くりーくの中間調教チェック 2019弥生賞&チューリップ賞
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こんにちは、公認プロ予想家のくりーくです。このコラムでは、今週行われる重賞競走の中間の調教内容を中心に分析してご紹介します。私の予想の基幹部分でもある調教分析術を是非あなたの予想にお役立て下さい。
前走からの中間の調整内容(評価はA~F)を中心に、各馬コメントをしていきたいと思います。
◇3月3日(日)中山11R 第56回 報知杯弥生賞(3歳、G2、芝2000m)
<登録馬>
【JRA所属馬:9頭】(フルゲート:18頭)
ニシノデイジー(C)中8週
この中間もいつもと同じように、3週前、2週前、1週前と強めに追われている。ただ併せ馬で行ってきた1週前追い切りが、今回は単走で行われ、走りを見ると首が高く体が伸びてしまっているように見えた。どこか走りが物足りない感じがする。
ラストドラフト(A)中6週
2戦目の前走で重賞勝ち。前走時の調教では年末年始の変則日程を挟みながらも、毎週しっかり追い切られていて、状態はかなり良かった印象。この中間も、毎回のように調教師自らが跨っての調整が施され、2週前、1週前と併せ馬で先着と順調な過程。近年外厩で馬を仕上げることが多くなっている中にあって、調教師の意地を感じる1頭でもある。
クリノガウディー(F)中10週
シンザン記念を回避してこのレースに登録してきたが、追い切りといえる速い時計はなく、軽めを先週土日に1本ずつ出しただけ。出走できる状況ではない。
ブレイキングドーン(D)中8週
この馬は、これまでレースの1週前、最終追い切りと強めに追われてきている。そのあたりは毎回馬体が増えているので絞らなければならないということもあるのだろう。ただ、それがパドックでのイレ込みに影響しているところもあるように思う。この中間も、1週前追い切りの動きを見ると重い感じがあり、この様子だと今回も最終追い切りは強めに追わないとならなくなりそうな状況。馬体重を取るか、イレ込みを取るか輸送もあるので調整が難しくなりそう。
カントル(B)中4週
昨年のダービー馬ワグネリアンの弟で、10月のデビュー戦から月1走のペースでレースを使われ、その度に上昇曲線を描いているように感じる馬。特に前走時は、間隔が詰まっていた割に入念に乗り込まれていて、パドックでもこれまでで一番良い馬体に見えた。1週前追い切りではM.デムーロ騎手騎乗でほぼ馬なりのまま楽に抜き去る好内容で、動きは引き続き良い。
サトノラディウス(B)中4週
デビュー前からそれほど抜けて良い時計が出る馬ではないが、併せ馬で多く追い切られて乗り込み量十分でレースに使ってきている。前走は関西への輸送を考慮してか1週前に強めに追っていたが、今回は関東圏での競馬ということで1週前は馬なりでの調整。それでも外を回って良い時計が出ており、調整は順調。あとは、最終追い切りで強めに追って良い動きなら力は出せそう。
ヴァンケドミンゴ(A)3ヶ月
前走の葉牡丹賞時はややウルサイ面を見せていたが、馬体に関しては使われるごとに締まってきている様子で、悪い感じはしなかった。この中間は間隔も空いており、新馬戦時のような坂路中心の調教内容で、1週前に一杯に追われて先着している。輸送もあるので、最終追い切りが軽めで良い動きなら理想的。
シュヴァルツリーゼ(C)4ヶ月
かなり乗り難しそうなところがあり、調教では右回りだと内にササる面を見せる馬。新馬戦は、左回りの東京で枠が大外だったのでジョッキーは外に逃避しないように終始ガッチリと押さえたままで、大変だったと思う。まともに走ればかなり能力のある馬だと思うが、1週前追い切りでも直線で内にササる面を見せており、今回は右回りの中山で前走以上に気をつけて乗る必要がある。ジョッキーの手腕が試されるところでもあり、相手がどうこうというより、まず他馬の邪魔をしないように真っ直ぐ走らせることができるか。いずれにしてもジョッキーはかなり大変だと思う。
メイショウテンゲン(C)中3週
前走時のパドックでは落ち着きがない感じだった。この中間は、1週前にCWを長めから併せ馬で追い切りられて時計は悪くない。阪神のアルメリア賞にも登録があるが、こちらに出走してくるようだと初の長距離輸送でのレースで、前走時のようにイレ込むような面が出てしまうことも考えられる。
ラバストーン(F)連闘
先週連闘で出走しており、また連闘で出走してきてもまともに走れることはない。
【地方馬:1頭】
ナイママ(F)中2週
前走時は追い切りの動きもイマイチで、パドックを見てもトモの踏み込みに力強さがなかった。この中間も、時計と言えるほどの強い追い切りも行われていない感じで、上積みが期待できる状況ではない。
