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【山崎エリカのダートグレード攻略】~関東オークス2019~

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【山崎エリカのダートグレード攻略】~関東オークス2019~ | コラム | ウマニティ

 3歳牝馬限定の唯一のダートグレードとなる関東オークス。関東オークスは、2012年に川崎のアスカリーブルが中央の強豪を抑えて勝利するなど、地方勢の活躍が目立ちます。2016年は船橋のミスミランダー(7番人気)が2着に食い込んで波乱。昨年も川崎のゴールドパテック(5番人気)、大井のクレイジーアクセル(3番人気)が2着、3着に食い込み、また、1着馬が中央勢ではもっとも人気のないハービンマオ(6番人気)だったこともあり、3連単10万越えの高配当決着となりました。

 地方馬のこのレースでの成績は、過去10年で1着1回、2着5回、3着7回。中央馬の活躍ばかりが目につくダートグレードで、この成績は驚くほど優秀です。これは地方競馬が牝馬競走の振興と牝馬の入厩促進を目的として、2010年よりグランダムジャパン(対象レースの競走成績に応じてポイントを付与し、上位3頭の地方馬はボーナスがもらえる)を開催するなど、牝馬の番組が充実していることが一番の理由でしょう。

 現在のグランダムジャパンの3歳シーズン対象レースは、最終戦の関東オークスを除くと、若草賞(名古屋)、桜花賞(浦和)、ル・プランタン賞(佐賀)、東海クイーンカップ(名古屋)、留守杯日高賞(水戸)、東京プリンセス賞(大井)、のじぎく賞(園田)の計7レース。地区にもよりますが、成長合戦の3歳戦らしく、後半戦になるにつれてレベルが高くなります。実際に過去10年で連対した地方馬5頭中3頭は、東京プリンセス賞で2着以内の馬か、のじぎく賞の勝ち馬です。

 特に東京プリンセス賞組は有力で、2012年のこのレースの優勝馬アスカリーブルは同レースを圧勝した馬。また、2009年のこのレース2着馬ツクシヒメも東京プリンセス賞の2着馬、昨年のこのレースの2着馬ゴールドパテックも東京プリンセス賞の3着馬です。他、このレース3着のマニエリスム(2011年)、シラヤマヒメ(2012年)、ステップオブダンス(2016年)も、東京プリンセス賞で3着以内だった馬です。東京プリンセス賞組は4着以下からも巻き返して来る場合もありますが、それらは3着までが精一杯。あくまでも連対馬を狙うのであれば、東京プリンセス賞3着以内までと絞ったほうがいいでしょう。

 また、地方馬でありながら連対した5頭中2頭は、2016年のミスミランダ―と2010年のハーミア。この2頭はともにグランダムジャパンの3歳シーズンの対象レースには出走していなかった馬。デビューから短い距離を主体に使われ、ダ1700m戦までの距離経験しかなかったことが共通項です。つまり、地方馬の連対を狙うのであれば、東京プリンセス賞やのじぎく賞で凡退した馬を狙うよりも、隠れステイヤータイプを狙うほうが好ましいということ。現時点では、このパターンが関東オークスの最強穴パターンとなっています。

 対して、関東オークスで連対の中央馬14頭は、前走の兵庫CSで3着以内だった馬が3頭、前走のオープン特別で5着以内だった馬が4頭、前走クラッシック路線馬が2頭(ともに初ダート)、未勝利→500万下連勝馬が2頭、他では、2016年のタイニーダンサーが近2走のオープン6着以下から巻き返していますが、同馬は前年のエーデルワイス賞と北海道2歳優駿を連勝した実績馬。スランプ状態から復活する形での優勝でした。また、昨年のハービンマオは、前走500万下では9着に敗れていますが、初ダートの前々走の未勝利戦では勝利していました。

 つまり、ダートグレードを優勝したことのない、前走オープン特別6着以下の馬や、500万下を何戦かして前走500万下を辛勝勝ちした馬は、狙いづらいことになります。実際に2017年に前走の青竜Sの7着馬サクレエクスプレスがこのレースでは2番人気に支持されましたが結果は6着でした。また、2016年には500万下を2戦して前走500万下を0.2秒差で勝利したブライトリビングが3番人気に支持されましたが、結果は5着でした。このように前走オープン特別で6着以下の馬や500万下をやっと勝った馬は人気に応えることができていないので、むしろ消してこそ馬券妙味でしょう。

 また、初ダートの馬も確かに2010年のシンメイフジのように勝つこともありますが、2015年のアルビアーノのように断然の人気でコケることが多いので、このあたりも嫌って妙味。2014年にこのレースで7馬身差の圧勝Vを決めたエスメラルディーナでさえも、初ダートの兵庫チャンピオンシップでは、断然人気に応えられずに3着に凡退ています。

 では、逆に中央勢ではどのタイプを狙えばいいのかというと、一番は、前走の兵庫CSで3着以内の馬です。このタイプは滅多に出走してこないのですが、2014年のエスメラルディーナ、2015年のポムフィリア、2017年のクイーンマンボ、、遡れば2006年のグレイスティアラも連対。第1回兵庫CSまで遡っても、兵庫CSで3着以内の馬は、このレースで連対率100%を誇ります。

 次点は、牝馬ながら3歳オープン特別を勝ったことがある馬。このレースでの成績は、過去10年で【2・0・0・1】。該当馬は、2009年のラヴェリータ、2015年のホワイトフーガ。唯一、4着以下だったのは、2016年のディーズプラネットで4着でした。

 しかし、ディーズプラネットは1600mまでの距離経験しかなかった馬。ホワイトフーガやラヴェリータのように、1800m以上での距離経験があれば通用するでしょう。3歳オープン特別を勝利した馬は、2011年のアイアムアアクトレスや2013年のサウンドリアーナ、2014年のコーリンベリーのように、その後のユニコーンSでも連対していることが多いです。


 まとめるとこうなります!

 ●本命候補
 ・前走の兵庫CSで3着以内だった馬。
 ・3歳オープンの優勝馬(1800m以上の距離経験があることが条件)
 
 ●穴馬候補
 ・東京プリンセス賞で3着以内の馬。
 ・のじぎく賞の勝ち馬。
 ・距離1800m以上が未経験の地方馬。

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このコラムへのコメント

TERAMAGAZINE|2019年6月12日 20:47 ナイス! (0)

【山崎エリカのダートグレード攻略】

~関東オークス2019


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