2019年3月13日(水) 17:25
山崎エリカ
【山崎エリカのダートグレード攻略】~名古屋大賞典2019~
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名古屋大賞典は、中距離路線の実績馬にとっての始動戦。名古屋大賞典の前後にJRAではハンデ戦のマーチSが行われますが、実績馬はハンデを背負わされることを嫌って、ここへ出走してくることが多いのが特徴。前年のG1通算5勝のエスポワールシチーも、ここから始動して、再びG1戦線に挑みました。
よって、主な対戦図式は、休養明けの実績馬vs佐賀記念の上位馬となります。佐賀記念の上位馬の成績も悪くないですが、相手がG1通用級の馬ならば、さすがに別格。2017年の川崎記念の優勝馬オールブラッシュこそ、このレースで人気を背負って馬群に沈みましたが、一昨年はドバイワールドカップを目指す馬が多く、川崎記念のレベルがあまりに低かった年。また、川崎記念は直後にG1・フェブラリーSが控えていることもあって、他のG1と比べると、極端にレベルが低くなる年もあります。
このことから川崎記念の3着以内馬に関しては過信禁物ですが、その他の牡馬混合の古馬G1で3着以内の実績があれば、ここでも信頼できます。実際に過去1年以内に、川崎記念以外の牡馬混合の古馬G1で3着以内だった馬の過去10年の成績は【3・3・1・0】。1着の該当馬は、2009年のスマートファルコン、2011年のエスポワールシチー、2014年のダノンカモン。2着の配当馬は、2010年のアドマイヤズバル、2014年のソリタリーキング、2018年のミツバ。3着の該当馬は、メイショウトウコン。
さらに前年のジャパンダートダービーやレパードSの連対馬の成績もとても優秀。ジャパンダートダービー連対馬のこのレースでの過去10年の成績は【3・0・0・1】。1着の該当馬は、2008年のスマートファルコン、2017年のケイティブレイブ、2018年のサンライズソア。また、レパードSが創設された翌年2010年以降の、同レース連対馬のこのレースでの成績は、【2・1・0・1】。1着の該当馬は、2013年のホッコータルマエ、2017年のケイティブレイブ。2着の該当馬は、2015年のアジアエクスプレス(2着)。
ジャパンダートダービーとレパードSでともに連対を外した馬は2012年のボレアス(4着)で、同馬は前走・前走の名古屋グランプリで3.7秒差の6着と大敗していました。このレースで連対したジャパンダートダービーやレパードSの連対馬は、JRAのオープン以上のレースで連対か、フェブラリーSで善戦(0.5秒差・6着)の条件を満たしていました。競走馬の4歳時は成長期ですから、勢いを失っているタイプは狙い下げましょう。
また、前走の佐賀記念で連対していた馬も、意外と優秀。過去10年のこのレースでの成績は、【2・1・1・1】。1着の該当馬は、2009年・スマートファルコンや2013年・ホッコータルマエなどの4歳馬。2着の該当馬は、2014年のソリタリーキング、3着の該当馬は、2010年のラッシュストリート。唯一の着外は、2014年ランフォルセ(4着)ですが、出走してくれば基本的には信頼できるでしょう。前記した牡馬混合の古馬G1で3着以内の実績がある馬や勢いある4歳馬が不在ならば、佐賀記念の連対馬の信頼性が増します。
このレースは過去10年で1番人気の連対が9回と、あまり荒れない傾向ですが、穴パターンを紹介すると、近走成績の悪い休養明けの馬になります。このレースでダイシンオレンジが2012年、2013年と4番人気以下で2度馬券圏内に食い込んでいますが、ともに前走1.0秒以上大敗からの巻き返しでした。ダイシンオレンジのように休養させたことで復活する馬も多いもの。ただし、このパターンは調教施設が充実しているJRA所属馬に限っての傾向なのでご注意を!
まとめるとこうなります!
