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コロナ禍が明け始め、かつてのように戦前からどこか華やかな空気が漂っていた今年の日本ダービー。
空前の大混戦だった皐月賞から一転、二冠を目指すソールオリエンスや、青葉賞からダービー制覇を目指したスキルヴィングなど、人気の核となる存在も現れ、いつも以上に活発な予想談義が各所で繰り広げられた一週間であったように思う。
皐月賞が重馬場の上に超ハイペースという、過去にも例を見ない状況下でのレースだったのに対し、好天に恵まれた今週の東京は馬場も良く、時計も速め。真逆とも言える状況下で勢力図がどう変わるのかというのも注目される点だった。
そうした諸々の話題、疑問に対し、シンプルに結果という形で力を証明したのが、皐月賞でもワンツーを決めたタスティエーラとソールオリエンス。着順こそ入れ替わったものの、ここでもワンツーを決め、世代トップの座を確固たるものにした。
皐月賞の差を見事に逆転したタスティエーラは、この中間も非常に意欲的な調教内容。
共同通信杯、弥生賞、皐月賞と、近年のトップホースにしては珍しく、レース数を使われながら尚強い調教に耐えた辺り、相当にタフな馬と言える。
父のサトノクラウンもクラシック好走馬だが、本格化したのは5歳になってからだったので、本馬もこの春の反動がない限り、もう一段上の成長を果たしても不思議ではない。母系の血統も踏まえると距離の適性も幅広そうだし、今後も王道路線で存在感を発揮していくだろう。
ソールオリエンスも、逆転を許したとはいえ差は僅か。皐月賞よりもだいぶ前の位置取りで、道中でやや行きたがる面を見せていたものの、直線ではしっかりとした伸び。今回は届かなかったものの、馬場状態や展開を選ばず走れたのは今後に向けて大きな収穫。
こちらもタスティエーラ同様、血統全体の印象から走れる距離は非常に幅広く、今回良馬場の東京でも問題なく走れたことで、舞台・条件を問わず活躍できる万能性を示したと言える。陣営の感触からも、本格化はまだまだ先ということなので、伸び代も大きいはずだ。
同様のことは3〜5着馬にも言える。
3着のハーツコンチェルトは4月以降の良化が顕著。父のハーツクライを彷彿とさせるような成長曲線を描いている。このまま父同様のスピードで順調な成長を見せるようならば、4歳半ば頃には一線級に混じっても互角に渡り合えるのではないか。
皐月賞の惨敗から今回4着まで巻き返したベラジオオペラも、陣営がしきりに“緩い”と表現する馬。
そんな完成度でありながら、ハイレベルだったスプリングSを制し、大一番でもこうして盛り返してくるのだから、緩さが解消した時にはどのようなパフォーマンスを発揮するのだろうか。
5着に飛び込んだノッキングポイントもまた、いかにも父モーリスの産駒らしい成長曲線を感じさせる馬。
モーリス産駒の上級馬は、多くが早い時期に印象的な内容で勝ち上がっているものの、そこからかなりモタついて、本格化が夏以降〜古馬になってからという馬が多い。
本馬も4月以降の調教における良化具合は顕著で、これから夏を越した辺りで更に一皮剥けそうな予感がする。マイル〜2400m辺りで無視できない存在になってくるのではないだろうか。
1〜5着までの馬がいずれも成長途上という感覚を抱く年は珍しく、長い目で見ても楽しめる世代と言えそうだ。
一方、上位人気に推されながら見せ場らしい見せ場を作れなかったのがファントムシーフ。
広いコースや良馬場は合うと思われたが、やや消極的なレースぶりになった印象が強いし、少なからずダービーや東京2400mに縁のある血を持っていた上位勢に比べ、全体的に日本っぽさをあまり感じない血統というのも、微妙に適性差として現れたかもしれない。
そうした血統ゆえに、これからの路線がどのようになるのか気になる存在だが、能力自体は世代の中でも上位という見立ては変わらない。舞台やメンバー、展開一つで巻き返す可能性はあると見る。
そして最後に触れなければならないのが、心不全のため天へと駆け上ってしまったスキルヴィング。
青葉賞で下したハーツコンチェルトがほぼ勝ちに等しい内容で走れていることから、本馬が万全な形で最後まで走っていたらどうなっていただろうか。
今回の件で陣営のレース選択の是非や、青葉賞というステップレースに対して物議が醸されているが、心不全などの疾病の発症や、レース中の怪我による競走中止などは、おそらく誰にも予見できない。
筆者も今回、非常に辛く、やるせない気持ちを抱えているのだが、これも競馬だ、と書くしかないのだ。
我々一般の競馬ファンにできることは、馬、関係者が無事にレースを終えられるよう願うことと、スキルヴィングのような馬達が見せてくれた素晴らしい走りを、少しでも記憶しておくこと。
自己満足の世界かもしれないが、この気持ちだけはこれからも忘れたくないと思っている。
スキルヴィング、どうか安らかに。
○霧(きり)プロフィール
ウマニティ公認プロ予想家。レース研究で培った独自の血統イメージに加え、レース戦績や指数等から各馬の力関係・適性を割り出す”予想界のファンタジスタ”。2023年1月には、長年の活躍が認められ殿堂プロ入りを果たす。
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