◇3月2日(土)阪神11R 第26回 チューリップ賞(3歳牝馬、G2、芝・外1600m)
【登録頭数:16頭】(フルゲート:18頭)
ダノンファンタジー(B)3ヶ月
休み明けのとなるこの中間は、3週前から速い時計を出しており1週前追い切りでは川田騎手騎乗で強めに追われている。霧で見にくかったものの重め感はなく、良い仕上がりで出走できそうな動きだった。
シェーングランツ(B)3ヶ月
前走時は美浦のPコースでの追い切りで、走り慣れていないコースだったからなのか体が浮き上がってしまいそうな走りで、しっかり地面を掴めていない感じだった。この中間は南Wでの調整に戻してきていて、1週前追い切りでは3頭併せの内で手応えも良く、仕上がりは良さそう。
メイショウショウブ(B)3ヶ月
前走時のパドックではもう少しトモに筋肉がついてほしい馬体だった。この中間は2週前、1週前とジョッキー騎乗でCWを長めから追われ好時計。仕上がりは良さそう。
アフランシール(A)3ヶ月
アルテミスSの時は調教では物足りない時計ばかりで、パドックでもトモが寂しく映り出来がイマイチだった。前走時は南Wで良い時計が出ていて、パドックでもイレ込む手前のかなり気合いの入った好馬体での周回だった。この中間は間隔にも余裕があり、時計もしっかり出ていて引き続き好調をキープできている感じ。
オーパキャマラード(C)中3週
11月から使い詰めできており、前走時のパドックではうるさい感じも出ていた。それでも1週前に強めに追われていて、これで直前馬なりで良い動きなら。
ココフィーユ(C)中3週
前走はプラス体重も、小柄な馬でトモも寂しく映った。輸送のある関西圏での競馬では不安材料が多い。
サムシングジャスト(B)4ヶ月
休み明けになるがかなりしっかり乗り込まれていて、良い時計も出ている。成長も窺え、最終追い切りでの動きが良ければ。
シゲルピンクダイヤ(C)4ヶ月
休み明けなのでもう少し乗り込んでいても良い気もするが、1週前追い切りでは坂路で終い伸びており、調教時計は悪くない。
シャドウディーヴァ(C)中1週
休み明けの前走を使われて中1週で競馬となる。前走時のパドックではまだ体が緩いように見えたので、前走を調教代わりと考えることもできる。今回は輸送もあるので、最終追い切りは馬なりで流す程度で十分。そこで良い動きを見せてくるようなら
タニノミッション(D)中6週
3週前の自己条件を使う予定だったが、ザ石で回避。その後は1週前に1本時計を出しているだけで、一頓挫の影響がありそう。
ドナウデルタ(C)中7週
ここ2戦重賞に挑戦するも物足りない内容。馬体は悪くないが、この中間も強めの追い切りが少なく、ビシビシ乗り込めるようにならないと上積みは期待できそうもない。
ノーブルスコア(B)中3週
紅梅S、エルフィンSと使われて間隔も詰っているのでこの中間は軽めの調整。前走時はややウルサイ感じも覗かせていたが、毛艶が冴え出来良く見せていた。最終追い切りは馬なりでも、動きが良ければ期待できそう。
ハニーウィル(E)中3週
前走未勝利勝ちも、デビューから休みなく使われてきていて馬体重もだんだん減ってきている。良い状態で出走するには厳しそう。
ブランノワール(B)中3週
前走は調教内容が良かったので◎にしたが、当日パドックで馬体を見たら踏み込みも浅く馬場も向きそうもない感じで不安になった記憶がある。レースでは、予想外にしっかり走ってくれて2着は確保。この中間は、1週前に坂路で好時計が出ていて状態は良さそう。前走の馬場よりも今回の馬場のほうが向きそうなので、前走以上の好走に期待したい。
ブリッツアウェイ(D)中1週
前走時は調教内容も良くパドックでは馬体も締まって良い状態に見えた。この中間は、中1週で軽めの調整。これ以上馬体は減らしたくないので、前走の状態を維持するので精一杯になりそう。
マルモネオフォース(C)中2週
2着が続いていたが前走で待望の初勝利。大きめの馬の割にトモが寂しく、この中間も強めの追い切りはなく相手が一気に強くなる今回。まだ厳しそう。
◇今回は弥生賞&チューリップ賞編でした。早いもので今年のクラシックに向けてのトライアル戦が今週から始まります。近年はトレセン以上に設備の整った外厩施設が多くなり、牧場で仕上げて本番に直接向かうという馬も多くなってきました。調教内容を重視して予想する立場からすると、牧場でどんなトレーニングを積んできたのか分からない面も多く、少ない調教時計や最終追い切りの動きを見て判断しなくてはならないケースも多くなってきているように感じています。それでも昔に比べれば使える情報はたくさんありますし、便利になっている部分もあります。これからはもっと情報が片寄っていく時代になっていくでしょうし、調教を参考に予想するにしても時計だけではなく馬を見る目や頭の柔らかさが大事になってくるような気がしています。そんな中でもきっちりと対応できるように心がけていきたいと考えています。
