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【札幌記念】レース展望


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【札幌記念】レース展望

 札幌開催は後半戦に入り、サマー2000シリーズ(全5戦)の4戦目、札幌記念(19日、GII、芝2000メートル)が日曜メインに行われる。昨年はGI馬の参戦がなかったが、今年は北海道最大のレースらしく、登録段階でダービー馬などGI馬3頭を含む、重賞勝ち馬10頭の豪華メンバーが名を連ねた。

 最も注目されるのは、やはり一昨年のダービーを制したマカヒキ(栗東・友道康夫厩舎、牡5歳)。デビューからニエル賞を勝つまでの6戦5勝、2着1回という成績からすれば、その後の連にも絡めない走りには物足りなさを感じるが、3歳の秋にフランス遠征(ニエル賞→凱旋門賞14着)を敢行した疲れが尾を引いたのかもしれない。それでも大阪杯4着、天皇賞・秋5着、ジャパンC4着と昨年のGIで大きく崩れていないのは能力の高さだろう。JC後に左第1趾節種子骨剥離(はくり)骨折が判明したため、今春は全休となったが、そのぶんいいリフレッシュ休暇となったのか、8日の1週前追い切りでは函館芝で5ハロン62秒7-48秒4-35秒5-12秒1の猛時計を馬なりでマーク。いい頃の活気が戻ってきたように見える。鞍上は1年4カ月ぶりのコンビとなるクリストフ・ルメール騎手。秋の大舞台に期待を抱かせる好結果を残せるか、注目の始動戦だ。

 ネオリアリズム(美浦・堀宣行厩舎、牡7歳)は昨年の香港GIクイーンエリザベス2世Cの覇者。その他にもマイルチャンピオンシップ3着、香港C3着とGIでハイレベルな走りを見せてきた。実力はマカヒキにも引けを取らない。なんといっても魅力なのが舞台適性。札幌の芝では3戦3勝。一昨年のこのレースでは、同厩舎で大本命のモーリスに影も踏ませない圧巻の逃げ切りを披露した。力の要る洋芝はぴったりの印象だ。3走前の天皇賞・秋(13着)は久々で仕上がり途上に加えて不良馬場が影響したもので、前走のドバイターフ(8着)もドバイのナイター競馬という未経験の環境や、道中の落鉄の影響もあった。決して力負けではないだけに、7歳を迎えて衰えたと決めつけるのは早計だろう。得意の舞台で、GI制覇に導いたジョアン・モレイラ騎手が鞍上なら復活Vがあっても不思議ではない。

 もう1頭のGI馬は、昨年のエリザベス女王杯を勝ったモズカッチャン(栗東・鮫島一歩厩舎、牝4歳)。ディアドラをはじめとするハイレベルな現4歳牝馬世代で、オークス2着、秋華賞3着と中心的な存在を担ってきた実力派だ。前走のドバイシーマクラシックは展開が向かずに6着。らしさが見せられなかったのは、クリスチャン・デムーロ騎手と初コンビだったからかもしれない。今回はこの馬のことをよく知るミルコ・デムーロ騎手だけに心配はないだろう。2走前の京都記念(4着)でアルアインレイデオロといった同世代の牡馬クラシックホースと接戦しており、性別の差を感じさせない強さも持っている。パワーがあるハービンジャー産駒なら初の洋芝もプラスになるはずだ。

 GI馬撃破を狙うのが、昨年の覇者サクラアンプルール(美浦・金成貴史厩舎、牡7歳)だ。休み明けの函館記念を叩いて札幌記念に参戦するのは前年と同じだが、もともと久々であまり好結果が出ていない馬が、今年の函館記念ではトップハンデ57.5キロを背負いながら目立つ伸び脚を見せて2着。7歳を迎えて色あせるどころか輝きを増している感じすらある。ここ2戦で手綱を取って3、2着の田辺裕信騎手との相性も良さそうだ。1997&98年エアグルーヴ以来となる同レース連覇を果たし、秋のGI戦線につなげたい。

 スワンS、マイラーズCとマイル以下の重賞を2勝しているサングレーザー(栗東・浅見秀一厩舎、牡4歳)は、ホープフルS5着以来となる芝2000メートル戦がポイント。ここでいい走りができるようなら天皇賞・秋も視野に入ってくるだろう。札幌芝は2戦2勝と相性は抜群だ。

 ミッキースワロー(美浦・菊沢隆徳厩舎、牡4歳)も皐月賞アルアインをあっさり退けた昨年のセントライト記念の内容から、世代トップクラスの力を持っている。洋芝は未経験だが、大事に育てられてきたぶん、成長ぶりも顕著。末脚が生きる展開になれば、Vまで十分にありそうだ。

 他では、平坦コースのマイル~2000メートルで重賞3勝をマークするマルターズアポジー(美浦・堀井雅広厩舎、牡6歳)はコース形態が合う印象。そのマルターズとの先行争いが注目されるマイスタイル(栗東・昆貢厩舎、牡4歳)も函館で1000万下、準オープンと楽に連勝しており、洋芝適性は相当高い。エリザベス女王杯2着の実績があるクロコスミア(栗東・西浦勝一厩舎、牝5歳)も逃げ・先行タイプで、展開次第では出番がありそうだ。

 GIで2着が3度もある強豪サウンズオブアース(栗東・藤岡健一厩舎、牡7歳)は冬馬のイメージが強く、夏の暑さの影響が出ていないかが気になるところだ。貨物機トラブルで米国遠征が中止になり、ここに目標を切り替えてきた3歳馬ゴーフォザサミット(美浦・藤沢和雄厩舎、牡)は青葉賞の勝ち馬でスタミナは十分。基本的に広いコース向きなだけに、小回りと距離短縮への対応が鍵となる。



札幌記念の特別登録馬(想定騎手入り)はこちら 調教タイムも掲載

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