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今週のダートグレードは、全日本2歳優駿の前哨戦、兵庫ジュニアグランプリ。2歳最初のG3・エーデルワイス賞は、過去10年で地方馬が6勝2着9回と優勢。次のG3・北海道2歳優駿も地方馬が5勝2着6回と中央馬とほぼ五分五分。(2009年~2018年終了現在) しかし、3度目の兵庫ジュニアグランプリとなると、過去10年で地方馬が2勝2着3回と中央馬との逆転現象が起こります。
なぜ、このタイミングで逆転現象が起こるのかというと、JRAでは秋になるとダートの500万下が行われるようになり、中央勢もある程度のキャリアを積むことが出来るからです。キャリアを何戦も積んで大きな上積みが見込めない地方馬と、キャリアの浅い時点で2勝した中央馬の対戦図式になれば、後者に軍配が上がることがほとんど。競走馬はデビューしてから5戦目くらいまではレースに慣れて大きな上昇を見せるものだからです。
実際に過去10年の中央の優勝馬を見ても、2011年こそ初ダートのゴーイングパワーが勝利していますが、それ以外は全て2勝馬です。また、地方勢で勝利した2009年ラブミーチャンも、デビュー3戦目で中央に遠征しての500万下勝ちの実績がありました。2着馬もほぼ2勝馬で、1勝馬で連対したのは2008年のアースリヴィングと昨年のアスターソードのみ。
昨年は中央の2勝馬がこのレースの優勝馬ハヤブサマカオーしか出走していなかった年。また、アースリヴィングは新馬戦で9馬身(1.5秒差)の圧勝を飾った馬でした。つまり、初ダートや新馬戦を圧勝した馬が勝つことも稀にありますが、基本的には2勝馬が有力ということ。
一方、前走の500万下で2着と惜敗した馬の活躍はイマイチで、過去10年では3着が精一杯という状況。このタイプはそれなりに人気になりますから、点数を絞りたければそういうタイプを消してしまうのもアリでしょう。
また、今回が初ダートの馬は、ゴーイングパワーのように優勝する場合もありますが、走らせてみなければわからない面もあるのは否めません。一昨年にアズールムーンが「フットワークがダート向き」などと言われ、1番人気に支持されましたが、結果はドボンの5着でした。このタイプも穴馬ならばともかく、本命馬にはお薦めしません。
さらに新馬戦で圧勝した馬も滅多に出走してくることがありませんから、本命馬にはやっぱり前走500万下の勝ち馬を据えるのがお薦めです。その中でも最有力なのは、2014年より京都ダ1400m戦として復活した、なでしこ賞の勝ち馬です。2015年以降は、なでしこ賞の勝ち馬がこのレースで連対しています。(2014年は不出走)
しかし、それ以上に有力なのは、前走の北海道2歳優駿で3着以内だった馬です。北海道2歳優駿の上位馬は、全日本2歳優駿に直行することが多いのですが、ここに出走してくれば十分に信頼が出来ます。過去10年のこのレースでの成績は、【1・1・0・0】。該当の1着馬は2009年のラブミーチャン、2着馬は2010年のカネマサコンコルドですが、遡れば2007年の優勝馬ディアヤマトも、北海道2歳優駿の3着馬でした。
また、このレースは比較的本命サイドで決着しているレースですが、前走500万下を勝利した馬がこのレースで敗れることによって、高配当が発生しています。特に2014年は、キャプテンシップの凡走によって、馬複3万2290円(3連単60万3300円)の大波乱となりました。前走500万下の勝ち馬が信頼するに足りないようであれば、いっそ波乱に賭けてみるのもひとつの手段かもしれません。
中央のダート2勝馬が凡走した場合にはいくらでも荒れようがありますが、そういう場合には地方馬がよく穴を開けているのがポイント。その場合の地方馬は、2014年にワン、ツーを決めたジャジャウマナラシやオヤコダカ、一昨年のロードジュレップのように地元の重賞で連対実績がある馬ばかりです。最低でもその条件を満たしていないと、このレースでは連対できていないようです。
まとめるとこうなります!
●本命候補
・前走の北海道2歳優駿で3着以内だった馬。
・前走の500万下の勝ち馬。(なでしこ賞の勝ち馬が有力)
●穴馬候補
・地方馬限定重賞で連対実績のある馬。
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