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【フェブラリー】インティ、7連勝で初GI!


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【フェブラリー】インティ、7連勝で初GI!

 第36回フェブラリーS(17日、東京11R、GI、4歳上オープン国際(指)、定量、ダ1600メートル、1着本賞金1億円 =出走14頭)今年最初のJRA・GIは、1番人気のインティが鮮やかな逃げ切り。破竹の7連勝で、GI初制覇を飾った。鞍上の武豊騎手(49)=栗・フリー=は、同レース歴代最多の5勝目となった。タイム1分35秒6(良)。2着はゴールドドリーム、3着はユラノト。JRA女性騎手として初めてGIに騎乗した藤田菜七子騎手(21)=美・根本=のコパノキッキングは5着だった。

 6万超の大歓声に後押しされ、後続との差をグングン広げていく。日の出の快進撃は、初めて迎える大舞台でも止まらない。インティが7連勝でGI初挑戦Vの快挙を成し遂げた。

 「自信を持って乗りました。非常に強かった。すごくいい“スター誕生”だったと思います」。往年の名番組を持ち出し、武豊騎手はダート界の新王者をたたえた。この日はクビ差だったが、6連勝の着差の合計が32馬身。まさに桁違いの新星だ。

 初めての芝スタートを無難にこなすと、周囲の出方をうかがいながら先頭へ。前半3ハロン35秒8と絶妙なペースを演出した。勝負を分けたのは名手の決断だ。他馬の仕掛けを待つことなく、直線を向くと一気にスパートした。「後ろが離れましたから。ラストはいっぱいになっても仕方ない。おそらく押し切れると思いました」。懸命に追いすがるゴールドドリームをクビ差振り切って、栄光のゴールへと飛び込んだ。

 武豊騎手にとっては2017年有馬記念(キタサンブラック)以来のJRA・GI76勝目。今年24勝は全国リーディングトップと“復権”著しい。「ブレークしていますね」と笑ったが、「去年(GIを)勝てなかったのでホッとしています。このペースで、いや、もっと上げて頑張っていきたい」。レジェンドはどこまでも貪欲だ。

 インティは体質的な弱さを抱え、デビュー戦(9着)で両トモを落鉄。レース後はまともに歩けないほどだった。そこから7連勝での戴冠に、野中調教師は「ホッとしました。本当にすごい」と何度も繰り返した。開業12年目でのJRA・GI初制覇には「夜にビールでも飲んだら、すごくこみ上げてくるものがあるかと思います」としみじみ語った。

 上半期は帝王賞が最大目標となる見込みで、秋は優先出走権を獲得したブリーダーズCクラシックも選択肢に入ってくる。「(BCは)まだ先の話ですが、頭の片隅には置いておきたい。せっかくのチャンスですから」と指揮官はさらなる飛躍に思いをはせる。

 普段の生活を送っている栗東トレーニングセンターの「ヘ8-1」馬房は、かつてあのディープインパクトが暮らした場所だ。同じ武豊騎手を背に、太陽王が砂の英雄へと突き進む。 (漆山貴禎)

★メジロ牧場元場長の武田オーナー、創業者の命日に「恩返しができた」

 武田茂男オーナー(68)は、メジロ牧場の元場長で、馬主としてはGI初制覇。この日は、東京競馬場の競馬博物館で催されていた『メジロ牧場の歴史』の最終日。しかもメジロの創業者、北野豊吉さんの命日でもある。

 4月6日が誕生日のオーナーは、〔4〕枠(6)番が当たったときから自信があった。「これはやれると思ってました。21年もの間、メジロにお世話になった、その恩返しができてうれしい」と武田さんは相好を崩した。今後を聞かれると「現役の間は調教師と騎手の馬ですからね」と全ては現場に任せてあるとした。優先出走権を得たブリーダーズC挑戦には、ニッコリと笑ってまんざらでもなさそうな様子をみせた。

 生産者の山下恭茂さんは、脳梗塞で倒れて現在入院療養中。代わりに表彰台に上がった夫人の由吏子さんは「テレビ観戦ですが、主人も喜んでいると思います。回復への力になることでしょう」と目を潤ませた。

★アラカルト

 ◆ケイムホーム産駒 JRA・GIは延べ6頭目の出走で初勝利。

 ◆逃げ切り GI昇格後、05年メイショウボーラー、11年トランセンドに次ぐ3度目。

 ◆馬主・武田茂男氏&生産者・山下恭茂氏(北海道・浦河) ともにJRA・GIは初挑戦での勝利。

 ◆関西馬 グレード制導入後19勝目。関東馬は3勝で、他に岩手競馬のメイセイオペラが99年に勝っている。

 ◆5歳馬 グレード制導入後11勝目。他は4歳馬8勝、6歳馬が4勝。

★入場&売り上げアップ

 17日の東京競馬場の入場人員は前年比121・8%の6万1141人、フェブラリーSの売り上げは151億3万8200円で同117・2%とともに大幅にアップ。藤田菜七子のGI初騎乗の効果は絶大だったようだ。

インティ 父ケイムホーム、母キティ、母の父ノーザンアフリート。栗毛の牡5歳。栗東・野中賢二厩舎所属。北海道浦河町・山下恭茂氏の生産馬。馬主は武田茂男氏。戦績8戦7勝。獲得賞金2億799万8000円。重賞は2019年GII東海Sに次いで2勝目。フェブラリーSは、野中賢二調教師が初勝利、武豊騎手は03年ゴールドアリュール、06年カネヒキリ、08年ヴァーミリアン、15年コパノリッキーに次いで5勝目。馬名は「インカ神話の太陽の神」。



★17日東京11R「フェブラリーS」の着順&払戻金はこちら

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