伊吹雅也のPOG分析室 (2022) ~第6回デビュー前の有力馬~
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2020年11月13日(金) 14:00
TARO
【TAROの競馬研究室】馬場傾向を予想に反映しやすいのは短距離戦/エリザベス女王杯展望
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先週はG1ひと休みとなったが、アルゼンチン共和国杯では大外枠のオーソリティが好位から抜け出し、休養を挟んでの重賞連勝。先々が楽しみになる好内容だった。
オーソリティはオルフェーヴル産駒。同産駒らしく気性的にはなかなか難しい面があるものの、レースでは非常に器用な立ち回りを見せる馬。まだ古馬一線級との対戦実績はないだけにいきなりG1で通用するかはわからないが、オルフェーヴル産駒はラッキーライラックに見られるような成長力もあるだけに、いつかは大きなところを狙えるかもしれない。
また、同馬にとっては大外枠も追い風だった。先々週あたりから東京芝は外が有利。その傾向を上手く生かせた。
~外枠が断然有利だった芝千四の京王杯2歳S
外有利が顕著に出たのは、土曜日に行われた京王杯2歳ステークス。勝ったモントライゼこそ6番枠からの抜け出しだったが、2~8着までは2ケタ馬番の馬たちが上位を占めた。当方が本命にしたのも16番枠のユングヴィ。同馬は1400mの未勝利戦の内容が良かった上に、鞍上は外を回す傾向の強い「外出しオジサン」の柴田善騎手。
予想の際に、
「現状の東京芝は外からの差しも届く状況で、柴田善騎手なら16番枠からジワっと好位~中団くらいにつけて追い出す形が濃厚。1200m重賞組や、決してレベル高くない新潟2歳S組、気性難馬などが人気の相手関係ならば、前走内容だけ走ればココでも通用するはず」
と書いたが、その期待通りの騎乗だった。(宣伝になってしまい恐縮だが、騎手の特徴については『競馬記者では絶対に書けない騎手の取扱説明書』を参考にしていただきたい。JRAの全騎手の騎乗パターンをアナログの視点から解き明かしている)
▽外枠にヤマを張った3連複馬券
基本的に馬場傾向を利用して予想しやすいのは長距離よりは短距離戦。なぜかというと枠なりの競馬になりやすいためだ。長丁場のレースになると道中での進路取り変更が可能で、内枠の馬が控えて外を回すというような芸当も可能になる。アルゼンチン共和国杯でいえば2着に突っ込んできたラストドラフトの戸崎騎手がまさにそういう競馬をしていた。
しかし短距離だと、そうこうしているうちにレースは終わってしまうし、進路変更のロスも大きくなる。ゆえに、短距離では馬場&枠の有利不利が素直に反映されるわけだ。
今週末の東京芝もBコースが続くので、引き続き同様の狙いを定めて行きたい。
~エリザベス女王杯の注目馬
さて、今週末はエリザベス女王杯。例年とは異なる阪神での開催となる。
阪神開催となること自体よりも、阪神の2週目開催となることが予想をする上ではポイントになりそう。開幕週を見る限り阪神の馬場状態は良好。今週末の気象状況をみても恐らく崩れる確率は低そうなので、先週同様の状況での開催となりそうだ。
もっとも差しが届かないわけではなく、ファンタジーSでは前が流れたとはいえ先行勢には厳しい流れになり直線は差し馬が届いていた。ココでは注目馬を2頭挙げておく。
・センテリュオ
オールカマーは牡馬相手に外から差し切り勝ち。近走のレースぶりを見ると2000mでも短いくらいで、パワーも問われる阪神の2200mはベストに近い条件。人気はラッキーライラックやラヴズオンリーユーに譲る可能性もあるが、この舞台なら互角以上の戦いができておかしくない。
・サトノガーネット
牝馬ながら長くいい脚を使えるスタミナタイプで、バテないので急坂の阪神は合う。昨年は流れに乗れず9着に敗れたが、重賞を制し力をつけてきた今年は、舞台替わりも追い風にして昨年より前進がありそう。
