同コース種牡馬別成績（中山競馬場／芝／1200m／過去5年）集計期間：2019/04/14～2024/04/14
| 位 | 種牡馬 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝 回収率 | 複勝 回収率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | ロードカナロア | 16-13-10-114 | 10.5% | 19.0% | 25.5% | 45.4% | 59.8% |
| 2 | ダイワメジャー | 10-8-11-84 | 8.8% | 15.9% | 25.7% | 68.5% | 71.7% |
| 3 | アドマイヤムーン | 6-9-8-35 | 10.3% | 25.9% | 39.7% | 36.9% | 130.9% |
| 4 | マツリダゴッホ | 5-2-10-48 | 7.7% | 10.8% | 26.2% | 69.7% | 144.9% |
| 5 | エイシンフラッシュ | 5-1-2-29 | 13.5% | 16.2% | 21.6% | 149.5% | 112.2% |
| 6 | シルバーステート | 5-1-1-24 | 16.1% | 19.4% | 22.6% | 147.4% | 83.9% |
| 7 | ビッグアーサー | 4-2-2-37 | 8.9% | 13.3% | 17.8% | 45.6% | 28.0% |
| 8 | ヴィクトワールピサ | 4-2-1-19 | 15.4% | 23.1% | 26.9% | 473.5% | 253.1% |
| 9 | アメリカンペイトリオット | 4-1-2-13 | 20.0% | 25.0% | 35.0% | 109.5% | 89.5% |
| 10 | ベーカバド | 3-6-2-22 | 9.1% | 27.3% | 33.3% | 54.2% | 92.4% |
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