●本命候補
・過去1年以内に、牡馬混合の古馬G1(川崎記念を除く)で3着以内の実績馬。
・前年のジャパンダートダービー&レパードSで連対していた馬(前走で秒単位で凡退している馬を除く)。
・上記の該当馬が不在の場合は、佐賀記念の連対馬も信頼できる。
●穴馬候補
・近走成績が悪い休養明けの馬(JRA所属が条件)。
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2019年1月29日(火) 15:40
山崎エリカ
【山崎エリカのダートグレード攻略】~川崎記念2019~
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ダートのG1では、最長距離の2100mで行われる川崎記念。このレースの位置付けは、フェブラリーSの前哨戦であり、ドバイワールドCの前哨戦。しかし、フェブラリーSを目指す馬は、長距離のこのレースよりも、1800mの東海Sに出走することがほとんど。
また、ドバイワールドCを本気で目指す馬ほど、前年の東京大賞典からドバイワールドCへ直行する傾向があり、その場合はメンバーが一気に手薄。新興勢力にもチャンスが巡ってきます。一昨年のこのレースで準オープンを勝ったばかりのオールブラッシュが優勝したのは、前年の東京大賞典の連対馬の不在がもたらしたものでしょう。前年の東京大賞典の連対馬、アポロケンタッキー、アウォーディーともにドバイワールドCへ直行でした。
しかし、前年の東京大賞典の上位馬がドバイワールドCを目指さずに、ここへ出走してきた場合は当然有力。前年の東京大賞典で連対した馬の川崎記念での成績は、過去10年で【8・2・0・1】。唯一の4着以下は昨年のサウンドトゥルー(5着)ですが、同馬は前々走のチャンピオンズCで11着に凡退していました。
競走馬は近2走の成績で今回も走るところがあるので、前々走で2桁着順に敗れているような馬は信頼しないほうがいいでしょう。2009年のヴァーミリアンがJCダート・8着、東京大賞典・2着から、このレースで1着と巻き返していることから、前々走のチャレンジCで8着以内というのが、前走・東京大賞典で連対した馬を狙うにあたっての目安になりそうです。
さらに前年の東京大賞典の3着馬の成績も、過去10年で【1・2・2・0】と上々の成績が収められています。前年の東京大賞典の3着馬でありながら、このレースで連対したのは、2013年のワンダーアキュート、2017年サウンドトゥルー、2018年のケイティブレイブですが、2013年と2018年は東京大賞典の優勝馬が不在、2017年は東京大賞典の連対馬が不在でした。
つまり、川崎記念は、基本的には実績重視。実際に過去10年の川崎記念の連対馬20頭中17頭がそれまでのG1で連対実績のある馬でした。実績馬の出走が少ないからこそ、実績がより重要になってくるのでしょう。新興勢力よりも、2009年-2010年の2着馬フリオーソ、2015年の2着馬カゼノコ、2018年の2着馬アポロケンタッキーのように、G1馬が前走チャンピオンズCや東京大賞典で4着以下から巻き返すケースのほうが目立っています。東京大賞典の連対馬が不在の年ほど、このタイプを積極的に狙いましょう。
また、G1以外の路線で川崎記念での活躍が目立つのは、前走の名古屋グランプリで3着以内だった馬。該当馬は2014年の3着馬トウショウフリーク、2016年の3着馬アムールブリエ。もう少し遡れば、2008年の優勝馬フィールドルージュ、2007年の優勝馬ヴァーミリアンや3着馬のドンクールもそう。名古屋グランプリの優勝馬は、当然、ここでも人気になりますが、2着、3着馬となるとそれほど人気がありません。
前記のドンクールはそれまでにG1で連対実績がなく、一年前の名古屋大賞典以降は勝ち星がなかったために、このレースでは6番人気でした。しかし、この年は、東京大賞典の連対馬が不在だったために3着入線することができました。
さらに大穴一発を狙うのであれば、コーナーがきつい川崎らしく、内枠の先行馬の一発でしょう。2012年の川崎記念では5番人気のランフォルセが、1番枠から距離損のない立ち回りで2着入線しています。同馬は前走で距離が短い南部杯を使われて6着だったことや休養明けで馬体重20㎏増が人気の盲点となった嫌いはありますが、レースをロスなく運べたのも大きかったでしょう。過去10年の川崎記念で2017年次ぐ2番目に荒れたのが2012年でした。
まとめるとこうなります!