※週末の重賞の結論は、『TAROの競馬』にて一部無料公開予定。また、馬券の買い方や券種の選び方なども含めた結論は、競馬ノートにて限定配信の予定です。
○TARO プロフィール
大川慶次郎さんの予想に魅了され、中学2年の時にネット掲示板で予想スタート。2004年にブログ『TAROの競馬』スタート。2009年9月『競馬最強の法則』で連載開始。2012年より開始した有料メルマガ『回収率向上のための競馬ノート』はまぐまぐ競馬部門で読者数第1位。著書に『ラッキーゲート』
(KKベストセラーズ)、『回収率を上げる競馬脳の作り方』『回収率が飛躍的に上がる3つの馬券メソッド』(いずれも扶桑社新書)、『万馬券の教科書 -新時代のサバイバル穴予想術』(ガイドワークス)。
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2019年12月27日(金) 14:00
TARO
【TAROの競馬研究室】名馬でも噛み合わなければ勝てないのが競馬、負けてなおアーモンドアイの果敢な挑戦を称えたい
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アーモンドアイ他豪華メンバーが揃った先週の有馬記念は、終わってみればリスグラシューの圧勝で幕を閉じた。4コーナーの手応えからして他の15頭とはまるで違っており、直線は少し追われるとあとは突き放す一方。5馬身差の着差通り、いや着差以上の異次元の強さだった。
一方、最終的には1.5倍の断然人気を集めたアーモンドアイは9着と大敗を喫した。キャリア初の馬券圏外となったが、正面スタンドから掛かり気味でスタミナを損耗。厳しい流れを追い掛けた上に折り合いがつかなかったことを考えればやむを得ない敗戦と言えそうだ。
競馬は展開や適性が合わなければ、あるいは折り合いなどちょっとしたことで名馬でも案外あっさり負けてしまうもの。2006年の凱旋門賞でディープインパクトが伸びあぐねたシーン、あるいは2011年の天皇賞(春)でオルフェーヴルがまるで見せ場を作れず敗れたシーン、あるいは2017年の宝塚記念、やはり断然人気のキタサンブラックが力なく失速したシーンなど、過去の名馬が断然人気を集めながらも散って行ったシーンが脳裏を巡った。
奇しくも上記の3頭はいずれも次走で巻き返し、G1を制している。したがって、弱かったのではない。ただかみ合わなかっただけなのである。アーモンドアイもこの敗戦を恥じることはない。むしろ果敢に挑戦した姿勢こそが称えられるべきである。同時に次走、改めて強いアーモンドアイを観たいという思いが強くなった。
~ホープフルS&東京大賞典の展望
さて、今週末はラストG1となるホープフルS、さらには大井競馬場では東京大賞典が控えている。
まずホープフルSだが、コチラには2戦2勝のコントレイルが登場。さらに同じく2戦2勝の注目馬ワーケア、ヴェルトライゼンデ、オーソリティ、そして札幌2歳Sの覇者ブラックホールなどが出走、朝日杯FSに負けず劣らず注目の一戦となる。
正直なところどの馬も甲乙つけがたい面があるが、個人的に注目したいのはゴールドシップ産駒のブラックホール。デビュー戦ではオーソリティに首差敗れたとはいえ、明らかに差し遅れた一戦。ゴールドシップ産駒らしい長くいい脚を使えるのが武器で、距離が延びるのもプラスだろう。
ただ立ち回りという点では一抹の不安があるので、その点で有利なのはオーソリティ。ブラックホールを退けたデビュー戦、そして2戦目といずれも安定した立ち回りを見せており、オルフェーヴル産駒としてはエポカドーロのような操縦性の高さがある。この舞台はいかにも会いそうだ。
もちろん、好時計で出世レースの東京スポーツ杯2歳Sを制したコントレイルにも注目。今回の内容次第では来春のクラシックも見えてきそうだ。ただ、福永騎手乗り替わりで初の中山コース、そして恐らく1番人気となると、馬券的にはアタマ勝負よりも2~3着あたりにちょい負けする方に賭けてみたい気もする。
