2020年11月26日(木) 10:30
くりーく
くりーくの中間調教チェック ジャパンカップ2020
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こんにちは、くりーくです。このコラムでは、今週行われる重賞競走の中間の調教内容を中心に分析してご紹介します。私の予想の基幹部分でもある調教分析術を是非あなたの予想にお役立て下さい。
今回も前走からの中間の調整内容(評価はA~F)を中心に各馬コメントをしていきたいと思います。
11月29日(日) 東京12R 第40回ジャパンカップ(3歳以上G1・芝2400m)
【登録頭数:17頭】(フルゲート:18頭)
<外国馬>
ウェイトゥパリス (動きC 時計C)中7週
競馬学校ダートコースでのキャンター1600m。24日にゲート試験に合格し、追い切りも行い疲れ等は特に感じられない。追い切りの動きに関しては、直線で首が高い感じの走りから、ゴール前で首が前に伸びるフォームへと変わっていて悪くない走り。ただ白い馬なので、もう少し迫力とバネを感じさせる走りがみられると良いのだが。
<賞金上位馬>
アーモンドアイ (動きA 時計B)中3週
天皇賞(秋)から中3週となるが、1週前追い切りの動きは(前回同様に間隔が詰まっていた)安田記念の1週前と比較しても断然今回のほうが上。この馬としては、間隔は詰まるが前走後いつも通り牧場に戻って短い期間だが気持ちが一度リセットされている点は大きく、有終の美を飾るだけのパフォーマンスも期待できそう。
コントレイル (動きB 時計B)中4週
この馬も間隔を空けて使われてきた馬。前走の菊花賞がデビューから初めて在厩調整での競馬で、1週前追い切りが馬なりでの調整というのも初めてだった。今回は牧場に戻り、1週前追い切りでも遅れはしたものの強めには追われていて、その意味ではこれまで通りの調整ができている。1週前の動きに関してはもうひと伸びほしい感じもしたが、鞍上が激しく手綱を動かすこともなく、どちらかというと馬の走りに逆らわないようにソフトに乗っていたとの印象で、特に遅れは気にしなくても良さそう。
デアリングタクト (動きA 時計A)中5週
前走時の+14キロは太め感はなく、ほとんどが成長分と考えて良さそう。追い切りに関しては、前走時まで(特にCWでの追い切り)は、終いの伸びに物足りなさを覚えたが、今回の1週前追い切りでは解消。馬なりだったが、力強さがありラストは良化していて、成長した馬体と休み明けを一度使われての上積みが期待できそう。オークス、秋華賞と、パドックでテンションが高くなっている点は多少気掛かりだが、調教には好印象。
※サートゥルナーリア (動き- 時計-)5ヶ月※左トモの不安のため出走回避
グローリーヴェイズ (動きA 時計B)中6週
関東馬だが、ほとんど関西の競馬場で使われてきていて東京コースも今回は初めてと、そのあたりはやや不安材料。状態に関しては、前走時の1週前追い切りでも直線で併走馬を突き離したのと同様に今回も1週前に併走馬を圧倒し先着と良好。加えて、左回りの追い切りで大きく先着している点は、引き続き状態が良い証拠と考えて良さそう。
キセキ (動きC 時計A)中3週
前走中2週で関東への輸送がありながら、馬体は増えていてパドックでもお腹のあたりに余裕が感じられた。太め残りがあったように思う。その点、この中間は中3週で前走時よりも乗り込み量豊富、1週前追い切りではまだ重い感じも残すが叩き良化型で、前走時より良化の見通しも立つ。余談だが、昨年は凱旋門賞にも出走し、今年は春から古馬の王道を無事に使われ続けてきてと、馬主さんからすると理想的な馬かもしれない。
カレンブーケドール (動きD 時計E)中8週
昨年は◎を打ったほど状態が良く、実際に2着に好走した馬だが、今年は様相が異なる。間隔に余裕があるにもかかわらず、この中間の追い切りは坂路での時計は平凡、併せ馬でも見劣りと、昨年と比べると物足りない。相手も昨年よりも強い馬が多いので、今年この出来だとかなり厳しいくなるのではないかと思う。
