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第23回函館スプリントステークス(19日、函館11R、GIII、3歳上オープン国際(特指)、別定、芝1200メートル、1着本賞金3900万円 =出走16頭)サマースプリントシリーズの初戦は、丸田恭介騎乗の12番人気ソルヴェイグが2番手から抜け出し、ゴール前はいったんかわされたシュウジを差し返してV。1分7秒8(良)のコースレコードで3月のフィリーズレビューに次ぐ重賞2勝目を挙げた。1番人気のオメガヴェンデッタは6着に敗れた。
開設120周年を迎えた函館競馬の開幕週を飾るにふさわしい、見応えのある壮絶な叩き合い。軍配は外のソルヴェイグに上がった。丸田騎手は大接戦の様子を興奮気味に振り返る。
「際どかったので、どっちが勝ったか分かりませんでした。いったんは前に出られましたが、盛り返してくれました」
大外(16)番枠から好スタートを決め、逃げたローレルベローチェの直後を追走。直線入り口で先頭に立ち、内から追い上げた同じ3歳のシュウジをハナ差で抑えた。
「スタートが速いと聞いていたので、その良さを生かした競馬ができました。折り合いながらいいリズムで走れていましたね」。イメージしていた通りのレース運びに、ジョッキーは満足げだ。
勝ちタイム1分7秒8は、従来のコースレコードを5年ぶりに0秒2更新。函館芝1200メートルで史上初めて1分8秒を切った。「うまく流れに乗っていましたね。洋芝適性は高いと思っていましたが、レコードはうれしい誤算です。成長しているし、滞在競馬も良かったのだと思います」。鮫島調教師は想像以上の走りに目を細めた。
北海道旭川市出身の丸田騎手は、2014年のカペラS(ダノンレジェンド)以来のJRA重賞5勝目が、地元で初めての重賞勝ち。「うれしいですね」と満面の笑みで喜びを爆発させた。
次走については「状態を見ながら」とトレーナーは明言を避けたが、サマースプリントシリーズの王者を目指すことが濃厚。北の大地で目覚めた快速娘が、スプリント界に新風をもたらす。 (藤沢三毅)
★19日函館11R「函館スプリントS」の着順&払戻金はこちら
ソルヴェイグ 父ダイワメジャー、母アスドゥクール、母の父ジャングルポケット。栗毛の牝3歳。栗東・鮫島一歩厩舎所属。北海道白老町・(有)社台コーポレーション白老ファームの生産馬。馬主は(株)G1レーシング。戦績7戦3勝。獲得賞金1億422万4000円。重賞は2016年GIIフィリーズレビューに次いで2勝目。函館スプリントSは鮫島一歩調教師が2013年パドトロワに次いで2勝目、丸田恭介騎手は初勝利。馬名は、イプセンの戯曲「ペールギュント」に登場する金髪の美少女から。
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