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【ヴィクトリア】ルメールの手綱で新女王リード!
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第12回ヴィクトリアマイル(14日、東京11R、GI、4歳上牝馬オープン国際(指)、定量、芝1600メートル、1着本賞金9300万円=出走17頭)クリストフ・ルメール騎乗で6番人気のアドマイヤリードが残り1ハロンで抜け出して快勝。初の重賞勝ちをGIの大舞台で成し遂げた。タイム1分33秒9(稍重)。1馬身1/4差の2着が11番人気の伏兵デンコウアンジュ。3着にも7番人気のジュールポレールが入り、3連単は91万8700円の高配当となった。1番人気ミッキークイーンは7着に敗れた。
我慢に我慢を重ねて迎えたラスト1ハロン。覚悟を決めた。狭くなりかけた進路に飛び込むと、一瞬の脚で先頭に躍り出る。持ち前の根性に火がついたアドマイヤリードは、さらに加速。422キロの小柄な4歳馬が、1馬身1/4差の快勝で、初のGIタイトルを手に入れた。
「すごくうれしいです。最後のスピードはすごいけど、一瞬しか使えない。(進路は)パスできる力があったので、自信を持っていけました。きょうの(荒れた)馬場も得意でしたね」
ルメール騎手は、手刀で“ごっつぁんです”の得意ポーズを決めてご機嫌だ。レースはスタートしてすぐに、中団の後ろへ。力を温存して、勝負のときを待った。直線に入ると、内にも外にもスペースはあったが、持ち味を熟知する鞍上は「我慢、我慢、我慢」。ぎりぎりまで仕掛けを待ってからスマートレイアーとソルヴェイグの間に突っ込み、フルに瞬発力を引き出した。
ファンの声援に応えたルメール騎手はこの日、東京1Rの勝利で史上72人目、現役29人目のJRA通算600勝を達成。さらに、4勝2着5回で一日最多連対記録にも並んだ。「次は700勝。まだ的場(文男)さんには届かないけど」と、地方通算7000勝に王手をかけている大井競馬の名手を引き合いに出すなど、ちゃめっ気たっぷりだ。
須貝調教師は、2015年の天皇賞・春(ゴールドシップ)以来、2年ぶりのGI制覇。リードは、松田博資元調教師が昨春に定年引退した際に転厩してきた馬だった。デビュー時に398キロだった馬体重も、近走は420キロ台で安定。「松田先生から受け継いで、やり方の違いなどに馬が戸惑っていた部分があった。徐々に慣れてきて、肉体的にも、精神的にも安定してきました」と須貝師は目を細める。
今後は放牧へ。問題がなければクイーンS(7月30日、札幌、GIII、芝1800メートル)に向かう予定だ。重賞初制覇がいきなりのGIとなったアドマイヤリード。これから先も、小さな体を目いっぱいに使って牝馬戦線を“リード”していく。 (山口大輝)
★14日東京11R「ヴィクトリアマイル」の着順&払戻金はこちら
★入場&売り上げ
14日の東京競馬場の入場人員は4万2870人で前年比85・9%、ヴィクトリアマイルの売り上げも141億1371万500円で同91・1%と、ともにダウンした。今年の平地GIは8レースが終了。売り上げ減となったのは高松宮記念に次いで2レース目。
アドマイヤリード 父ステイゴールド、母ベルアリュールII、母の父ニューメラス。青鹿毛の牝4歳。栗東・須貝尚介厩舎所属。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬。馬主は近藤利一氏。戦績14戦5勝。獲得賞金1億9125万2000円。重賞初勝利。ヴィクトリアマイルは須貝尚介調教師、クリストフ・ルメール騎手ともに初勝利。馬名は、「冠名+先頭」。
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