ラヴズオンリーユー (動き映像なし 時計-)中1週
エリザベス女王杯から中1週で、この中間は時計を出しておらず出走回避の予定。
ミッキースワロー (動きD 時計D)中8週
2年前のジャパンカップでは、アーモンドアイから1.3秒離された5着。右回りのほうが走り、左回りではパフォーマンスが落ちる馬。調教内容に目を向けると、前走時も物足りなかったが、この中間も間隔が空いている割に時計が掛かっている。1週前追い切りの動きも、何かピリッとしたところがなく、前走時から良くなってきている感じはない。
ワールドプレミア (動きC 時計D)11ヶ月半
昨年の有馬記念3着から11ヶ月半ぶりの出走。早い段階からここを目標に調整されていて、乗り込み量は豊富だが、昨年の休み明けの神戸新聞杯時のようなCWを長めから併せ馬でというような内容は少ない。坂路中心で、1週前追い切りを見ても終いに首が上がり気味で、伸び脚も物足りない動きだった。
ユーキャンスマイル (動きB 時計B)中2週
この馬も早い段階からジャパンカップ目標で調整されてきていた馬。休み明けの前走時は、かなり入念に乗り込まれていて仕上りも悪くなかった。中2週となるが、前走時にしっかり乗り込まれていたので反動はなく、1週前に坂路、日曜日にを長めから併せ馬で追い切られていて一度使われての上積みがありそう。
パフォーマプロミス (動きB 時計B)中6週
休み明けの前走時は乗り込み量が少ない感じはしたが、パドックで良く見せていた。この中間は坂路で乗り込まれており、時計的に大きく変わった感じはしないが、1週前追い切りの動きは悪くなかった。上積みはありそうで、東京芝2400m以上では2、2、3、1着と相性の良い馬。
マカヒキ (動きB 時計C)8ヶ月
札幌記念を使う予定でいたが状態が整わず、8ヶ月ぶりでここを迎える。11月初めからトレセンで時計を出して乗り込まれ、1週前追い切りでは、3頭併せの内から直線突き放して先着と動きは良かった。ただ、日曜の併せ馬では、ここにも出走するワールドプレミア、ユーキャンスマイルに遅れていて、まだ不安の残る調教内容。
クレッシェンドラヴ (動きC 時計D)中8週
東京競馬場ではデビュー当初3回走ったことはあるが、その後は3年半以上出走したことはなく、そのあたりは何かあるのではないかと思う。状態に関しても、この中間は間隔に余裕がある中で、2週前、1週前と前走時と比べ物足りない時計が並ぶ状況。
トーラスジェミニ (動き映像なし 時計E)中1週
春から休みなく使われてきて、前走から中1週とかなり厳しいローテーションで、この距離も初めて。この中間は、土、日、月と坂路で軽く乗られていて速い時計は出していない。この相手にこの調教内容では厳しい。
ヨシオ (動きD 時計C)4ヶ月半
芝のレースを使うのが新馬戦の1200m戦以来と、普通に考えてもなぜ芝のレースを? この舞台を? と疑問を覚える。坂路で乗り込まれているが、終いの時計が掛かり1週前追い切りも終い伸びきれずと、状態面でも特に良いところはない。
このコラムからの推奨馬はデアリングタクト、アーモンドアイ、グローリーヴェイズの3頭をあげておきます。
◇今回はジャパンカップ編でした。
今年でジャパンカップも第40回。私が競馬を観始めた頃は、外国の一流馬と迎え撃つ日本代表馬との戦いといった構図。特に、外国の競馬に詳しい訳ではなかったので、凱旋門賞やキングジョージ、ブリーダーズカップターフに英国ダービー等々、外国の歴史のあるレースを勝った馬が日本で観られるというだけで、それはもう「メジャーリーガーを生観戦できる」というような感覚でワクワクして東京競馬場に観戦に行ったものでした。
