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第64回阪神ジュベナイルフィリーズ(9日、阪神11R、GI、2歳牝馬オープン国際(指)、馬齢、芝・外1600メートル、1着本賞金6500万円 =出走18頭)秋山真一郎騎乗の5番人気ローブティサージュが、中団追走から力強い末脚で抜け出して2歳女王に輝き、来春の桜花賞(4月7日、阪神、GI、芝1600メートル)の主役に名乗りをあげた。2着は15番人気クロフネサプライズ、3着は10番人気レッドセシリアで、3連単304万7070円の波乱。1番人気のコレクターアイテムは4着だった。
吹きつける寒風をものともせず、ローブティサージュがゴール前の息詰まる攻防を制した。エスコートした秋山真一郎騎手は会心のレース運びに胸を張る。
「自信を持っていました。4コーナーを回ったときの手応えがよかったので、抜け出せるなと。かわした2着馬が最後まで頑張っていましたが、この馬の能力で勝ってくれました」
最内枠から中団インにつけ、内ラチ沿いを進んで力を温存。直線の入り口で馬群がバラけると、その間を縫って一気に加速した。直線の坂を上りきり、残り100メートルで先頭に立つと、内で粘るクロフネサプライズをクビ差押さえ込んでゴールを駆け抜けた。
7月の函館でのデビュー戦を快勝後、主戦の秋山騎手は親しい関係者に「これで来年のクラシックを取りにいける。モノが違う」と興奮気味に話した。
「調教で息があがったところを見たことがない。普段はヤンチャだけど、レースでは堂々としていて力を出すところが分かっている。僕の好みですね」とほれこみ、今秋はレース1カ月前から調教でも騎乗。自身にとって、デビュー16年目でGI初Vだった今年のNHKマイルC(カレンブラックヒル)に続くGI2勝目を手中にした。
近日中に放牧に出て、来春の桜花賞に向けて充電に入る。「能力があるのは分かっている。距離が延びる分は心配ない。(来年春は)挑戦する気持ちでいきたい」。今回と同じ舞台の桜花賞だけではなく、芝2400メートルのオークスとの2冠も見据える秋山騎手。2歳女王の未来は明るい。 (川端亮平)
◆《入場、売り上げともにダウン》9日の阪神競馬場の入場人員は2万4234人で、前年比86・9%とダウンした。阪神JFの売り上げも99億8085万9200円で、89・6%と前年割れとなった。GIで100億円を切ったのは昨年の朝日杯FS(98億9220万9200円)以来で今年初。この秋のGIで前年比マイナスは、菊花賞、天皇賞・秋、エリザベス女王杯に次ぐ4レース目。
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