吉田豊騎乗で2番人気の
パンサラッサが前半1000メートル通過57秒6のハイペースで逃げ、後続を寄せ付けずに完勝。今後は優先出走権を獲得した
大阪杯(4月3日、阪神、GI、芝2000メートル)やドバイ遠征を視野に入れる。2着は引退する高橋祥調教師が送り込んだ4番人気
カラテ。1番人気
ダノンザキッドは7着だった。
これぞ“令和の
ツインターボ”だ。快速
パンサラッサが前半1000メートル57秒6のハイペースで大逃げV。重賞初制覇となった
福島記念同様、驚きの逃走劇を演じた。
「(矢作)先生とも話して、この馬の競馬をしてくれと。他にも行きたい馬がいたので、なんとかハナを取りたいと思って思い切って行きました。あとはこの馬のペースで行ったので本当に強かったと思います」
3走前のオクトーバーSで勝利に導いて以来、2度目のコンビを組んだ
吉田豊騎手は晴れやかな笑顔を見せた。ゲートを勢いよく飛び出すと「みんなに脚を使わせるようにペースを落とさず行きました」。ハイラップを刻んで後続に影すら踏ませなかった。
サウジアラビアに遠征中の矢作調教師は「
福島記念のような強い内容だったと思う。道悪が得意な馬がこういう速い馬場の速い時計で勝ててうれしい」と感慨深げに振り返り、「元々、ヨーロッパなどの重い馬場がいいと思っていたが、今回の勝ち方を見るとドバイでも通用するのでは」と
ジャッジする。
今後は登録しているドバイ(ターフとシーマクラシック)の招待を待ちつつ、「オーナーとも相談するが、
大阪杯も考えたい」と国内の大舞台も視野に入る。GIタイトル奪取までノンストップで突き進む。(三浦凪沙)
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パンサラッサ 父
ロードカナロア、母ミスペンバリー、母の父モンジュー。鹿毛の牡5歳。栗東・
矢作芳人厩舎所属。北海道新ひだか町・木村秀則氏の生産馬。馬主は広尾レース(株)。戦績19戦5勝。獲得賞金1億9248万円。重賞は2021年GIII
福島記念に次いで2勝目。
中山記念は
矢作芳人調教師、
吉田豊騎手ともに初勝利。馬名は「かつての地球に存在した唯一の海。父名(海の神)より連想」。
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