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【阪急杯】Mデムーロ、“JRA所属”デビュー即重賞V!
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第59回阪急杯(1日、阪神11R、GIII、4歳上オープン国際(指)、別定、芝・内1400メートル、1着本賞金4000万円、1着馬に高松宮記念の優先出走権=出走16頭)2番人気のダイワマッジョーレが直線大外から伸びてV。タイム1分23秒8(不良)。1日からJRA所属として騎乗したミルコ・デムーロ騎手(36)=栗・フリー=にとって、忘れられない重賞制覇となった。3Rで初勝利をあげ、7Rで2勝目、そして重賞を含めて3勝の固め勝ちで“デビュー”を飾った。
いきなり華々しい“ミルコ・デー”で歴史の扉をあけた。JRA所属騎手として阪神で“デビュー”したM・デムーロ騎手が、いきなり3勝の固め勝ち。メーンの阪急杯では不良馬場のなか、ダイワマッジョーレで泥まみれの重賞“初”制覇もやってのけた。
「いきなり重賞を含めて3つ勝った。ホント、すごくうれしいし、ドリームみたい」
ミルコの目頭が少し熱くなっているように見えた。JRAジョッキーとして挑む初日。2鞍目の3Rマイネルネーベルで鮮やかな差し切りの初勝利。さらに、7Rネオジェネシスで逃げ切りの2勝目をあげた。
そして、最大の見せ場はダイワマッジョーレに騎乗した阪急杯。中団やや後方から降りしきる大粒の雨を切り裂くように外から鋭く差し込み、先に抜け出したミッキーアイル、ローブティサージュとのハナ、クビ差の激闘を制した。
「最後は(勝ったかどうか)わからなかったが、本当によかった。今後も頑張ります」と雨空とは対照的に晴れやかな表情で胸を張った。
イタリアのトップ騎手として短期免許で何度も来日し、GIは10勝。日本を愛してJRA騎手を目指すが、前年の騎手免許試験は1次で不合格となった。再び受験する決意をして、日本語から漢字や競馬用語などの勉強の日々。今年は合格。その苦労が報われた一日でもあった。
マッジョーレを管理する矢作調教師は「本当にデキがいいのに、道悪が上手な方ではないから“ツキがねえなあ”と感じていた。それでもここまで馬を動かすんだから、あとはミルコマジックと書いておいて」と報道陣を笑わせた。オーナーとの相談次第で高松宮記念(29日、中京、GI、芝1200メートル)参戦の可能性も残すが、春の大目標の安田記念(6月7日、東京、GI、芝1600メートル)に向け好発進した。
新たな人生のスタートを切ったミルコ&マッジョーレが春満開へ、力強く踏み出した。 (正木茂)
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ダイワマッジョーレ 父ダイワメジャー、母ファンジカ、母の父ローソサイエティ。鹿毛の牡6歳。栗東・矢作芳人厩舎所属。北海道千歳市・社台ファームの生産馬。馬主は大城敬三氏。戦績24戦6勝。獲得賞金2億9362万7000円。重賞は2013年GII京王杯スプリングCに次いで2勝目。阪急杯は矢作芳人調教師が初勝利、M・デムーロ騎手は01年ダイタクヤマトに次いで2勝目。馬名の意味は「冠名+最高の(イタリア語)」。
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