福島牝馬Sは福島芝1800mで施行される牝馬限定のG3。
新潟開催の2021年を除く過去9年のデータで見ると、前走G3組[9-5-4-60]と全ての勝ち馬を輩出し、なかでも前走中山牝馬S組は[6-5-2-49]と好相性。今年臨戦する中山牝馬Sの3~6着馬、4頭には注目すべきか。
逃げた馬の成績は[1-1-1-8]。馬券に絡んだ馬の内訳は、2014年5番人気1着ケイアイエレガント、2016年13番人気3着オツウ、2018年1番人気2着カワキタエンカ。
1000m通過タイムと好走馬の位置取りを見ると、60秒0の2014年は初角3番手以内の馬券内独占、60秒7の2016年はオツウの3着に加え、番手のマコトブリジャールが15番人気1着。
59秒0の2018年は、12頭立てで1着馬は初角9番手、3着馬は初角8番手。
直線は短く、かつ平坦なだけに、全体でも先行勢は強いが中団からの差しも決まっている。
▼脚質別成績
逃げ 9.1% 18.2% 27.3%
先行 6.1% 21.2% 33.3%
中団 8.9% 15.6% 20.0%
後方 4.8% 4.8% 7.1%
※数字は左から勝率・連対率・複勝率
4角10番手以降から馬券に絡んだ馬は、2017年の1,3着馬しかいないものの、1000m通過58秒台の3年(15年・17年・22年)は差し決着になっており、ペースと好走ポジションが連動しやすい。
福島芝1800mのスタートは、直線の入り口付近。1コーナーまでは305mと意外に長く、スタート後に上り、コーナーでは下る。向こう正面にも上りがあり、4コーナーで下ると、ゴール手前にも上りがある。ゴール前こそ平坦とはいえ、札幌のように全体を通して平坦ではなく、道中はアップダウンがある。
今開催の福島の馬場は、コーナーの地肌が透けているくらいで、例年に比べ良好に映る。先週の開催でも、直線ラチ沿いから伸びてくる馬が複数おり、Bコースに替わる今週は、ロスなく回ってくる利点が大きくなりそう。ハナ候補なら、多少力が劣っても狙う価値があるかもしれない。
逃げ馬に注目すると、フィールシンパシーとラリュエルがいる。フィールシンパシーは3走前のターコイズSで、1枠2番からハナを切り3着。この時のテン1ハロンは12秒2だが、ゲートのタイミングが合い、スタート直後に1馬身抜けていた。
前走の中山牝馬S4着は、8枠15番からテン1ハロン13秒0を番手につけ4着。軽く促されてハナに立つ勢いから、4枠7番から主張したコンクシェルに譲った。枠が逆なら逃げられたはず。
ラリュエルは直近2戦でハナを切っており、前走は中京マイルの3勝クラスを逃げ切り。テン1ハロン12秒5からペースを落として逃げられた。2勝クラス突破も逃げ切りで、この時のテン1ハロンは12秒2だから、フィールシンパシー同様速く、枠とスタートの出次第でどちらのハナも考えられる。
今回はフィールシンパシーが7枠14番、ラリュエルが6枠12番と、どちらも外目の枠に入り、ハナを取り切ろうとすればそこそこ流れそう。ちょっと残念な枠の並びだ。
◎コスタボニータ。よく内枠を引く馬だが今回も1枠1番。それに加え、ほかの有力馬の大半が外目の枠に収まり、軸としての信頼度が高そう。前走の中山牝馬Sは3番人気5着も、6枠11番から好位外の追走で、枠なりに回っていればもっと際どかったはず。馬券は◎の単複。ラリュエルへの馬連・ワイド。