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【東西現場記者走る】カッチャン勝っちゃう！陣営仕上がりに自信
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東西サンスポの精鋭記者が、１週間の密着取材でＧＩの勝ち馬を探し出す連載企画。有馬記念は大阪サンスポの山口大輝記者（２７）が担当する。３日目は４歳牝馬モズカッチャンがターゲット。叩き良化型の秋２走目で、上昇ムードが漂う。ゆったりとしたローテーションと、先週の朝日杯ＦＳを制して勢いのあるＭ・デムーロ騎手の騎乗も大きな後押しだ。
ちまたで“暖冬”が話題になっているが、栗東トレセンも例外ではない。火曜は冷たい風こそ吹いたが、気温は６、７度と暖かい日差しに助けられた。氷点下が続いた昨年と比べれば雲泥の差。心なしか体も軽い。
この日の狙いは４歳牝馬モズカッチャンだ。過去１０年で牝馬は２勝、２着３回。昨年も、８番人気のクイーンズリングが２着に激走している。
午前９時半ごろ、角馬場で乗り運動をしているターゲットを双眼鏡越しに発見。グッと首を丸め、気合乗りがすごい。まずは、鮫島調教師にアタックだ。
「順調にこられた。エリザベス女王杯（３着）を使って動きもだいぶ変わってきたね。強い負荷をかけてきたぶん、筋肉量も体重も増えている」
ＧＩ初制覇となった昨年のエリザベス女王杯の馬体重が４７６キロ。前走のエリザベス女王杯は４９０キロと、１４キロも馬体重が増えている。そんな会話をしていると、４ハロン６１秒６－１５秒２で登坂。ゆったりと見えたが、それ以上に時計は速い。関係者がよくいう「見た目以上に速い＝体調がいい」ということか。
その後、厩舎で担当の古川助手も直撃。「エリザベス女王杯より、良くなっています。１週前に坂路でラスト１ハロン１２秒３（４ハロン５２秒３）となかなか出ない時計が出ている。一発狙えるんじゃないかと思っています」と、やる気満々だ。坂路でラスト１ハロン１２秒３は今年最速で、４ハロン５２秒３は自己ベストタイだ。そういえば、前走後にＭ・デムーロ騎手が「いつも１回使ってよくなる馬」と話していたことを思い出した。叩き良化型らしく、上積みはかなりのものだろう。
日曜に直撃したキセキのときにも書いたが、ＧＩでの消耗度はかなりのもの。その点、今年５走目、この秋２走目とゆったりしたローテーションも魅力的だ。同助手も「今年はまだ４戦しか使っていないですからね。疲れもないですよ」と胸を張った。
洗い場から馬房に移動するとき、モズカッチャンが真上にジャンプ！！ これまで、後ろ脚２本で立ち上がる馬は見たことがあるが、競走馬が真上に跳ぶ場面に出くわしたことはない。古川助手も「初めて見ました」と目をパチクリ。それだけ、高い身体能力の持ち主ということか。暮れのグランプリで牡馬のライバルたちを飛び越えて、栄冠をつかむ“シグナル”かもしれない。 （山口大輝）
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★牝馬は過去１０年２勝
今年の有馬記念にはモズカッチャンとスマートレイアーの２頭の牝馬がエントリー。牝馬のグランプリ優勝は１９５９年ガーネツト（９番人気、４歳）、６０年スターロツチ（９番人気、３歳）、７１年トウメイ（２番人気、５歳）、２００８年ダイワスカーレット（１番人気、４歳）、１４年ジェンティルドンナ（４番人気、５歳）の５頭。過去１０年の２着は、昨年以外に０９、１０年のブエナビスタ（ともに１番人気）がいる。
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