時代も変わり、昨今は日本のトップクラスの馬でも無理して使ってこないような状況にまでになってしまっていたジャパンカップ。それが今年は、無敗の3冠馬2頭にアーモンドアイの引退レースと、40回を記念するにふさわしい豪華な顔ぶれとなっています。これには、コロナ禍で海外レース参戦がままならないという背景もあるとは思いますが、この厳しい状況下でも開催だけは守り抜きここまで競馬を無事に続けてきた日本競馬、そしてそれを支えている競馬ファンへのご褒美だと言っても良いのではないでしょうか。競馬に関わるすべての人たちと馬たちのおかげでこのような夢のあるレースが観られることに感謝して、今年のジャパンカップを楽しみたいと思います。
<https://youtu.be/jrbUNXEccU4>
<https://youtu.be/H8Cy_TCpS4k>
<https://youtu.be/itKP5_IocbY>
それでは次回、阪神ジュベナイルフィリーズ編(予定)でお会いしましょう。
※ジャパンカップ出走各馬の最終追い切り評価については、最終予想内でコメントする予定です。
※最終結論は、レース当日のくりーくプロページでチェックしてください。
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くりーくの中間調教チェック 2020フェブラリーS
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こんにちは、くりーくです。このコラムでは、今週行われる重賞競走の中間の調教内容を中心に分析してご紹介します。私の予想の基幹部分でもある調教分析術を是非あなたの予想にお役立て下さい。
今回も前走からの中間の調整内容(評価はA~F)を中心に各馬コメントをしていきたいと思います。
2月23日(日) 東京11R 第37回フェブラリーステークス(G1、4歳以上、ダート1600m)
【フルゲート:16頭】
<優先出走馬>
モズアスコット(B)中2週
休み明けの前走時は、入厩後からすぐに3週連続好時計を出していて牧場での仕上げができていた感じ。この中間はレース翌週の木曜日から軽めに乗られ、1週前は金曜日に坂路で速い時計と、大きな疲れはなさそう。前走時も馬体が減っているくらい仕上がっていたので、直前は馬なりで終いの時計が出ているようなら引き続き良い状態で出走できそう。
<賞金上位馬>
ケイティブレイブ(E)中3週
この中間は川崎記念から中3週での出走。時計を出し始めたのが14日で、1週前追い切りもなく16日に軽めの調整と、疲れが残っているような感じ。
ノンコノユメ(C)中7週
東京大賞典2着から、中7週で久しぶりにJRAのレースに出走。この中間、これまでと比べると調教の時計がかかっていて、この馬としては物足りなく感じる。
インティ(A)中3週
<1週前追い切り>
栗東坂路単走。重心が低い走りで伸び脚良く、昨年の最終追い切りよりも良い動きに見えた。
ブルドッグボス(D)中8週
<1週前追い切り>
栗東坂路併せ馬。前半はスピードのある走りも、終い脚が上がった感じで伸び脚物足りず。
サンライズノヴァ(A)3ヶ月半
<1週前追い切り>
栗東坂路併せ馬。いつもはもっと重い感じに見える馬だが、今回は1週前から重め感のない走りで終いしっかり伸びた。休み明けでの好走実績があり、併せ馬で先着している点も良い。
ヴェンジェンス(D)中3週
<1週前追い切り>
栗東坂路単走。軽い動きだが重心が高く力強さがない。
アルクトス(D)4ヵ月半
<1週前追い切り>
南W3頭併せの中。休み明けでまだ重い感じで伸び脚が物足りず。調教ではもっと時計の出る馬なので、好条件ではあるものの状態面に関しては不満が残る。
デルマルーヴル(B)中3週
<1週前追い切り>
美浦Pコース併せ馬の内。馬なりで相手に併せる内容。使い込まれているが、スピード感のある走りで勢いあり。
ワイドファラオ(A)中2週
栗東坂路単走。中2週と間隔が詰まっているが、1週前に坂路で終い強めに追われて好時計と上積みがありそう。
キングズガード(C)中3週
<1週前追い切り>
