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【中山牝馬S】鮮やか追い込み!バウンス復活V
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第33回中山牝馬ステークス(15日、中山11R、GIII、4歳上牝馬オープン国際、ハンデ、芝・内1800メートル、1着本賞金3500万円=出走14頭)田辺裕信騎乗の3番人気バウンスシャッセが、鮮やかな追い込みで昨年のフラワーC以来1年ぶりとなる勝利を飾った。タイム1分47秒5(良)。この後はヴィクトリアマイル(5月17日、東京、GI、芝1600メートル)直行か、状態次第で福島牝馬S(4月25日、福島、GIII、芝1800メートル)を挟む。ラストランのアイスフォーリスが2着で、1番人気シャトーブランシュは5着だった。
急坂を駆け上がりながら、強い頃を思い出したようだ。昨年のフラワーC勝ち馬、バウンスシャッセが闘志を奮い立たせてゴール前でもうひと伸び。内から先に抜け出したアイスフォーリスをクビ差とらえ、1年前に重賞初制覇を飾った舞台で鮮やかな復活を遂げた。
「調教で乗せてもらって感触をつかんでいたし、力があれば(差して)来られると思っていました。女馬らしくないドシッと構えた性格がすごいですね」
騎乗停止中の主戦、北村宏騎手に替わって手綱を取った田辺騎手が会心の笑みを浮かべた。
(3)番枠から互角のスタートを切ったが、鞍上はポジションを取りにいく外の馬を見ると、無理に競り合うことなくスッと後方4番手に控えた。「位置取りは作戦じゃなかったけど、流れが速いのは乗っていて分かった」という鞍上の読みどおり、レースの前半1000メートルは59秒2のハイペース。3コーナー過ぎから大外を回って馬なりで進出すると、あとは2週連続でまたがった追い切りの感触を信頼して追い出すだけだった。
愛馬の1年ぶりの美酒に藤沢和調教師も「最近は掛かり癖が出てきたけど、(速い)流れもこの馬には良かった。2着かなと思ったけど、ゴール前でギュッときた。強かったよ」とご満悦だ。これまでの好位差しのイメージを一新する走りには「この競馬ならマイルでも差すかもよ」とヴィクトリアマイルへ大きな収穫を得た様子。体調次第ではGIの前に福島牝馬Sを挟む可能性もある。
思い返せば、ヌーヴォレコルト、ハープスターとしのぎを削ったオークス3着馬。ハイレベルな現4歳牝馬世代の実力馬バウンスシャッセが、春の大一番を前に強い姿を取り戻した。 (板津雄志)
バウンスシャッセ 父ゼンノロブロイ、母リッチダンサー、母の父ホーリング。鹿毛の牝4歳。美浦・藤沢和雄厩舎所属。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬。馬主は(有)キャロットファーム。戦績12戦4勝。獲得賞金1億1528万3000円。重賞は2014年GIIIフラワーCに次いで2勝目。中山牝馬Sは、藤沢和雄調教師が02年ダイヤモンドビコーに次いで2勝目、田辺裕信騎手は初勝利。馬名の意味は「弾むような感じで踊る(ダンス用語)。母名より連想」。
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