一方、翌日の東京大賞典には昨年の覇者・オメガパフューム、2着ゴールドドリームが今年も順調に出走してきた。無敗でチャンピオンズカップを制したクリソベリルの名前がないのは残念だが、その他にも浦和記念で復活勝利を挙げたケイティプレイブ、好メンバーが揃った勝島王冠を完勝したモジアナフレイバーなどが主力を形成しそうだ。
こちらは現時点での注目はオメガパフューム。チャンピオンズカップでは伸び切れずに終わったが、やはり1800mだとやや距離不足の感が否めない内容だった。大井のダート2000mでは安定しており、今年も順当に有力とみる。
もっとも、目下の充実ぶりならば純・南関東馬のモジアナフレイバーの激走に期待してみたくなる。折り合いの面がカギにはなるが、内寄りの枠を引けたのはプラス材料。末脚の鋭さなら引けを取らないだけに、久々に地方馬が強力JRA勢を一蹴するシーンが見られるかもしれない。
というわけで、当コラムも今年はこれにて終了。できれば馬券を当てて、皆様良いお年をお過ごしください。
※ホープフルSの結論は、『TAROの競馬』にて無料公開予定。また、馬券の買い方や券種の選び方なども含めた結論は、競馬ノートにて限定配信の予定です。
○TARO プロフィール
大川慶次郎さんの予想に魅了され、中学2年の時にネット掲示板で予想スタート。2004年にブログ『TAROの競馬』スタート。2009年9月『競馬最強の法則』で連載開始。2012年より開始した有料メルマガ『回収率向上のための競馬ノート』はまぐまぐ競馬部門で読者数第1位。著書に『ラッキーゲート』
(KKベストセラーズ)、『回収率を上げる競馬脳の作り方』『回収率が飛躍的に上がる3つの馬券メソッド』(いずれも扶桑社新書)、『万馬券の教科書 -新時代のサバイバル穴予想術』(ガイドワークス)。 |
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マイルCS・2019
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エリザベス女王杯は、ある程度予測してはいましたが、乗り替わったスミヨン騎手がラッキーライラックの能力をしっかり引き出して、最内をついて突き抜け、圧勝という結果でした。スノーフェアリーでムーア騎手に二度やられたように、何で内を掬うのが有利な京都で最内ズコーンとやられるのかなあ?と正直思ってしまいますが、それをきっちりやってのけるのが世界トップレベルの騎手たちということなんでしょうね。父オルフェーヴルの評価が下がっている状況下、ラッキーライラックの頑張りは親孝行だし、凱旋門賞でオルフェーヴルで勝ち切れなかったスミヨン騎手も嬉しそうでしたね。
それでは恒例の全頭診断へ
<全頭診断>
1番人気想定 ダノンプレミアム:安田記念は脚元がゴトゴトしての最下位に終わり、その後休み明けの天皇賞・秋の走りを見てからここで狙おうと思っていたのですが......。秋初戦からいきなり走っちゃいましたね。ただ、得意のマイルで、調教の動きからも順調で当然最有力。
2番人気想定 ダノンキングリー:皐月賞3着、ダービーで2着、秋初戦の毎日王冠では複数の古馬G1馬相手に最後方からずばっと差し切り勝ちと、斤量差は減るがまだまだ伸び盛り。昔は、高額な良血馬を次々落札するも、不発弾ばかりつかまされてきた印象(笑)のダノン軍団だが、最近は好成績の馬が多くなり、同馬主同士での争いも更に増えていくのだろう。
3番人気想定 インディチャンプ:安田記念を制した春のマイル王は、毎日王冠をそれなりの3着と叩いての参戦。安田記念は色々うまく行き過ぎての戴冠(要は福永騎手の好騎乗)でもあり、実力上位グループに居るがそう突き抜けた強さではない。