CW併せ馬の外。時計は出ているが、追い比べで終い遅れる。
ワンダーリーデル(B)中2週
休み明けの前走時は、しっかり乗り込まれていて追い切りの動きも良く見えたが、この馬にしては終いの時計が少しかかっていた。中2週のこの中間は、1週前の金曜日に坂路で強めに追われて前走時と同じような時計をマーク。最終追い切りで、終いの時計が出てくるようなら上積みがありそう。
モジアナフレイバー(A)中7週
昨秋も3戦と無理のないローテーションで、今回も東京大賞典からの中7週。3週連続で速い時計が出ていて、16日には強めに追われていつも通りの調教内容を披露している。仕上りは前走時と同じかそれ以上。
ミッキーワイルド(B)中2週
<1週前追い切り>
栗東坂路単走。前走時の最終追い切りと同じような時計は出ているが、今回の方が手応えに余裕があり、一度使われての上積みがありそう。
ミューチャリー(C)中3週
休み明けの前走時にしっかり乗り込まれていて、この中間も1週前に強めに追われ終いの時計も出た。上積みがありそう。
タイムフライヤー(C)3ヶ月
チャンピオンズCプからの休み明け。2週前、1週前とCWを長めから追われて好時計が出ていて調教内容は悪くない。ただ、休み明けの好走実績がなく、これまでもこのぐらいの時計は出ていて、特に今回が特別に良いという感じでもない。
<以下、除外対象馬>
ダノンフェイス(A)中2週
前走時は叩き2戦目で追い切りの動きもかなり良かった。馬体も減っていたがパドックではまだ絞れそうな感じにも見えて、この中間は中2週でも1週前に坂路で速い時計を出してきた。叩き3戦目で、さらに上積みが期待できそう。
ドリームキラリ(E)中2週
前走は休み明け、マイナス体重でパドックでもトモが寂しく見えた。調教での時計も平凡だったので出来自体が良くなかった感じ。この中間も、1週前の金曜日に坂路で軽めの調整で時計平凡と、変わり身は感じられない。
テーオージーニアス(B)中2週※大和Sに登録あり
休み明けの前走を使われて、この中間も1週前にいつも通りCWを長めから速い時計を出してきており、叩き2戦目での上積みがありそう。ただ1600m戦にはこれまで出走したことがない。
ヨシオ(C)中2週※大和Sに登録あり
根岸Sから中2週。14日(金)に坂路を馬なりで速い時計が出ていて、疲れはなさそう。
クリノガウディー※阪急杯に出走予定
ラプタス(F)連闘
先週出走していて1番人気で8着。ダートは1400m戦を使われてきており、出走できてもさすがに厳しい。
スマートアヴァロン(D)中2週
昨秋から使い込まれていて、この中間も軽めの調整のみ。1週前も速い時計は出しておらず、状態面での上積みは期待できそうもない。
ロードグラディオ(F)連闘
2月に2戦していてさらに連闘となるので出走はなさそう。
◇今回はフェブラリーS編でした。早くも今年最初のJRAG1のフェブラリーSが行われますが、今年からはサウジアラビアでも2月に国際競走が行われるようになります。3月にはドバイワールドカップデーもあり、ともにアメリカからもヨーロッパからも馬が集まってきます。現在の中東情勢のなか、このようにサウジアラビアとドバイで競馬が普通に開催されるというのはある意味不思議な感じもしますが、何より競馬が開催出来るということは平和なこと。日本でも新型コロナウイルスが猛威を振るい、今後の競馬開催に対してもどのように影響が出てくるか心配な面もあります。近年は地震などの自然災害による被害も多く、競馬が普通に開催されていくことは本当に平和なことだと心のどこかにいつも思って競馬を楽しんでいきたいものです。
それでは次回、弥生賞編でお会いしましょう。
※フェブラリーS出走各馬の最終追い切り評価については、最終予想内でコメントする予定です。
※最終結論はレース当日のくりーくプロページでチェックしてください。
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