それでは次回、阪神大賞典&スプリングS編(予定)でお会いしましょう。
※弥生賞&チューリップ賞出走各馬の最終追い切り評価については、最終予想内でコメントする予定です。
※最終結論はレース当日のくりーくプロページでチェックしてください。
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くりーくの中間調教チェック 2018新潟2歳ステークス編
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こんにちは、公認プロ予想家のくりーくです。このコラムでは、今週行われる重賞競走の中間の調教内容を中心に分析してご紹介します。私の予想の基幹部分でもある調教分析術を是非あなたの予想にお役立て下さい。
前走からの中間の調整内容(評価はA~F)を中心に、各馬コメントをしていきたいと思います。
8月26日(日) 第38回 新潟2歳ステークス(G3、2歳 芝1600m)
アンブロークン(前走500㎏、2ヶ月)<C>
前走時は坂路、南Wで好時計が出ていて併せ馬でも先着と、大型馬の割には仕上がりが良さそうだったことから◯評価を与えた馬。この中間も間隔が空いて乗り込み量は豊富だが、終いの時計がかかっていて前走時と比べると物足りなさがある。
エイカイキャロル(前走458㎏、中3週)<B>
前走時は乗り込み量は豊富も、坂路での時計が物足りず×評価に止めた。この中間は1週前の坂路で好時計が出ていて、上積みが見込めそう。
エイシンゾーン(前走428㎏ +2、中4週)<B>
新馬、前走と使われてこの中間も1週前に坂路で好時計が出ている。ただ、併せ馬での遅れは気になるところ。最終追い切りで先着するようなら問題なさそうではあるのだが。
エルモンストロ(前走464㎏、中5週)<C>
前走時は乗り込み量は豊富だったものの、併せ馬での遅れが気になり×印まで。この中間も1週前追い切りでは併せて遅れと似たような調整内容できていて、最終追い切りでの動きは気になる。
ジョディー(前走464㎏、2ヶ月半)<B>
この中間は間隔が空いていることもあってか乗り込み量は豊富も、時計はそれほど目立ない。ただ2週前、1週前と併せ馬で先着しており、出来自体は悪くはなさそう。
スティルネス(前走420㎏、中6週)<A>
この中間も1週前に併せ馬で先着と前走時と同じような内容。小柄な馬で調整はしやすいと思うので、最終追い切りは馬なりでも動きさえ良ければ十分だろう。
ロードアクア(前走454㎏、2ヶ月半)<A>
前走時も乗り込み量は少なかったものの、坂路では時計が出ていて能力を感じさせる調教内容だった。今回も中間はこの厩舎らしく1週前、日曜とかなり速い時計を出していて、直前は馬なりで軽めでも十分といった感じに仕上がっている。
エンパイアシュアー(前走454㎏ +4、中6週)<E>
未勝利勝ちの前走時は南Wでの時計が良くなっていたが、この中間は前走時より時計は平凡。上積みはなさそう。
オーパキャマラード(前走474㎏ +4、中3週)<B>
前走未勝利勝ちで、この中間も1週前にCWで強めに追われて好時計と、使われてさらに良くなりそうな感じがある。
ケイデンスコール(前走458㎏ -6、中3週)<B>
新馬戦でも◎にしたくらいデビュー前から調教の時計は出ていた馬。この中間も、1週前に坂路で強めに追われて好時計をマークと、調子落ちは感じられない。
ピュアヒカリ(前走426㎏、中3週)<D>
前走新馬戦2着から、時計2本を出しているこの中間だが、前走時と比べると物足りない内容で時計的にも平凡。
ヤサカリベルテ(前走454㎏ +8、連闘)<E>
デビューから6着、2着、8着と使い込まれていて、今回も連闘と状況としたらかなり厳しい。
◇今回は新潟2歳ステークス編でした。
先週のコラムでもお伝えした『WINS day』ですが、私も最寄りのエクセル浜松に土日とも行ってきました。エクセル浜松でもいろんなイベントが行われていて、入場者もいつもより多かったように思います。日曜日には天童なこさん、園田・姫路競馬実況アナウンサーの竹之上次男さん、競馬エイト記者の林美希さんが来場して、札幌記念のレース検討会などが開催されました。
