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【中山牝馬S】アマランサスで初タイ獲ル
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早くも重賞Vのチャンスだ! 3月1日に厩舎を開業した高野友和調教師(35)=栗東=が、中山牝馬Sにヒカルアマランサスを送り出す。池江郎調教師の定年引退により引き継いだ有力馬で、開業2週目での重賞Vを狙う。同じく千田輝彦調教師(41)=栗東=も、中京記念の有力馬バトルバニヤンで重賞初Vを目指す。
今年、開業した調教師のなかで、知名度はもっとも低いかもしれない。しかし、友道、角居、村山調教師に続く“松田国英門下生”と聞けば、秘めた可能性の大きさは、うかがい知れるだろう。
「案外、平常心なんですよ。超一流馬を預けてくださったオーナーの英断に応えたいですね」
中山牝馬Sにヒカルアマランサスを送り出す高野調教師は、リラックスムード。それも、松田国厩舎の調教助手として培った経験からくるものだろう。「松田国厩舎では担当制がなく、いろいろな馬に接することができました。その中にはキングカメハメハやダイワスカーレットもいて、そういったすごい馬を間近に見ることができましたから」。競馬史に残る名馬に携わってきたことが、度胸の源となっている。
中学生までは野球少年だった高野師。だが、競馬ファンの友人の影響で、馬の世界に興味を持った。帯広畜産大学へ進み、もちろん馬術部に入部。就職先は北海道のノーザンファームと、馬とともに歩んできた。
そして、調教師となって、いきなりチャンスが巡ってきた。「追い切りはさすがの動き。繊細な馬で転厩の影響を心配したけれど、うまく来ています。ハンデ(56キロ)は予想の範囲内。乗りやすく、人の意のままに動けるすばらしい馬です」と、ヒカルアマランサスに全幅の信頼を寄せる。
今週9日朝、景子夫人が第2、3子となる双子を出産。忙しい合間をぬって「5分だけ会ってきました。名前を考えてあげないと」と、パパの顔をみせた。35歳の新鋭トレーナーは、自分の力の源である“家族”に、嬉しい報告ができることを願っている。(野下俊晴)
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