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名鉄杯(OP、ダ1800メートル)が15日、中京競馬場で15頭よって行われ、3番人気で森一騎乗のラインルーフ(栗・松永昌、牡6)が、2番手から力強く抜け出し8馬身差の圧勝。オープン初勝利を飾った。次走はシリウスS(9月29日、阪神、GIII、ダ2000メートル)で、重賞初制覇を狙う。1番人気のジュンヴァルカンは9着に敗れた。
師弟コンビが、尾張のダートで衝撃の走りを見せた。ラインルーフが8馬身差の圧勝劇。師匠の管理馬をVへ導いた森一騎手は、笑顔で汗をぬぐった。
「体も絞れていい状態でした。直線で抜け出したときにソラを使いましたが、鞭を入れたらまじめに走ってくれました」
大外枠から、スッと2番手を確保。逃げたコパノチャーリーが後続を引き離す展開になったが慌てず、勝負どころから徐々に差を詰めて直線へ。メンバー最速となる上がり3ハロン36秒4の末脚を駆使し、ラスト150メートル付近で並ぶ間もなくかわすと、あとは独り舞台。勝ち時計1分49秒1(良)も、サトノプリンシパルが重馬場(2014年白川郷S)でマークしたコースレコードに0秒2差に迫る優秀なタイムだ。
「ダートだと違うな」。芝で6、16着だった近2走から一変の走りに、松永昌調教師が目を細めた。昨年11月からチークピーシズを着用し、集中力がアップ。3戦ぶりに戻った砂の舞台で躍動してみせた。
「乗り込みが足りないと思っていたから、あまり自信がなかった」というトレーナーの言葉からも、まだまだ良化の余地は十分。今夏は放牧で英気を養い、シリウスSを視野に入れる。
ダート王を決める12月のチャンピオンズCと同舞台で大楽勝。遅咲きの6歳馬が、充実の秋を迎えそうだ。 (長田良三)
◆浜中騎手(コパノチャーリー2着) 「ハナかもまれない位置で競馬を、とのオーダーでした。よく粘っています。結果的にペースが速かったですね」
◆松田騎手(ローズプリンスダム3着) 「重賞を勝っている馬ですし、上手く行けばチャンスがあるかと思っていましたけどね。時計の速いなか、よく頑張ってくれました」
◆太宰騎手(アスカノロマン4着) 「暑い時期が得意ではないですし、きょうは60キロを背負っていたので。それでも力を見せてくれました」
◆松若騎手(クラシックメタル5着) 「ちょっとつまずいてゲートを出たのですが、いい位置で競馬ができました。ただ、流れが速くて(脚が)たまるところがありませんでしたね」
◆M・デムーロ騎手(ジュンヴァルカン9着) 「スタートを出なかったし、時計も速かった。3、4コーナーで上がっていくときに、しんどくなってしまった。前の馬も止まらなかった」
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