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【東西現場記者走る】コウセイ先手必勝、ファルクス叩き上昇
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春のGIシリーズ開幕を告げるスプリント王決定戦・高松宮記念の枠順が確定した。GI連載企画『東西現場記者走る』を担当する東京サンスポ・千葉智春記者(33)は5日目、中京競馬場から美浦トレセンへ移動。〔1〕枠(1)番の前年覇者セイウンコウセイ、〔3〕枠(6)番の実績最上位レッドファルクスに注目した。ともにデキは万全だが、それぞれ枠順への思惑は差があるようで…。
金曜朝は美浦へ。結論を翌日に控え、連覇を期すセイウンコウセイ、昨年の最優秀短距離馬レッドファルクスの直前の状態を確認したかった。
まずは昨年の覇者セイウンコウセイを追って北馬場へ。角馬場で長めを乗った後、ダートコースを半周。さらにはゲートの駐立を確認し、ダッシュも利かせた。
「遠征前日のメニューだよ。ゲートも問題ないし、追った後で適度に気合が乗っていい感じ」
デキの良さからだろう。上原調教師に笑みが浮かぶ。水曜も抜群の追い切りだったが、そこで「前に3頭いたのを気にしていた。気分良く、自分のペースでいく方がいい」と再認識。「ジョッキー(松田騎手)にも“思い切って行け”と伝えた」。陣営は、逃げて2着の前走・シルクロードSのような先行策を思い描いているようだ。
そこへ、おあつらえ向きの〔1〕枠(1)番だ。「スタートがいいし、スピードを生かせる。馬場の内めが悪くなっていても問題ない」とトレーナー。雨中の稍重での戴冠だった昨年は、好位でも他馬が避けた内のスペースをもまれず進めたことが大きい。馬場次第で、先手を取るかもしれない。
続いて南馬場でレッドファルクスを追跡。午前8時半過ぎに現れると、2つの角馬場で入念に体をほぐし、軽快にWコースを1周駆け抜けた。
「しっかり追い切ったから、気がいいだろうと思っていましたが、元気がありましたね」
順調ぶりに笑顔を見せる尾関調教師は昨秋、スプリンターズSの会見で「高松宮記念で勝てなかったのが悔しい」と話していた。迎えた大一番。調整過程で最も重視した点を聞くと「一回使っていくのがいいと思い、昨秋はマイルCSで切り上げて、ここに集中しました」。3着に敗れた昨年は、香港遠征から帰国初戦での調整。今回は間隔をあけ、阪急杯(3着)を叩き、追い切りも絶好の動きで「無事にこられた」と自信を持つ。デキの良さは間違いない。
〔3〕枠(6)番には「可もなく不可もなく。ゴチャゴチャしなければ、ロスなく回れますね」。プラス、マイナス両面にとらえたうえ「この枠を引いた以上、良馬場にこしたことはない」と馬場回復を願った。理論派らしいトレーナーの言葉に、今回は馬場状態が予想のキモと実感。結論が迫るなか、中京競馬場へと、美浦を後にした。 (千葉智春)
★高松宮記念の枠順はこちら 調教タイムも掲載
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