●本命候補
・前走の東京大賞典の連対馬。
(前々走のチャンピオンズCで8着以内が条件)
・前走の東京大賞典も3連複の軸馬ならば有力。
(東京大賞典の連対馬が不在ならば、連対も可能)
●穴馬候補
・前走の名古屋グランプリで2着、3着だった馬。
優勝馬の活躍も目立つもののG1で連対実績のない2着、3着馬ならば高配当が見込める。
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2018年11月23日(金) 00:00
山崎エリカ
【山崎エリカのダートグレード攻略】~浦和記念2018~
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暮れの大一番、東京大賞典へ向けての前哨戦となる浦和記念。この時期は、中央ではチャンピオンズカップが行われ、トップクラスはそちらに出走するために、G2としては中央勢が手薄。このため南関東のトップクラスが、ここを狙って出走してきます。
過去10年の優勝馬を見ても、2009年ブルーラッド、2011年ボランタス、2014年サミットストーン、2015年ハッピースプリントと地方勢が4勝を挙げ、2着も昨年のヒガシウィルウインを始め、地方勢が7度も入線しています。近年のダートグレードは中央勢が圧倒的。特に古馬の中距離路線は中央勢が席巻する中で、地方馬のこの活躍は驚異的なレベル。
実は、南関東を始めとする地方勢がここを大目標にするのには、もうひとつの理由があります。今年こそジャパンダートダービーを制したヒガシウィルウィンが『NRAグランプリ』(地方競馬全国協会が主催)年度代表馬に選出されたものの、例年は地方のG1が不在でG2のここを勝てば、年度代表馬に選出される可能性が高まるからです。
それでは中央馬も含めて、どのような馬がこのレースで勝ち負けしているのかというと、過去1年以内のG1で3着以内の実績があった馬が活躍しています。その成績は過去10年で【5・1・4・0】。1着の該当馬は2008年、2010年のスマートファルコン、2011年のボランタス、2015年のハッピースプリント、2016年のケイティブレイブ。2着の該当馬は、2017年のヒガシウィルウィン。3着の該当馬は、2009年のテスタマッタ、2011年のボレアス、2012年のランフォルセ、2017年のオールブラッシュです。
他に過去1年以内(前年の浦和記念以降)のG2の連対馬も活躍。それらの成績は過去10年で【2・4・1・3】と、すごくではないものの過去1年以内のG1で3着以内の実績馬が不在の年ほど、このタイプの活躍が目立ちます。同年のダイオライト記念の2着馬ピイラニハイウェイと前年の名古屋グランプリの2着馬エイシンモアオバーがワン、ツーを決めた2012年も、同年のブリーダーズゴールドCの2着馬シビルウォーが2着、前年の名古屋グランプリの優勝馬エイシンモアオバーが3着だった2013年も、過去1年以内のG1で3着以内の実績馬が不在でした。
最後にこのレースで穴を開ける地方馬を紹介しましょう。地方馬は調教施設が整った中央馬とはやや異なり、基本的にレースを使いながら仕上げていくもの。つまり、地方馬は中央馬以上に勢いが大事。近走で大敗しているような馬は、浦和記念よりも格上のレースに出走していたならばともかく、格下のレースとなると容易に通用しません。2009年の優勝馬ブルーラッド(4番人気)や遡れば2006年の優勝馬ケイアイミリオン(6番人気)も、南関東の重賞を2連勝していた馬でした。
さらに穴馬を狙うのであれば、同年の大井記念や東京記念の上位馬を狙うこと。大井記念は、帝王賞の前哨戦で地方の中距離路線のトップクラスが集結するレース。ここで上位入位することは、地方の一線級を意味します。また、東京記念は南関東では唯一、最長距離2400mの重賞だけあって、例年好メンバーが集います。
実際に2007年の2着馬ルースリンド、2008年の3着馬クレイアートビュン、2014年に優勝したサミットストーンは、同年の大井記念で3着以内だった馬。また、2009年の2着馬ルーズリンド、2011年の優勝ボランタス、2014年の優勝馬サミットストーンは、同年の東京記念で3着以内だった馬です。前記のボランタスは前年にもこのレースで連対していますが、そのときは休養明けの東京記念で5着から上積みを見せての2着でした。
まとめるとこうなります!
