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第52回札幌記念(21日、札幌11R、GII、3歳上オープン国際(特指)、定量、芝2000メートル、1着本賞金7000万円 =出走16頭)サマー2000シリーズ第4戦の札幌記念は、クリストフ・ルメール騎乗で5番人気のネオリアリズムが逃げ切って重賞初勝利。名手が秘策を繰り出して、僚馬でGI4勝のモーリスを2着に破る大金星を挙げた。タイムは2分1秒7(稍重)。堀厩舎はワンツーを決めるとともに、北九州記念と重賞一日2勝を記録した。
東の常勝軍団が南北で重賞ジャックだ。北九州記念でバクシンテイオーが後方一気を決めた約20分後、雨が降りしきる札幌記念でまたも堀厩舎が勝ちどきをあげた。
だが、主役は断トツ人気(1・6倍)のモーリスではない。5番人気のネオリアリズムだ。伏兵を重賞初勝利に導いたルメール騎手は、馬上で何度も右拳を握った。
「とてもうれしいです。モーリス、ヌーヴォレコルトとメンバーは強かったけど、去年、ネオリアリズムに乗って勝っていたから、ポテンシャルの高さは分かっていました。自信はあったよ」
名手の秘策がハマった。ゲートを出ると、手綱を押してハナへ。軽快にピッチを刻み、前半1000メートルを稍重では速い59秒9で通過。最後の直線での再スパートでリードを広げ、僚馬で昨年の年度代表馬の追撃を2馬身差で振り切った。
鞍上は「ジョーカーカードを切った。掛かる馬だけど、逃げてリラックスして走れば、最後まで頑張れると思った。新聞を見て、逃げ馬もいなかった。思った通りだったね」と、まさに“してやったり”だ。
デビュー以来、初の先行策は、打倒モーリスへの勝負手でもあった。ルメール騎手は「モーリスはマイルの馬ですごい瞬発力がある。でも、(初の)2000メートルで重い馬場で、いいペースなら瞬発力をそげると思った。金曜に奥さんに明かしていたけど、みんなには秘密だった」と笑った。
ノーザンファームの吉田勝己代表はモーリス打倒に「よっぽど強いのかな」と舌を巻いた。最終追い切りではモーリスの調教パートナーだったネオリアリズムが大金星で一気にスター候補の仲間入り。北の大地で天皇賞・秋(10月30日、東京、GI、芝2000メートル)参戦も視野に入る“大出世”をとげた。 (川端亮平)
★21日札幌11R「札幌記念」の着順&払戻金はこちら
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