4番人気想定 アルアイン:大外だったり、速い時計での決着だったり向かない材料はあったにせよ、物足りない秋の天皇賞14着。昨年のこのレースは惜しい3着だったが、ちょっと力が落ちてきている印象で、堅実だった馬が崩れ出すとなかなか立ち直らないもの
5番人気想定 ダイアトニック:前哨戦のスワンSで1番人気に応えて鋭く差し切ったが、1400mベストな感があり、引き続きスミヨン騎手の騎乗で人気になりそうなだけに悩ましいところ。
6番人気想定 ペルシアンナイト:昨年のこのレースでの2着以降は馬券圏内無しで、ピークを過ぎており、今回は相手が特に弱くないので引き続き買わない予定(というか、衰えたと指摘して私自身も買わずにここまで来れている以上、恐らく引退までもう買わない)。
7番人気想定 レイエンダ:新潟記念を使ったのは正直イマイチかと思ったが、母父シンボリクリスエスだけに叩いて上昇するロベルト系というあたりを意識してのローテなのかもしれない。また、前走レース後のスミヨン騎手はもう1Fあった方がいいというコメント出しているが、この数十年、何でもマイラーに作ってくる感のある藤沢和厩舎だけに、ここら辺りがストライクゾーンで、激走あるかも。
8番人気想定 モズアスコット:昨年は連闘で安田記念を制覇したり、1番人気でマイルCS惨敗したりと激動の一年。明け5歳となった今年正直パッとしない状況で、調子を崩したフランケル産駒は狙いにくいというのが定説となってしまっているところも、この馬に関してはあり。ただ、前走のスワンSは瞬発力負けであり、今回瞬発力頼りでない鞍上・和田騎手に乗り替わってくるようなので、やれる可能性は十分ある。
9番人気想定 プリモシーン:鋭い末脚で活躍してきたが、秋初戦の府中牝馬Sで1番人気でブービー15着と大凡走。過去最高馬体重もあったが、闘争心が失せ、もう繁殖入りしたい心境なのでは。これまでの実績から、ガラリ一変ももちろんあっておかしくないのだが、牝馬の不可解な負け方の後というのは、巻き返しをあまり期待できないもの。
10番人気以下想定
マイスタイル:田中勝騎手と函館記念を楽逃げで制し、距離短縮のスワンSでも3着と好走した。ただG1でこの騎手を買おうとは全く思わない。私が競馬を始めた30年前くらいは、岡部ラインの「乗れる若手」だったのだが(笑)
グァンチャーレ:オープン特別が主戦場で長く活躍してきていて、たまに重賞で2着や3着に来るキャラ。前走は不利があったとはいえ、G1では要らない。
カテドラル:3歳馬でアーリントンC2着、NHKマイルC3着とこの世代のマイル路線では、頑張っているのだが、相手に恵まれた感もあり、激走はあまり期待できない。
クリノガウディー:朝日杯FSでアドマイヤマーズの2着、今夏の中京記念でも2着とそれなりの力はあるようだが、安定感が無く凡走も多い。ただ調教の動きは良く、いい波が来ているのかもしれない。
レッドオルガ:母エリモピクシーだけに春のヴィクトリアマイルでは血統から3番人気となったが11着と惨敗し、まあそんなものかなと思ったら、秋になり富士S3着とやはり東京マイルが向く血統であることを示した。ただ、京都マイル向きかというとそうでもないのでは。
フィアーノロマーノ:春はダービー卿CT勝ちの巨漢馬。瞬発力は劣るが、京都で内枠でも引いて先行できたらしぶといかも。
エメラルファイト:3歳馬で春には10番人気でスプリングSを勝ってしまったが、ダービー12着、秋になり富士S7着と、まだこれから強くなっていく馬で現時点では厳しいのでは
タイムトリップ:古馬になってからはオープン実績ゼロで、距離ももっと短いほうが良い。
<まとめ>
有力:ダノンプレミアム、ダノンキングリー、レイエンダ
ヒモに:インディチャンプ、モズアスコット、ダイアトニック
穴で:クリノガウディー、フィアーノロマーノ |
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