●本命候補
・過去1年以内のG1で3着以内の実績がある馬。
・過去1年以内のG1で3着以内の実績馬が不在の場合、過去1年以内のG2連対馬。
●穴馬候補
・目下2連勝以上の勢いある地方馬。
・同年の大井記念、東京記念の上位馬。
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2018年3月28日(水) 15:50
山崎エリカ
【山崎エリカのダートグレード攻略】~名古屋大賞典2018~
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先日行われた黒船賞が短距離路線の実績馬にとっての始動戦とするならば、こちらは中距離路線の実績馬にとっての始動戦。2011年のエスポワールシチーや一昨年のアウォーディーのように、ここから始動する実績馬もいます。名古屋大賞典の前後にJRAではハンデ戦のマーチSが行われますが、実績馬はハンデを背負わされることを嫌って、ここへ出走してくることが多いです。
よって、主な対戦図式は、休養明けの実績馬vs佐賀記念の上位馬となります。この場合、休養明けの実績馬が優勢であっても不思議ないですが、このレースに関しては佐賀記念の上位馬が優勢。なぜなら佐賀記念の上位馬は、実績馬が出走してくれば、対戦を避けるように、より出走手当てが高いダイオライト記念やマーチSに出走することが多いからです。
もちろん、2009年のスマートファルコンや2013年ホッコータルマエなどの当時4歳馬が、通過点としてここに出走してくる場合もあります。しかし、完成度の高い5歳以上の佐賀記念の上位馬は、強豪が出走してこない年ほどここへ出走してくることが多いということ。そのため前走の佐賀記念で連対していた馬のこのレースでの過去10年の成績は、【2・2・1・0】ととても優秀。複勝率が100%もあるので、出走してくれば本命馬にオススメです。
逆に今回が始動戦の実績馬でも、G1レースで3着以内の実績があれば、それなりの結果が残せています。みなさんもご存知のように、昨年の川崎記念の優勝馬オールブラッシュは、このレースで人気を背負ってぶっ飛びました。川崎記念のレベルがあまりに低かったからです。川崎記念は、直後にG1・フェブラリーSが控えていることもあって、ただでさえ好メンバーが揃わないことが多い上に、近年はドバイワールドカップを本気で目指す馬ほど、川崎記念は使わない傾向。
つまり、川崎記念は、G1であってG1にあらずのレベルの年もあるので、川崎記念の3着以内馬に関しては過信禁物ですが、その他の牡馬混合の古馬G1で連対実績があれば、ここでも信頼できるでしょう。実際に過去1年以内に、川崎記念以外の牡馬混合の古馬G1で3着以内だった馬の過去10年の成績は【3・3・1・0】。ただし、前年のG1で2勝のエスポワールシチー(2011年)が逃げて楽勝と活躍を見せる一方、前年のG1を3勝したブルーコンコルド(データ期間外の2007年)が、単勝オッズ1.3倍の断然人気を裏切り、3着に凡退したこともあります。しばしば取りこぼしもありますが、3連複の軸馬ならばオススメです。
また、前記したスマートファルコンやホッコータルマエのように、このレースでは、JRA所属の4歳馬の活躍が目立っています。4歳馬は成長が目覚ましいからでしょう。実際にJRA所属の4歳馬のこのレースでの過去10年の成績は【3・1・3・1】と、けっこう優秀でした。2010年にはJRA勢では4番人気ともっとも人気がなかった、前走エンプレス杯2着のラヴェリータが優勝しています。
唯一、4着以下に敗れたのは、ボレアスで同馬は、前走の名古屋グランプリで3.7秒差の6着と大敗していました。データ期間外の2007年にも前走のダイオライト記念で2着のキクノアローが4着に敗れていることから、4歳馬というだけで闇雲に飛びつくのは危険ですが、全体の傾向として、人気以上の結果が残せていることから、一考の価値はあるでしょう。
さらに穴目を狙うのであれば、近走成績の悪い休養明けの馬でしょう。このレースでダイシンオレンジが2012年、2013年と4番人気以下で2度馬券圏内に食い込んでいますが、ともに5番人気以下からの巻き返しでした。ダイシンオレンジのように休養させたことで復活する馬も多いので警戒したほうがいいでしょう。このレースは休養明けの実績馬が取りこぼすこともある一方で、3年前の優勝馬メイショウコロンボのように格下か、近走成績の悪い馬の休養明けの馬が穴を開けていることが多いです。ただし、このパターンは調教施設が充実しているJRA所属馬に限っての傾向なのでご注意を!
まとめるとこうなります!
