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【安田記念】カナロアがマイルも制圧!
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第63回安田記念(2日、東京11R、GI、3歳上オープン国際(指)、定量、芝1600メートル、1着本賞金1億円=出走18頭)岩田康誠騎乗の昨年の最優秀短距離馬ロードカナロアが、力強く伸びて1番人気に応え、1984年のグレード制導入後で史上7頭目となる芝のスプリント&マイル両分野でのGI制覇を達成した。勝ちタイムは、昨年の日本レコード(当時)にコンマ2秒差に迫る歴代2位の1分31秒5(良)。2着に3番人気ショウナンマイティ、3着には12番人気ダノンシャークが入り、2番人気グランプリボスは10着に終わった。
これが世界王者の強さだ。長い直線での追い比べ。迫り来る後続の蹄音が、ロードカナロアの推進力になった。GI“2階級制覇”に導いた岩田康誠騎手は、誇らしげに両手を天に突き上げた。
「本当にうれしいです。世界のレースを制しているので、マイルでも負けるわけにはいかなかった。ゴールまで必死に追いました」
昨年9月のスプリンターズSで優勝し、12月には世界中から強豪が集結した香港スプリントを日本馬で初V。今年3月の高松宮記念も制して、スプリントGI3連勝中だったロードカナロアが、春のマイル王にも輝いた。1984年のグレード制導入以降、芝のスプリント、マイル両分野でのGI制覇は史上7頭目の快挙だ。
前半3ハロン33秒9のハイペース。中団やや後方の外めできっちりと折り合った。直線に向いて馬場の真ん中に進路をとると、鞍上のゴーサインに鋭く反応して一気に加速。残り200メートルで抜け出してから外によれたが、最後まで脚いろは衰えず、ショウナンマイティをクビ差振り切った。
「物見をして何回か外によれてしまったけど、後ろから来たら来ただけ伸びてくれた」
マイル戦は2年5カ月ぶり。だが、心肺機能が高く、レースセンスも抜群のカナロアを陣営は信じていた。「東京の1600メートルで勝った意味は大きい」と胸を張る安田隆行調教師。香港メディアから香港マイル(12月8日、シャティン、GI、芝1600メートル)へ挑戦する可能性を問われると、「すごく魅力的に見えてきました」と応じた。
今後は連覇がかかるスプリンターズS(9月29日、中山、GI、芝1200メートル)が当面の目標。マイルCS(11月17日、京都、GI、芝1600メートル)でのマイルGI連覇と、香港GIの“2階級制覇”も視野に入る。岩田騎手は「暮れまで負けられない一戦が続くと思います」と締めくくった。 (川端亮平)
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■ロードカナロア 父キングカメハメハ、母レディブラッサム、母の父ストームキャット。鹿毛の牡5歳。栗東・安田隆行厩舎所属。北海道新ひだか町・ケイアイファームの生産馬で、馬主は(株)ロードホースクラブ。戦績16戦11勝(うち海外1戦1勝)。獲得賞金は6億3455万6900円(うち海外8524万2900円)。重賞は2011年GIII京阪杯、12年GIIIシルクロードS、GIスプリンターズS、GI香港スプリント、13年GIII阪急杯、GI高松宮記念に次いで7勝目。安田記念は安田隆行調教師が初勝利。岩田康誠騎手は08年ウオッカに次いで2勝目。
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