他にも多数イベントが催される中で、とりわけ私の目を引いた企画が「競馬なんでも相談会」でした。他ではあまり聞いたことのない企画だと思うのですが、ここエクセル浜松ではゲストが来場する際によく行われているもの。来場したゲストが予想やその他競馬に関する質問に個別に答えてくれたり、ゲストルームで3人と直接競馬の話ができるプログラムとなっていました。競馬マニアの私としては、このような企画にはぜひ参加してみたいということで、受付30分前から並んでみたところ6組目(募集:先着6組)で運よく参加させてもらうことができました。1組10分で順番にゲストルームに通され、その中ではJRAの方にも言いたいことは言えましたし、天童さんには「(鼻が高いので)ハーフですか!?」と何度も突っ込まれながら楽しい時間を過ごさせてもらいました。私の場合、競馬の仕事をしているので結局相談会というよりは、楽屋で競馬の話をしているような感じになってしまいましたが・・・・・・^^; ゲストの方々も、まさか6番目にこんな人間が登場してこようとは思っていなかったでしょうし驚いたとは思いますが、3人とも良い方たちだったのでまたぜひ静岡の方にも来て頂きたいと思います。
今回なぜこのようなことを書いたかというと、エクセル浜松のように様々な企画を考えてゲストも呼んで競馬に興味を持ってくれる人を増やす努力をしてくれているところがある一方で、宣伝が少ないため地元に住んでいてもこのようなイベントがあること自体知らない人がほとんどだという現実があるからです。いろいろな方面に配慮してのことかもしれませんが、やるからにはテレビ、ラジオで県内だけでもしっかり宣伝するなりしてくれたら、もっとエクセル浜松の来場者も増えて気軽に馬券を買いにきてくれる人たちが増えるのではないかと思います。微力ながらこのコラムでもエクセル浜松でのイベント情報についてこの先も触れていきたいと思っていますので、ご興味の方はぜひ足をお運び頂けたら幸いです。来月には「JRA-UMACA(ウマカ)」によるキャッシュレス投票も始まり、ネット投票が当たり前の時代ではありますが、現金で馬券を買って現金で払い戻すという行為は競馬の中で一番の醍醐味でもあると思っています。
それでは次回、札幌2歳S&小倉2歳S編(予定)でお会いしましょう。
※新潟2歳ステークス出走各馬の最終追い切り評価については、最終予想内でコメントする予定です。
※最終結論はレース当日のくりーくプロページでチェックしてください。
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【伊吹雅也のピックアップ競馬データ2018年08月19日号】特選重賞データ分析編(112)~2018年新潟2歳ステークス~
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次週の注目重賞を、伊吹雅也プロが様々なデータを駆使していち早く分析! もっとも重要と思われる<ピックアップデータ>に加え、<追い風データ/向かい風データ>や<注目馬チェック>など、貴重な情報が満載なウマニティ会員専用コラムとなっております。ぜひ皆様の予想にお役立て下さい。
■【伊吹雅也のピックアップ競馬データ】コラム内容について詳しくはこちらをご覧ください。
⇒http://umanity.jp/racedata/columndet_view.php?cid=7321
<次週の特選重賞>
G3 新潟2歳ステークス 2018年08月26日(日) 新潟芝1600m外
<ピックアップデータ>
【“JRA、かつ左回り、かつ出走頭数が10頭以上だったレース”において上がり3ハロンタイム順位が2位以内だった経験の有無別成績(2012年以降)】
○あり [6-6-4-36](複勝率30.8%)
×なし [0-0-2-48](複勝率4.0%)
2012年以降の連対馬12頭は、いずれも“JRA、かつ左回り、かつ出走頭数が10頭以上だったレース”で出走メンバー中2位以内の上がり3ハロンタイムをマークした経験のある馬でした。新潟芝外回りのレースだけに、末脚が最大のポイントと見て良さそう。また、右回りや少頭数のレースにしか実績がない馬は評価を下げたいところです。
主な「○」該当馬→エルモンストロ、ケイデンスコール、ロードアクア
主な「×」該当馬→エイシンゾーン、オーパキャマラード、スティルネス
<他にも気になる! 追い風データ/向かい風データ>
【追い風データ】
○「前走との間隔が中4週以上」だった馬は2012年以降[5-6-6-41](複勝率29.3%)
主な該当馬→エイシンゾーン、エルモンストロ
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