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【ドゥラメンテ徹底分析】3冠馬超えた衝撃皐月V
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3歳馬NO・1を決める競馬の祭典・ダービーで、最大の注目馬はドゥラメンテだ。皐月賞を直線一気の末脚で圧勝し、1番人気必至。そこで、同馬を徹底分析する連載を全3回で掲載する。第1回に登場するのは、ハンデ戦の負担重量を決めるJRAのハンデキャッパー。競走馬の能力を示す「レーティング」で、過去の3冠馬を上回る皐月賞史上最高の数値となった理由は!?
第75代皐月賞馬はとんでもない怪物なのかもしれない。ドゥラメンテの仰天パフォーマンスにハンデキャッパーが与えたレーティングは119ポンド。2005年ディープインパクト、11年オルフェーヴルという2頭の3冠馬を1ポンド上回る、皐月賞史上最高の数字だ。
競馬ファンでなくとも知っている名馬を超える評価は、どう決断されたのか。JRAの山室賢治ハンデキャッパーが明かす。
「本当にいいのか…という議論はありました。3冠馬を超える数字は即、踏み切れるものではありませんから」
ハンデキャッパー9人による話し合いでも、さすがにすんなりとは決まらなかったという。慎重に討議を重ねて、ドゥラメンテに119の数字を与えた。その決め手となったのは…。
山室氏は「今年の3歳牡馬は前哨戦を含めて例年よりレーティングが高かったこと」を挙げた上で説明する。
「あの突出した直線の末脚とゴール前の余裕。直線が短い中山競馬場ではなかなか見ることができない。2着のリアルスティールも116ポンドで近年の皐月賞馬と遜色ない数字。それを4コーナー後方の位置取りから余裕をもって差し切りましたから。皐月賞においてはこの数字に値すると判断しました」
なお、4コーナーの斜行によるロスは、レーティングに考慮されていない。
通常、着差をつけて勝った方がレーティングは高くなりやすいが、皐月賞でディープインパクトが2着に2馬身半差、オルフェーヴルが3馬身差をつけて勝ったのに対し、ドゥラメンテは1馬身半差。それでも2頭を超えるレーティングが与えられたことが、いかに今年の皐月賞がハイレベルで勝ち方のインパクトも強かったかを物語る。
15日に発表されたワールドベストレースホースランキングでも、ドゥラメンテのレーティングは119ポンド。3歳芝(南半球を除く)で英2000ギニー(皐月賞に相当)を勝ったグレンイーグルスの122ポンドに次ぐ2位の評価だ。
日本だけでなく世界までその名を轟かせるドゥラメンテ。一生に一度の3歳最高峰の舞台で、どんな走りを見せてくれるのか-。
皐月賞VTR 3番人気だったドゥラメンテはやや遅めのスタートで後方2番手から。レースは1000メートル通過が59秒2の平均ペース。4コーナーでインを進んだドゥラメンテは、外へ持ち出す際に馬群の大外まで大きく膨らむロス。その間に、先団につけていたリアルスティールとキタサンブラックが抜け出しを図ったが、ドゥラメンテがラスト3ハロン33秒9と、驚異的な末脚で鮮やかにとらえた。1番人気のサトノクラウンは馬群の外を回らされる展開が響いて、6着に終わった。
レーティング 競走馬の能力を指数化。英国主導といえる面があり、単位はポンドとなっている。レースや競走馬の比較・分析ができる。JRAでは平地重賞、オープン特別(2歳のオープン特別を除く)および、地方競馬のダートグレード競走のレーティングを発表している。
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