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【天皇賞・秋】前哨戦を斬る
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《セントライト記念=A》皐月賞馬イスラボニータの強さだけが光ったレース。ダービー2着以来だったが、ひと夏を越して馬体にたくましさが増した。2200メートルにしては、前半5ハロン通過が59秒8とやや速めのペース。中団でしっかりと折り合って、直線は軽く気合をつけるだけでトゥザワールドをあっさりとかわし、1馬身1/4差をつけて完勝。まだ手応えに余裕を残して、次走に上積みが期待できる走りだった。
《毎日王冠=A》東京開幕週で前残りの決着となり、後方待機馬は厳しい競馬を強いられた。それでもスピルバーグは上がり3ハロン33秒2の末脚を繰り出し、勝ったエアソミュールからクビ+クビ差の3着に好走。5勝すべてを東京で挙げているコース巧者だけにGIの舞台でも軽視は禁物だ。ディサイファは自分から早めに動いて、結果は4着でも内容は十分評価でき、叩いた上積みも見込める。
《産経賞オールカマー=B》2番手を追走したマイネルラクリマが残り1ハロンで先頭に立って押し切った。相手は強化するが、ひと雨降って馬場が渋れば穴っぽい存在になる。カレンブラックヒルは7着も、余裕残しの体つきだった。叩き2戦目で一変の可能性は秘めている。
◇結論◇ イスラボニータの能力は3歳世代トップクラスで、初の古馬相手でもヒケを取らない。フェノーメノやジェンティルドンナなどの実績馬が休み明け初戦となるのに対し、今秋1度使えた点も有利だ。あとは状態面の上積みが見込めるスピルバーグとカレンブラックヒル。雨が降って力の要る馬場になれば、道悪巧者のマイネルラクリマに要注意。
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