中山日曜メインは、ダートのハンデ重賞・マーチS(25日、GIII、1800メートル)。ここを足掛かりとして、上半期の交流GIかしわ記念(5月2日、船橋、ダート1600メートル)や、帝王賞(6月27日、大井、ダート2000メートル)を視野に入れたい好メンバーが顔をそろえ、楽しみな一戦となった。
中心は今年のダート中距離路線での飛躍が期待されるハイランドピーク(美浦・土田稔厩舎、牡4歳)だ。中山ダート1800メートル戦を連勝してのオープン入り。2走前の1000万下・初茜賞が10馬身差、前走の1600万下・上総Sが5馬身差と圧巻の逃げ切り勝ちで、いずれも同開催のオープン特別の勝ちタイムを0秒5上回った。重賞初挑戦でハンデ55キロは見込まれた印象だが、ハンデキャッパーがそれだけ能力を評価したということ。ここも持ち前のスピードを存分に発揮して3連勝を飾る可能性は十分ある。
センチュリオン(美浦・田村康仁厩舎、牡6歳)は、全7勝を中山ダート1800メートルで挙げているコース巧者。ダート重賞はこれまでに2戦し、レパードS10着、アンタレスS16着と大敗しているが、前走の総武Sを4コーナー3番手からの積極策で押し切って勢いに乗っている。重賞でハンデ57キロは楽ではないが、近2走でも背負った斤量。今の充実ぶりで引き続き得意の舞台なら、大いにチャンスはありそうだ。
ポルックスSでセンチュリオンを破っているのが、アルタイル(美浦・手塚貴久厩舎、牡6歳)。昨年のこのレースは、準オープンを勝っての挑戦で、ハンデ54キロの恩恵も受けての3着だったが、今年はオープン特別2勝と実績を積み上げてきた。ハンデは昨年より3キロ増えて57キロとなるが、末脚の破壊力は一級品。顔触れからも流れは速くなりそうで、その差し脚に注目が集まる。
エピカリス(美浦・萩原清厩舎、牡4歳)はデビューから圧倒的な強さで4連勝を飾り、UAEダービーでも短頭差の2着に好走した実力馬。米3冠最終戦のベルモントSを右前肢跛行で出走取り消しとなり、その後もレパードS3着、みやこS8着と、案外なレースが続いている。この中間は4カ月の休養を挟んでしっかりと立て直してきた。ハンデ56キロも想定された重量。巻き返しが期待される。
トップハンデは58キロのオールブラッシュ(栗東・村山明厩舎、牡6歳)。昨年の交流GI川崎記念優勝馬で、その後は物足りない成績が続いているが、軽視はできない。