●本命候補
・佐賀記念の連対馬。
・過去1年以内に、牡馬混合の古馬G1(川崎記念を除く)で3着以内の実績馬。
●穴馬候補
・JRA所属の4歳馬。
・近走成績が悪いかやや実績不足の休養明けの馬(JRA所属が条件)。
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2017年3月29日(水) 14:16
山崎エリカ
【山崎エリカのダートグレード攻略】~名古屋大賞典2017~
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日本で一番直線が短い楕円コースの名古屋で行われる名古屋大賞典。先日行われた黒船賞が短距離路線の実績馬の始動戦ならば、こちらは中距離路線の実績馬の始動戦となることが多く、これまでにエスポワールシチーやアウォーディーなどがここから始動しました。名古屋大賞典の前後にJRAではハンデ戦のマーチSが行われますが、実績馬はハンデを背負わされることを嫌って、ここへ出走してくることが多いです。
よって、例年の対戦図式は、主に休養明けの実績馬vs佐賀記念の上位馬となります。この場合、休養明けの実績馬が優勢であっても不思議ないですが、このレースに関しては佐賀記念の上位馬が優勢。なぜなら佐賀記念の上位馬は、エスポワールシチーやワンダーアキュート、アウォーディーのような強豪が出走してくれば、対戦を避けるように、より出走手当てが高いダイオライト記念やマーチSに出走することが多いからです。
つまり、佐賀記念の連対馬は、強豪が出走して来ない場合のみ、ここへ出走してくるということ。そのため前走の佐賀記念で連対していた馬のこのレースでの過去10年の成績は【3・3・1・0】と、けっこう優秀。複勝率100%を誇ります。今年は、佐賀記念の勝ち馬ロンドンタウンが川崎記念の勝ち馬オールブラッシュやG2の上位馬との対戦を避けて、マーチSへ出走しました。これは名古屋大賞典のメンバー質が高い証でしょう。
確かにオールブラッシュのようにG1で連対すると、G3のこのレースでは人気にはなるでしょう。実際に過去1年以内にG1連対実績のある馬のこのレースでの過去10年の成績は【2・1・2・0】です。ただし、前年のG1で2勝のエスポワールシチー(2011年)が逃げて楽勝と活躍を見せる一方で、前年のG1を3勝したブルーコンコルド(2007年)が、単勝オッズ1.3倍の断然人気を裏切り、3着に凡退したこともあります。馬単や3連単の1着固定は向きませんが、3連複の軸ならば信頼できるでしょう。
逆に人気以上に信頼できるのは、JRAから参戦する成長期の4歳馬です。前走連対の4歳馬の過去10年のこのレースでの成績は【3・1・0・1】。2010年にはJRA勢では4番人気ともっとも人気がない、前走エンプレス杯2着のラヴェリータが勝利しています。また、唯一、連対を外したのは、前走ダイオライト記念勝ちのキクノアロー(2007年)で、接戦の4着でした。前走で凡退していても、昨年の3着馬モズライジンのように、なかなかの活躍が見せられているので、4歳馬は要注意でしょう。
さらにこのレースでは超小回りコースで行われるレースらしく、過去10年の連対馬20頭中18頭が逃げ、先行馬の押し切りです。差し馬で連対したのは、2008年メイショウトウコン(1着)、2014年のソリタリーキング(2着)のみ。メイショウトウコンは、それまでG2で1勝、G2で2勝の実績があり、同年のJBCクラシック3着、JCダート(現チャンピオンズC)2着と好戦したほどの馬。10番手スタートから4コーナーでは3番手まで位置を上げる、実質、捲りで勝利しました。また、ソリタリーキングは、前年のJBCクラシックの3着馬で、交流重賞でも連対常連の馬です。
つまり、それくらいの実績馬でなければ、この舞台で差すのは容易ではないし、実績馬でさえも敗れることがあります。前記したブルーコンコルドが断然の1番人気に応えられなかったのは、自ら動けない差し馬だったというのも敗因のひとつとしてあります。この年はブルーコンコルドの不発によって、3連単37万4900円の大波乱となりましたが、波乱を演出した馬は、逃げ、先行馬のアルドラゴン、ムーンバレイです。基本的に差し馬は狙い下げるスタンスでいいでしょう。
逆に逃げ、先行馬で、実績がありさえすれば、この舞台での活躍は期待できます。まず、逃げ、先行策でこのレースで連対した馬18頭中、15頭には直近1年以内にグレードレースで連対の実績がありました。例外は2011年の2着馬ワンダーアキュート、2012年の2着馬ダイシンオレンジ、2016年の2着馬バンズームです。しかし、ワンダーアキュートもダイシンオレンジも前年度から順調さを欠いてトータル半年以上の休養をしていた馬。もともとはダートグレードで2勝をあげた実績馬です。
過去1年以内にトータル半年も休養しているような馬は、さらに半年まで成績を遡るスタンスで狙ってもいいでしょう。特にダイシンオレンジは、このレースが休養明けの一戦で、直近の成績が悪かったために、JRA勢ではもっとも人気がない4番人気と人気薄。立て直しに成功する形で2着に善戦しています。昨年のバンズームは、アウォーディーとの対戦を避けるかのように、実績馬が他のレースに出走し、メンバーが手薄だったのもあるでしょう。アウォーディーに大差突き放されての接戦の2着でした。
まとめるとこうなります!
●本命候補
・前走の佐賀記念で連対した馬。
・過去1年以内にG1連対実績のある馬。
●穴馬候補
・前走で連対の4歳馬。
・近走成績が悪く、今回が休養明け初戦となる実績馬。
・前走で逃げている馬、または、今回で逃げると思われる馬。
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