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今週のメーンイベントは、昨年までの中山から舞台を阪神に移して行われる2歳王者決定戦、GI朝日杯フューチュリティS(21日、芝1600メートル)。頂上決戦にふさわしく、登録馬中に重賞勝ち馬が5頭という豪華な顔ぶれだ。
クラリティスカイ(栗東・友道康夫厩舎、牡)は、東京で今回と同距離の新設重賞いちょうSを2歳コースレコードで勝った。前走では、それまでの差す競馬から一転して好位からの競馬で押し切り、脚質に自在性があるのも強みだ。阪神は2走前に未勝利を脱出したコース。3連勝で一気に王座に駆け上がるシーンも十分に考えられる。
ブライトエンブレム(美浦・小島茂之厩舎、牡)はレース1カ月前の11月21日から栗東トレセンで調整中。新馬→GIII札幌2歳Sと無傷の2連勝中だ。新馬戦ではジャストドゥイングを楽々と差し切り、前走でもレッツゴードンキやアルマワイオリなどを破っている。2008年のGI秋華賞を制した母ブラックエンブレム譲りの底力と末脚が武器。阪神ジュベナイルフィリーズを制したショウナンアデラに続いて、牡馬のチャンピオンも関東から出る可能性は大いにある。
アッシュゴールド(栗東・池江泰寿厩舎、牡)は、ドリームジャーニー、オルフェーヴルの全弟という良血馬。成長力豊かな母系だ。新馬戦こそ見せ場なく敗れたが、秋は一戦ごとに良化がうかがえるだけに、兄ドリームジャーニーに続く兄弟制覇も夢ではない。
いちょうS2着馬で、父母ともにクラシックウイナー(父ネオユニヴァース、母シルクプリマドンナ)のネオルミエール(美浦・藤沢和雄厩舎、牡)は、まだ底を見せていない。鞍上の柴山雄一騎手は初のGI制覇を狙う。
GIIデイリー杯2歳Sの勝ち馬タガノエスプレッソ(栗東・五十嵐忠男厩舎、牡)も、新コンビの菱田裕二騎手がやはりGI初制覇を目指しての参戦だ。
そのデイリー杯で3着に敗れたナヴィオン(栗東・橋口弘次郎厩舎、牡)は、2走前のききょうS(1着)で阪神コースを経験済み。新馬戦でショウナンアデラを破った実績は改めてクローズアップされる。
阪神マイルに実績のあるディープインパクト産駒では、抽選待ちの現状ながらダノンプラチナ(美浦・国枝栄厩舎、牡)が注目の的だ。新馬戦2着→未勝利&特別を楽勝という足跡は、同じディープインパクトを父に持つショウナンアデラとそっくり。鞍上も同じ蛯名正義騎手なら、期待は膨らむばかりだ。
ほかにも、派手さはないがしぶとい伸び脚で3連勝中のコスモナインボール(美浦・和田雄二厩舎、牡)や、スムーズに走れれば強いセカンドテーブル(栗東・崎山博樹厩舎、牡)、決め手のあるワキノヒビキ(栗東・清水久詞厩舎、牡)なども流れ次第で台頭の余地がある。来春のクラシックに向けて、どの馬が2歳王者に輝くのか。若駒たちの見応えあるバトルが楽しめそうだ。
★朝日杯フューチュリティSの特別登録馬(想定騎手入り)はこちら
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