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サマースプリントシリーズ(全6戦)の第4戦・北九州記念の追い切りが19日、栗東トレセンと小倉競馬場で行われた。栗東ではビッグアーサーとベルカントが、坂路でサンケイスポーツ調教評価『S』を獲得するシャープな伸びを披露。CWコースではベルルミエールが軽快な動きで好気配を漂わせた。
しまいを強調する調教とはいえ、ビッグアーサーが文句なしの伸びを見せつけた。坂路でラスト1ハロン11秒8をマーク。仕上がりは重賞仕様ともいえる万全のもの。藤岡調教師も満足げな様子でうなずいた。
「体もできているので、上がりが速くなるように指示。動きはよかったし、ほぼ予定通りの攻め馬を行えた」
単走だったが、最後まで集中力を感じさせた。余力十分の脚取りで進み、手応えよく直線の急勾配へ。ゴーサインを送られると、俊敏な反応を見せた。
シェイプアップしやすい夏場。「前回よりも体はしぼれている。息もできている」とトレーナーが胸を張る。脚元に弱い部分を抱えていたデビュー当初と今は違う。思いどおりのメニューを消化して、「重賞レースだし、今回はしっかりと体を作った」と自信の口調で続けた。
デビューからスプリント戦を舞台に無傷の5連勝中。小倉コースでは圧勝の経験があり、速い走破時計の決着に対応できる。「スピードと切れる脚がある」と藤岡調教師は、重賞初挑戦でも期待している。
「うまく折り合えるようになってきているし、重賞なら流れが速くなると思うから。ハンデ(55キロ)も想定内」とトレーナーの見通しは明るい。好勝負を演じられれば当然、スプリンターズS(10月4日、中山、GI、芝1200メートル)のステージが見えてくる。連勝を6に伸ばして、さらなる大舞台へ進む。 (宇恵英志)
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