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第143回天皇賞・春(1日、京都11R、GI、4歳上オープン国際、定量、芝・外3200メートル、1着本賞金1億3200万円=出走18頭)藤田伸二騎乗、7番人気のヒルノダムールが悲願のGI制覇を成し遂げた。道中は中団のインでじっと我慢。直線で持ち味の瞬発力を生かして、追い込んできたエイシンフラッシュに1/2馬身差をつけ、栄冠を勝ち取った。
ヒルノダムールの蛭川正文オーナー(65)=(株)ヒルカワ金属代表取締役社長=は、感無量の表情でレースを振り返った。「馬主歴20年でやっとGIを勝つことができました。昨年のクラシックは惜敗続きでしたが、ボクはずっと伸二君(藤田騎手)に乗ってほしいとだけ言ってきました。今回の勝利はすべて昆調教師をはじめとする厩舎スタッフと伸二君のおかげです」と声を震わせた。過去の重賞勝ちは93年京都大障害・春(ビックフォルテ)とヒルノダムールによる産経大阪杯で、3勝目が嬉しいGI初Vとなった。
一方、生産者の橋本博氏(40)=(有)橋本牧場(北海道・新ひだか町)代表=は驚きの表情を隠せなかった。「本当にビックリしました。毎年、生産は10頭以下で今年も5頭を生産しただけの小規模な牧場なんですが、昆厩舎とは相性がいいんです。ヒルノダムールは生まれたときから素直で手のかからない利口な馬でしたが、天皇賞のような大きなレースを勝つとは…」と語った。(正木茂)
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