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【中山牝馬S】レース展望

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【中山牝馬S】レース展望

 今週の中山競馬は土曜メインに中山牝馬S(10日、GIII、芝1800メートル)が組まれている。ハンデ戦だけに過去10年で1番人気が1勝、2着2回と不振なように、波乱含みのレースだ。

 トーセンビクトリー(栗東・角居勝彦厩舎、6歳)は昨年の覇者。前2走は有馬記念14着、アメリカジョッキークラブC5着と牡馬の強豪と戦ってきた。有馬記念は直線で大きな不利があり、度外視できる内容。前走も相手を考えれば、善戦といえる結果だ。今回は牝馬限定戦なので、昨年から3キロ増のトップハンデタイ56キロを背負うのは仕方がない。母トゥザヴィクトリー(有馬記念3着)、全兄トゥザグローリー(有馬記念3着2回)、同トゥザワールド(弥生賞1着、皐月賞&有馬記念2着)と中山内回りに強い血統。56キロの克服が最大のポイントになる。

 マキシマムドパリ(栗東・松元茂樹厩舎、6歳)は昨年の愛知杯、同マーメイドSと牝馬限定重賞を2勝。前3戦もエリザベス女王杯4着、中日新聞杯5着、愛知杯3着と堅実に走っており、前走と同じ56キロのハンデでも大崩れはなさそうだ。クラブ法人の規定で、恐らくここがラストラン。有終の美を飾りたいところだ。

 もう1頭の56キロが、前走の愛知杯で重賞初制覇を飾ったエテルナミノル(栗東・本田優厩舎、5歳)。中山では3戦して未勝利だが、3歳時に同じ中山芝1800メートルで行われたフラワーCで、勝ったエンジェルフェイスから0秒2差の5着に入った実績がある。当時よりも力を数段つけている今なら問題ないだろう。この馬も前走から2キロ増のハンデ克服が課題になる。

 フロンテアクイーン(美浦・国枝栄厩舎、5歳)は前走のターコイズSでクビ差2着。勝った同斤のミスパンテールが続く京都牝馬Sも制しているだけに、潜在能力の高さが分かる。ハンデは前走より1キロ重い54キロだが、昨春の福島牝馬Sは54キロでウキヨノカゼのクビ差2着に好走しており、問題はない。重賞初制覇を成し遂げても不思議はないだろう。

 前述のエンジェルフェイス(栗東・藤原英昭厩舎、5歳)はフラワーCを逃げ切った後は不振が続いたが、2走前の準オープン・新春Sで久々の勝利を飾り、続く京都牝馬Sは好位からしぶとく脚を使って4着に善戦。復活をアピールした。ハンデ54キロも想定内といってよく、実績のある中山なら軽視は禁物だ。

 レイホーロマンス(栗東・橋田満厩舎、5歳)は1000万下を勝った後、格上挑戦だった前走の愛知杯で2着に入ってオープン入り。ハンデも1キロ増の52キロなら問題ないといっていい。今回も手の合う岩崎翼騎手とのコンビ。人馬とも重賞初勝利を目指す。

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