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【中央重賞懐古的回顧】2005年東京スポーツ杯2歳S 父が偉大過ぎた?「怪物の長男」フサイチリシャール
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週末に行われる中央重賞の過去の優勝馬をピックアップして回顧し、競馬の長い歴史の狭間できらめいた馬を紹介する「中央重賞懐古的回顧」。第32回は2005年の東京スポーツ杯2歳S優勝馬フサイチリシャールを取り上げる。
競走馬クロフネは怪物であった。その初年度産駒であるフサイチリシャールは父親とよく似た風貌、そして同じような大跳び走法で駆けたが、スピードや先行力、それに器用さにも優れているよくまとまったタイプではあったものの、その“怪物性”は受け継がなかった。
2005年のG3(当時)・東スポ杯2歳S。このレースの単勝オッズは上位3頭が抜けていた。前述の通りクロフネの初年度産駒で、母は名牝フサイチエアデールであるフサイチリシャールが1番人気。父や母と同じく松田国英調教師が手掛ける彼は、強力なメンツの前走萩Sを逃げて完勝していた。鞍上は福永祐一騎手。同年の三冠馬ディープインパクトの全弟オンファイアが2番人気となり、素質馬ニシノイツマデモがそれに続いた。前者はここまで2戦1勝も競馬ぶりは非凡。後者は青葉賞2着馬ニシノドコマデモの半弟に当たり、おじはセイウンスカイ。それだけに前走いちょうS2着からの距離延長に懸けていた。
「今回は控える競馬も」とフサイチリシャールの陣営は戦前示唆していたが、スタートがポンと出たことで自然と逃げる形になった。3、4馬身ほど離れた2番手にはメイショウサムソンがつけ、オンファイアやニシノイツマデモが続く。速力の違いもあって競り掛ける馬もおらず、淡々としたマイペースでの逃げ。こうなると後ろの馬たちは手も足も出ない。完全に3ハロンの競馬となり、フサイチリシャールが終い34秒フラットで上がってしまえばもう勝負あった。2着3着にはメイショウサムソンとオンファイア。ニシノイツマデモは5着に敗れた。勝ち時計は1分46秒9とJRAの2歳レコードを0.2秒更新した。
この勝利はクロフネ産駒初の中央重賞タイトルであった。次走の朝日杯FSにてG1制覇を飾るフサイチリシャールであるが、勝ちっぷりや2着馬メイショウサムソンの後の活躍を考えると、この東スポ杯が彼のベストバウトと言えなくもないと思う。だが、当時はその他大勢の1頭に過ぎなかったメイショウサムソンの先行策が板につくようになり、アドマイヤムーンやドリームパスポートらが頭角を現すと、2歳王者は次第に存在感を失った。ダートに活路を見出そうとしたこともあったが、適性のほどは並であった。
競馬ファンがフサイチリシャールに抱いた「ダートで変わるはず」という幻想を形作ったのは、まず父クロフネの怪物性であり、次に同父で同い年のフラムドパシオンの存在であった。このフラムドパシオンがUAEダービーにて3着に健闘したばかりに、種牡馬クロフネのダート適性が過大に見積もられたという点は否定できない。そしてクロフネのもう一つの誤算は、この後長らく牡駒のG1ウイナーに恵まれなかったことである。クロフネ産駒初期の尖兵と目され、且つ父親が偉大な存在でありすぎたために、競走馬単体としての魅力にイマイチ目を向けられなかったことこそが、フサイチリシャールにとって最大の不幸だった。
フサイチリシャール
牡 芦毛 2003年生
父クロフネ 母フサイチエアデール 母父サンデーサイレンス
競走成績:中央23戦5勝 海外1戦0勝
主な勝ち鞍:朝日杯FS 阪神カップ 東スポ杯2歳S
(文・古橋うなぎ)
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