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飛躍の3年目!永島まなみ、ハタチの誓い「大舞台で活躍できる騎手に」


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飛躍の3年目!永島まなみ、ハタチの誓い「大舞台で活躍できる騎手に」

オフシーズンの大型インタビュー企画「この一歩」の第3回は、JRAの永島まなみ騎手(20)=栗東・高橋康之厩舎所属=が登場。デビュー2年目の昨年は、1年目(7勝)よりも大きく成績を伸ばす21勝を挙げた。さまざまな経験を生かせるようになり、さらなる高みを目指す20歳。飛躍を誓って「一歩」を踏み出す。(取材構成・丸橋正宣)



--初年度は7勝だったが、2年目の昨年は21勝。自分の中で変わったことは

「デビューしてからいろいろなことを経験してきて、自分の中で引き出しが増えてきました。1年目は、その引き出しをなかなかうまく使うことができなかったのですが、昨年はやり方を工夫して、いろいろなことができるようになってきたと思います」


--一番〝できるようになった〟ことは

「今の4キロ減(※1)に期待されていることは、前で運んで粘ることだと思っています。でも、ただがむしゃらに(前に)行くだけでは止まってしまうので、馬のリズムを把握してちょうどいいペースで運び、減量特典を生かすことができるようになったと思います」

--福島で9勝、小倉で5勝。小回りコースでの活躍が目立つが、意識することは?

「小回りの競馬場が一番減量が利くと個人的には思っています。テン(最初)のスピードが速い短距離の競馬では、その利点を生かす競馬を心がけています。ですが、そのぶんコーナーで膨れることもしばしばあるので、なるべくロスのない競馬を心掛けています」

--他の騎手や関係者から影響を受けたことは

「いろいろなジョッキーにアドバイスをいただいていますが、一番心に残っているのは横山典弘騎手の言葉です。『例えば逃げで勝った馬を逃げで固定するのではなく、乗った感触に合わせたレースを心がけなさい』というもので、騎乗するときに自分の感覚を大切にする、という視点をいただきました」

--昨年、印象に残っているレースは

「新潟の直線レース(芝1000メートル)を最内枠で勝てたこと(※2)。外枠が有利というのは当然意識にありましたが、開幕週でそれほど内が荒れていなかったこともあり、最内枠を生かそうと思いました。また、乗っていた馬がラチ(柵)を頼りにした方が走ると知っていたのも、継続して乗せていただいたからこそ。それだけではないですが、先輩から教えていただいたことすべてが勉強になっていて、自分の引き出しになっています。その一つをうまく生かすことができたレースではあると思います」


--父の永島太郎調教師は兵庫公営の元騎手で、地方通算2043勝。同じ騎手になって感じたことは

「父は私が子供の頃は、午前1時くらいから調教に出かけて、私が学校に行く時間に帰ってきて、今度はレースに乗る、というような生活をしていました。同じ騎手になって、私よりもハードな生活をしていたな、と改めて実感しました。普段は仕事などについて話す機会はないですが、姿勢を見習いたいです」

--今年の目標は

「具体的な数字は決めていませんが、去年よりも結果を出したい。また、関係者の皆さんから信頼されるような騎手になりたいです。また、今の自分の課題としては折り合いをつけることだと思っているので、我慢して脚をためる競馬に取り組みたいとも考えています」

--理想の騎手像は

「大舞台で活躍できる騎手になりたいです(※3)。昨年は普段からお世話になっている荻野極騎手(ジャンダルムスプリンターズS)や、坂井瑠星騎手(スタニングローズ秋華賞ドルチェモア朝日杯FS)がGⅠを勝ちました。それを見ていると、やはり活躍したいという気持ちは強くなりましたね。そのためには一つ一つの積み重ねが大切。一頭ごとにしっかりと向き合っていきながら、技術を磨いて結果を求めていきたいと思います」

■永島 まなみ(ながしま・まなみ) 2002年10月27日生まれ、20歳。兵庫県出身。競馬学校第37期生として21年3月1日に騎手免許取得。同6日に栗東・高橋康之厩舎所属でデビュー。9日現在、JRA通算28勝。父は兵庫公営の永島太郎調教師(元騎手)。




◆自厩舎に恩返しを…昨年は、所属する高橋康厩舎以外の馬での勝利も多い一年だった。永島騎手は「結果が出せないときでも乗せ続けていただけていて、本当にありがたいです」と感謝を口にする。一方で、昨年は自厩舎では未勝利。「そうなんです…。すごく歯がゆいです」と悔しさをあらわにしつつ「(高橋康)先生は『積極的に他厩舎に乗っておいで』と本当に協力してくださっています。厩舎スタッフの方にも支えられているので、技術を磨いて何とか恩返しをしたいです」と結んだ。

◆女性騎手「刺激に」…昨年は女性騎手の後輩として、今村聖奈騎手(19)がデビュー。新人では歴代5位の51勝を挙げた。そんな後輩に永島騎手は「レース中の判断がすごく上手。ペースに合わせて戦法を変えていて、すごいなと思います」と評価する。現在、JRAの女性騎手は、藤田菜七子(25)、古川奈穂騎手(22)を合わせて4人。「女性騎手が増えることはすごくいいことで、刺激になっています。でもそれ以前に一人の騎手として、みんなそれぞれいいものを持っているので、何かいいところを得られれば」と意欲を見せた。




※1…JRAでは、女性騎手が特別戦以外の一般戦(平場)に騎乗するとき、負担重量に減量特典がある。男性騎手とは違って、50勝以下は4キロ、51勝以上100勝以下は3キロ。また101勝を超えても常に2キロ減で騎乗できる。

※2…昨年10月16日の新潟7R。一般的に外枠が有利とされる直線競馬で❶枠①番からV。同枠番の勝利は約5年5カ月ぶりだった。

※3…JRA・GⅠに騎乗するには中央と地方を合わせて31勝以上が条件。永島騎手はJRA28勝、地方3勝で資格を有している。




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